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スポーン

すぽーん

トッド・マクファーレン原作の大人気アメリカンコミック兼同作品の主人公。アニメ化や実写映画化もされて話題を呼んだ。
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概要編集

SPAWN(Painting)

CV大塚明夫

『スポーン』とは、1992年アメリカの「イメージ・コミック社」から出版された、トッド・マクファーレン原作の漫画作品と同作品の主人公のことである。世界120カ国で約1億3000万部以上出版されている。

トッドの独特なキャラクター造形が遺憾なく発揮されており、奇抜でなおかつ格好いいキャラクター達は絶大な人気を集めている。


タイトル継続中。2024年3月現在、通算350話越え・・・あれ、以前に100話で終わらせるってマクファーレンは言ってたような・・・。


アニメ実写など映像化のメディアにおいて…編集

1997年にはアニメ化され、日本においてはカートゥーン ネットワークにて『SPAWN スポーン The Animated Series』というタイトルで放映された。

その同年、元格闘家のマイケル・ジェイ・ホワイトの主演で実写映画化もされている。

また、マクファーレン自らが監督した新作映画が、ジェイミー・フォックス主演で2019年に公開予定で今度はR指定作品になるとのこと・・・だったが、長らく続報がなく、2023年に入ってようやく、タイトルは「King Spawn」になり2025年上映を目指しているという情報が公開された(あくまで目指してるだけで確定では無い)。

ストーリー編集

優秀なCIA工作員であったアル・シモンズは、魔界第8階層の支配者マレボルギアの目に止まり暗殺された。魔界に送り込まれたアルは最愛の妻ワンダと再会するためにマレボルギア(メルボージャ)と契約を交わし、魔界の軍団構成員”ヘルスポーン”となり、再び現世に飛ばされるのであった。


アルにとっては驚きと悲しみの連続。

スポーンのコスチュームを脱いだ醜く焼けただれた顔と体。

スポーンの能力の一つである魔法を使ってみたものの自分の思う姿に変身できずじまい。


そして、現世はすでに彼の死後五年を経過。

妻であったワンダは親友テリーと再婚してしまっていたのであった・・・


登場人物編集

アル・シモンズ

本作の主人公、元々優秀な兵士ゆえ重火器といった武器の使い方には詳しい。

悪魔マレボルキアにその魂を見出され、地獄の先兵「ヘルスポーン」として現世に蘇る。


妻はかっての親友と再婚し幸せな家庭を築いていた。

彼に残された目的は自分を地獄に落とした元上司ジェイソンへの復讐である。

バットマンと対戦した経験もある。


前述の通り素肌は醜く焼けただれており、代わりに「ネクロプラズミックアーマー」と言う寄生生物がコスチュームに変身することで全身を覆い隠している。風もないのにマントがうねうね揺らめくのはこの為。この変形自在のコスチュームはスポーンの武器でもあり、刃の付いた鎖に変身させるのは十八番。


またマレボルキアから貸し与えられた魔力、緑色のネクロプラズムを用いた魔法の行使も999回に限り認められているが、彼が全てを使い切った時その魂は永遠に地獄に隷属される……と言う設定だったが、途中からカウント描写が無くなり、更にマレボルキアを倒して以降は正式に無限に使えるようになった。

下記ヘルスポーンに関しても参照。


バイオレーター/クラウン

バイオレータークラウン

地獄の悪魔。

魔王マレボルギア(メルボージャ)から直々に名を受け、歴代ヘルスポーンを監視し導く役として現世に派遣されている。

詳細はリンク先参照


マレボルギア/メルボージャ(Malebolgia)

魔界第八階層の支配者である魔王。その姿はバイオレーターにも似ているが、より巨大かつ禍々しく、おぞましい姿をしている。自身の魂は数億以上は存在していると豪語(つまり、ほぼ不死に近い)、あらゆる悪の魂を集めては、自身の尖兵たる『ヘルスポーン』と化し、自分の軍団の増強を行っている。

その性格も、魔王に違わぬ残忍かつ冷酷、極悪で、威厳もあるが、バイオレーターのようにどこか人間臭く、気まぐれで飄々としたところがある。

第八階層内の政務も行っているが、自身の気まぐれで手下の魔物を吹き飛ばす事もしばしば。また、煙草(らしきもの)を吸う事もあるが、硫黄の臭いがする、最悪の味で魔物の身体にとっても最高に悪い代物だが、それを「気に入った」と吸いまくっている。


既に何億ものヘルスポーンを集め、自身の魔界に待機させているが、それでもまだ天界に戦いを挑むには足りないらしい。


アンジェラ

あんじぇら

その名とおり天界の天使(エンジェルの別読み)。

ヘル・スポーンの狩人で、過去に何度もスポーンを狩っていた。

天界に属する天使にして、神に仕える戦士の一人。それゆえに秩序側に立ち、正義の味方的な立ち位置に居るはずだが、その性格は好戦的かつ容赦がない。

天使というより、女戦士(アマゾネス)に近い。そして、魔界側の存在、及びヘルスポーン相手ならば、勝利してその首を獲るために、なかば卑怯な手を用いる事も厭わない。

スポーン狩りを生業としており、過去には中世の騎士のスポーンを罠にかけ、ハントしたことがあった(他に、巨人のスポーンも狩ったらしい)。それ以外にもハンティング自体を趣味として好んでいる様子で、自分の誕生日には希少種のドラゴンを(各方面に許可を取る事で)自分の為にハントし、その首を落として自分のものとした。

なお、狩った獲物のトロフィー(スポーンの寄生服の一部やエンブレム、ドラゴンの首など)は、自室に飾っている。

アル・シモンズに狙いを定めていたものの、失敗に終わる。

女性ゆえに彼に、アル・シモンズに恋して、一緒に寝たこともある。

後に、恨みを持つ天使仲間の罠にはめられ、無実の罪を着せられた。結果、天界の戦士の資格を失うも、天界および魔界、どちらにも属さないフリーの傭兵(というか、何でも屋)のような稼業を始める。


その肉体は、人間のような有機体というより、光のエネルギーの集合体が実体を持ったような存在である。元は、死んだ無垢なる女性たちの複数の魂(戦争に巻き込まれて死んだ女児、善人だが一般人として死んだ老婆、男に殺された女性など)で、彼女たちの魂が死後に天界に導かれた後、合体した事でアンジェラが誕生している。

愛用する武器は剣。その他にスポーン狩りをする時には、特別な武器である「ランス」を用い、スポーンを世界から完全に消滅させる事が可能(消滅させた後、寄生服やエンブレムなどが残るため、それを持ち帰り狩りの証明とする)。

いわゆるビキニ鎧のような、露出度の高い服装をしている。が、身に付けている「リボン」が、外部の寒さや熱さ、その他諸々から守っているとの事。また、魔術的な方法で、ごく普通の服装をしている女性の姿になる事も可能。スポーン狩りをする時にはこの方法で、各時代の普通の女性を装って近づき、不意を突いてスポーンを襲う事が多い。


今現在は大人の事情ゆえに本作の登場を許されていない。

1996年東京おもちゃショーにおいて、マクファーレントイズの日本総発売元のレッズ(現在は倒産)が、宣伝の際にコスプレイヤーによるコスプレを披露した。

衣装の制作がJAP工房であることも含め、マクファーレン側のスタッフたちは感銘を受けたという。


ちなみにアンジェラ以外にも、「ティファニー・ジ・アマゾン」など、天界の天使は数多く存在している。その多くはアンジェラのように猛々しい女戦士が多いが、アンジェラを弁護した弁護士の少女など、非戦闘系の職業のものも居る。

後述する、所十三氏による日本版の番外編にも、本項とは別個体の天使が登場している。

また、「カース・オブ・スポーン」には、男性の天使も登場した。


ジェイソン・ウィン

CIAの長官。アル・シモンズ、及びアルの親友のテリー・フィッツジェラルドの上司。

アルを殺すために策略を立て、チャペル(後にジェシカ)を差し向けた。バイオレーター=クラウンと取引し、アルを殺しスポーン化させている。


チャペル

『アル・シモンズを殺した男』。

上司であるジェイソン・ウィンの命令で任務中の事故と見せかけて彼を暗殺した。

原作アメコミでは黒人男性、アルの友人であった。また、ヒーローチーム「ヤングブラッド」のメンバーの一人であり、(一応は)正義側の陣営に属して、ヴィランなどと戦っている。

戦いに赴く際には、その顔にドクロのメイクを施している。


映画版では都合により女暗殺者ジェシカ・プリーストに変更された。のちに設定変更され、原作でも彼女が登場する。


ジェシカ・プリースト

『アル・シモンズを殺した女』。

チャペルに代わり、映画版で登場したエージェント。ジェイソン・ウィンの部下であり、優秀な兵士で暗殺者でもある。普段は一般人を装い、家庭人(温厚な夫と子供たちを持つ主婦)として過ごしている。

兵士として優秀かつ、好戦的な性格で、ジェイソンは彼女を特殊任務に当たらせる事が多い。原作コミックでは彼女が主人公のエピソードも存在し、彼女自身もスポーンとなってシースポーンと呼ばれている。

映画版では、スポーンとして蘇ったアル・シモンズに挑発するも、瞬殺された。


サム・バーク&トゥイッチ・ウィリアムズ

サム&トウィッチ

元は、NYの二人組の刑事。上記イラストの、太った方がサム、痩せた方がトゥイッチ。

サム・バークは太った男で、見た目どおりだらしなく、さらには下品かつ粗野。しかし強い正義感を持ち、同時に機知に富み、鋭い観察眼をも有する熱血漢。正義を執行するためには、若干乱暴な手を用いる事も厭わない。更には権力者の事情や派閥争いといった事を無視しているため、上司からは煙たがられる事もしばし。

ドーナツが好物で、ほぼいつも口にしている。その他にサラミやパストラミたっぷりのサンドイッチやピザなど、カロリー高めの食べ物を好む。

トゥイッチ・ウィリアムズは、ヒゲとメガネがトレードマークの痩せた男。美人の妻と七人の子供を持つ。

熱くなりがちなサムを抑え、相棒として彼と行動を共にしている。感情はやや抑え気味だが、サムに劣らず強い正義感の持ち主で、優れた拳銃の腕前を持つ(オーバート・キルの頭部に命中させ、混乱させ退散させたことも)。また、情報収集も得意。

二人ともただの一般人で、特殊能力は有していない。当初はスポーン(実はバイオレーター)が起こした、暗黒街の顔役たちの連続惨殺事件を追っていたところ、スポーンの事件に巻き込まれるようになる。

悪魔サンスカーの事件で、トゥイッチは襲われ入院し、そこから直接的に巻き込まれるように。

また、後にマフィアが警察と裏で繋がっている証拠書類をスポーンから渡された時、それが元で刑事を解雇させられた。しかしその後も私費で私立探偵事務所を開き、独自に正義を守るようになる。

後に二人とも刑事に復職、スポーンとともに自分たちなりに人間界の悪へ対抗している。


オーバート・キル

過剰殺戮

マフィア雇われのサイボーグ。

怪力と頑丈なボディを持ち、マフィア間の抗争における戦力として各所に出向している。その戦闘力は軍隊の一個部隊に匹敵し、スポーンですらそのパワーの前には一度敗退させられた。

しかし後に、近代兵器・火器を奪い武装したスポーンと再戦。一度完全に破壊されたが、何度も復活し、スポーンと対戦している。

製作者は、科学者である彼自身の兄。元はギャングの弟が死にかけた際、兄がそのギャングのボスに出資させ、最強のサイボーグとして蘇生させたもの。そのため、何度も破壊されても、兄の手によって復活している。言うなれば「最強の鉄砲玉」。

裏社会で殺し合いの仕事をしているゆえに、粗暴で脳禁な印象を与える。しかし休日には兄とともに湖畔にある自然の中の別荘に赴き、クラシック音楽を嗜むといった知的かつ穏やかな一面を有する。


トニー・トゥイスト

NYの裏社会を牛耳るマフィアの大ボス。ジェイソン・ウィンともつながりがある。

残忍かつ冷酷で、自分の利益になる事、戦力や権力を得る事に執心。時には仲間を売り渡したり裏切ったりする事も厭わない(フレアビック兄弟に襲われた時も、自分に似た体格の専属弁護士を身代わりにして、自身は逃げのびた)。

聖職者をしている弟がいるが、嫌われており、懺悔に赴いてもいつも追い返されそうになる(ただし弟は、裏社会の情報に詳しいため、情報を提示する代わりに兄の力で守ってもらっている節も見られた)。

スポーン(実はバイオレーター)により、自分の手下の有力者や幹部を多く殺され、その報復のためオーバート・キルに依頼。後に彼へ「もし今の雇用主が死んだら、誰の元で働きたいか?」と聞いていた。

これは、将来的に自分の手下にしようと考えていたためだが、逆にオーバート・キルがスポーンに破壊され、復活後もトゥイストの元に戻らなかったために、雇用主から「早く返せ」とせっつかれる羽目になった。

トレマーの家族を殺害し、彼をサイボーグ化したのも彼である。ただしトレマーの弟は無事で、その弟にも「兄を殺したのはトレマー」だと吹き込んでいた。それを利用し、「トレマーを自分に従わせ、それが叶わなければ弟に抹殺させる」事を目論んでいた様子。しかしこれも、スポーンにより失敗する。

あくまでもマフィアであり、NYの裏社会の権力維持にしか興味はないが、スポーンにより魔界と天界の戦いに巻き込まれる事も多い。


ビリー・キンケイド

幼い子供を専門に狙う、連続殺人鬼。精神病院に入れられており、問題なしと仮釈放されたが、その日にすぐ子供を狙い殺害した。小児性愛者であり、子供を殺す事が自分の愛情と考えているらしい卑劣で外道な男。被害者の子供を、生きた状態で残酷な方法で殺害し、その様子を心底楽しんでいる。

他者に対しては人当たりが良く、一見すると殺人鬼とは思えないほど。スポーン=アル・シモンズの怒りを買い、惨殺されて魔界に堕ちた。その時も(ともに魔界に落ちた魂である)周囲の一般人たちに愛想よく振る舞い、ここから脱出する間は協力しようとすら申し出ている。

ただし、魔界の過酷で異常な状況下であっても、子供殺しだけは止められず、同行していた幼女を殺害しようとする。その際には「可愛い子」「子供の笑顔に勝るものはない」などと考えていた。

しかしその際に、その外道な精神を見込まれ、魔界の階層の深部に連れ去られた。その時にはスポーンが着る寄生服(いわく「奴隷服」)を与えられていた。その後に自身もスポーンと化し、人間界に舞い戻りアル・シモンズと対決する。


ザ・カース

ザ・カース

狂信者のサイボーグ。もとは教会に熱心に通う信者の一人だったが、その信仰が行き過ぎて、自分の片目を抉り出し、片腕を切り取り、神に捧げていた。カースの名は、「どんなに熱心に祈っても、神が答えてくれない呪い(カース)がかけられている」と、自分が思い込んでいる事から。後に会社を興して財を成し、自身をサイボーグ化して機械の腕を移植。悪魔であるスポーンを、神々の名のもとに抹殺せんと企んでいる。後に悪魔サンスカーにより、残った手足も失い、四肢を全て機械化している(上記イラストは、四肢全てを機械化した姿)。


ザ・フリーク

我が名はフリーク

離婚のショックで、多重人格になった男。その人格の一つでは、自分自身をスーパーヒーローと思い込み、スポーンを騙して、自分を狂人と診断した医者を殺害した。ホームレスの王として君臨しているスポーンの、その地位を狙っている。

スポーン以外にも、カースやトニー・トゥイストなどとも敵対しており、トゥイストに協力するふりをして罠に嵌め、抗争を起こした事もある。


サイ・ゴー

名前は「サイボーグ・ゴリラ」の略称。軍の改造超人兵士の実験体であり、人体では耐えられないサイボーグ化改造手術を、強靭なゴリラの身体を用いて改造の素体としたもの。後に、人間の脳を移植する事で、兵士として完成体とする予定だった。

実験体一体のみが放置されており、アル・シモンズの友人、マイクの脳が移植されている。


トレマー

トレマー

怪物じみた姿をした巨漢のサイボーグ。元は普通の人間で、トニー・トゥイスト配下のギャングで殺し屋だった。しかしトゥイストに裏切られて家族を殺された後、改造手術を受けさせられ、更には様々な薬物などを浴びて身体が変異してしまった。それ以来、家族と人間の姿を奪われた恨みから、トゥイストへ復讐しようとしている。

巨体と怪力の他、拳を伸ばしてのロングレンジパンチを放つことが出来る。当初はアル・シモンズ=スポーンと対立していたが、トゥイストとは共通の敵であるため、スポーンの味方になる。


アンチ・スポーン

リディーマー

天界側がスポーンを屠るために、適当な人間を器とし、炎の精霊を注入した天界版スポーンとも言うべき存在。スポーンにどことなく似たコスチュームとマント姿で、ベルトのバックルにはスポーンのエンブレムに禁止マークを組み合わせたエンブレムになっている。

スポーンがネクロプラズムを武器とするように、天界の炎の精霊のパワーを放ち、武器とする。ビームのように放たれるのみならず、手から刃のように光を伸ばし、切り付ける事も可能。

スポーンが、『死者が死後に、悪魔と契約する事でスポーンと化する』のと対照的に、アンチ・スポーンは『生者が生きたまま、天界の存在から契約なしに一方的に選ばれ、本人の意思に関係なく器とさせられアンチ・スポーン化する』と、その成立も真逆である。

複数の人物がアンチ・スポーンと化しており、当初はジェイソン・ウィン本人が炎の精霊の器

とされ、アル・シモンズと対決した。この戦いに敗れた後に、ジェイソンから炎の精霊は取り除かれ、新たな器へと移される。

新たな器は、信仰に目覚めて介護施設で働く元犯罪者、フィル・テンバーが選ばれ、新たなアンチ・スポーン『リディーマー』とさせられた。

その姿はジェイソンのそれと同じだが、リディーマーのベルトのバックルは、スポーンの禁止エンブレムでなく、独自のエンブレムになっている(上記イラストはリディーマー)


サンスカー

「ブラッドフュード」に登場した悪魔。

人間を装い、警察に協力してアル=スポーンを追い詰めた。その正体は、不老不死の悪魔もしくは吸血鬼であり、人間社会に溶け込みつつ敵の目から逃れ続けてきた存在。

非常に狡猾にして老獪で、自分に敵対する者や自分の正体を知った者には、自分の悪事をなすりつける事で、人間社会や法律を味方につけ、攻撃させていた。

百年以上前から、老いる事無く同じ姿が写真に写り、残されている事から、トゥイッチにその正体を悟られる。が、そこから彼に重傷を負わせ、ロッカーに押し込める。

生き残った彼の証言から警官隊に追い詰められるも、悪魔の本性を表し反撃。濡れ衣を着せられそうになったスポーンにより、苦手な日光を浴びせられそうになるも、「自分の所業をお前(アル・シモンズ)のせいにしてやった」と捨て台詞を吐きつつ、下水道のマンホールを開け、そのまま逃走した。

その本来の姿は、劇中では完全に明らかにはなっておらず、原作コミック劇中では「人間の頭部と両腕を持ち、巨大な蛇の下半身を持つ姿」を最後のコマにて現わしていた(変身途中の姿らしい)。また、日光が苦手らしいが死ぬわけではなく、「日光を浴びながら、聖水で口をすすいだこともある」などと言い放っている(事実か否かは不明)。

発売されたフィギュアでは、完全体と思しき姿で製品化している(頭部が蛇のような形状になっている)が、原作劇中に登場した『頭部が人間の、バージョン違い』も、後にフィギュア化され発売された。


ワンダ・フィッツジェラルド

スポーン=アル・シモンズの妻である黒人女性。旧姓はブレイク。

アル・シモンズ結婚したが、その際には互いに別性を名乗るようにしていた。心優しいが気丈な所もある女性。ごく普通の一般人であり、アルからはDVを受けた事もあったが、夫の事を心から愛していた。アルの方も、彼女の事を心から愛しており、死後にスポーンの契約を結んだのも、彼女に再び会いたいという願いから。

ジェイソン・ウィンによりアルが殺害された後、テリーと再婚。娘のサイアンを設ける。

名前は、トッド・マクファーレンの妻から取られた。


テリー・フィッツジェラルド

アル・シモンズの親友で、CIAの同僚でもあった黒人男性。アルを失い悲しみに暮れていたワンダを支え続け、彼女と結婚し娘を設ける。

ワンダとサイアンを心から愛する、良き家庭人。当初はアルがスポーン化して蘇った事を知らなかった。

後に上司であるジェイソン・ウィンの不正を探るため、あえて彼の下に付き、彼の信用を得るために忠実な部下を装っていたため、スポーン=アルに誤解された事もあった。後に誤解は解け、スポーンがアルだという事も知り、友情を復活させる。

名前は、トッド・マクファーレンの友人から取られた。


サイアン・フィッツジェラルド

テリーとワンダの間にできた娘。名前は、トッド・マクファーレンの娘から取られた。

アル=スポーンにとっても大切な存在であり、彼も目にかけている。

後にバイオレーター=クラウンに目を付けられるなど、スポーンの魔界と天界の戦いに巻き込まれたりする。

イメージコミックのクロスオーバーなどの特別編では、女性エージェントに成長した姿で登場した事もあった。


「ヘルスポーン」編集

バイオレーター=クラウン曰く、

卵とかヒヨッ子って意味もあるけどよ、あんたの場合、地獄の兵士ってとこかな


魔界の魔王の一人、マレボルギア(メルボージャ)の兵士。

生前に見込みのある存在※(悪人、殺人鬼、殺戮を好む兵士など)に目を付け、死亡した後に魂と引き換えに契約を迫る。

契約を結ぶと、寄生生物であるネクロプラズミックアーマーのコスチューム(寄生服)を着用するように。また、とりわけ優秀な個体は、現世に蘇らせ活動させた後、改めて地獄に堕とし、そしてそのうえで地獄の戦士たちを率いる将軍として活動させられるはめになる。アル・シモンズも、目を付けられた優秀な者の一人。

※ちなみに、この「見込みのある存在」だが、現世では極悪人であっても地獄では雑兵でしかない。連続猟奇殺人鬼程度では、スポーンとしてのレベルは並である。


設定上は現在のみならず、中世の騎士や日本の忍者、フン族のような古代戦士、荒廃した未来の戦士など、様々な時代や場所の人間たちがスポーンと化して現世に蘇っている。人間のみならず、巨人や異星人など、人間以外の存在でもスポーン化するらしい。

それらの多くはコミック未登場だが、フィギュアで出ているものも多い。

基本的に、死後にその魂が魔界に堕ちる事で、その魂とマレボルギアが契約を交わす事でスポーンとなる。

並の悪人の場合は、魔界の階層に赴く前にスカウトされ、そのまま寄生服を提供され、スポーンと化す。優秀な個体の場合は、マレボルギアの前に最初に現れ、そこで契約を持ちかけられる。


コスチュームは基本的には同じデザインで、マスクにボディスーツ、マント、チェーンで構成されている。しかし中世の騎士がスポーン化した時は、ボディスーツが鎧状に、マスクが兜になっているなど、それぞれで若干デザインが異なっている。また、スポーンのエンブレムも共通。

メディーバル・スポーン

※中世の騎士のスポーンこと、「メディーバル・スポーン」。

さらにコスチューム自体は、天界など敵対する陣営に赴いたら、自動的に警戒モードとなり、とげとげしい外観に変化する。


コスチュームが包むその身体の方は、生前の肉体は関係なく、ネクロプラズムで構成された身体になっている(アル・シモンズは自分の土葬された死体を、墓を暴いて確認していた)。大抵は腐っていたり焼けただれていたりしており、その肌をネクロプラズミックアーマーのコスチュームが覆っている。ヴィラン「カース」により体中をバラバラにされた事もあったが、パーツを組み合わせて復活した。

更に、ある程度の変化もするらしく、アル・シモンズは耳の尖ったあのヒーローにより顔を縦に割られ、靴紐で結んでいた時期もあった。後に靴紐がほどけて顔が割れ、骸骨めいた新たな顔に変化する(これらの顔は「ハンバーガーヘッド」「ワームヘッド」と呼称され、フィギュア化されている)。

その血液は、蛍光グリーンをしており、これもやはりネクロプラズムで構成されている。


また、上記アル・シモンズの項目にもあるように、コスチュームのマントや鎖を変形させて武器とする他、ネクロプラズムの魔力を消費しての攻撃も可能。これはエネルギービームとして発射したり、剣の刃に魔力をまとわせ切り付けたりといった攻撃の他、テレポーテーションや防御用バリア、テレパシーによる思考の共有など、思いつく限りの様々な使い方が可能。

それら以外にも、死者を蘇らせたり、1ケースのワインをどこからかテレポートしてくすねたり、立体映像を放ったりと、直接攻撃や戦闘以外の行為にも用いる事が可能。

しかし、上記「アル・シモンズ」の解説の記述通り、メルボージャが生存している際には使用回数が限られていたため、パワーを節約するために魔力を消費しない戦い(銃火器を使用する、知恵を用いて敵を同士討ちさせる、など)を行う必要があった。


上記にあるように、様々な時代の様々な人物がスポーン化しているが、それらのほとんどは劇中に登場せず、フィギュア化されている。

アル・シモンズもまた、劇中に未登場の、様々なシチュエーションや装備などを有した姿のものがフィギュアとして出ている。


また、フィギュアのみの展開だが、「日本のマンガやアニメのようなデザイン」の、パラレルワールドのスポーン「マンガ・スポーン」も存在する。

SERIES 9 MANGA SPAWN

※マンガ・スポーン。


余談編集

  • 日本でも作者のマクファーレンが起ち上げたマクファーレントイズが手掛けたフィギュアシリーズが人気を博し、一時大ブームを呼んだ。

  • マンガ家所十三による、オリジナルストーリーも展開された(メディアワークスより)。アル・シモンズとは別の経緯でスポーンになった男の物語で、アメコミ版の世界観と共通している。作品世界を広げたが、人気低迷ゆえ連載中断となった。フィギュアのみでコミックに登場しなかった多くのキャラが、作者独自の解釈を受けたうえで、劇中に登場している。

  • 上述した「チャペル」なるキャラの「映画版の都合」であるが、「チャペル」の考案者はトッドの友人作家によるもの。「チャペル」を使用する権利は主に友人作家にあるため、トッドは急遽新たにジェシカを制作した。

  • 第10話『CROSSING OVER』なるエピソードがある。アンジェラとの対戦後、ふとしたことで別の異世界の飛ばされてしまったスポーンが見た物は・・・? ⇒ 封印作品

  • また、マクファーレンによる本編以外にも、「カース・オブ・スポーン」という番外編シリーズも存在する。サム&トゥイッチやアンジェラ以外の別の(男性の)天使など、アル・シモンズ以外のキャラを主人公としたエピソードを掲載している他、別世界における別のスポーン(メルボージャとは関係なし。コスチュームや外観も完全に異なる)の活躍を描いている。こちらもフィギュアが出ている他、邦訳版が日本でも発売された。

  • 登場人物のアンジェラであるが今現在(2015)、本シリーズの出版元であるイメージ・コミック社が他のアメコミ出版社とは違い「キャラクターの権利はアーティスト側に有る」という方針を取っていたせいで、アンジェラをデザインしたアーティストが権利をMARVELコミックに売ってしまい、このせいでアンジェラがMARVELコミックに登場すると同時にイメージ・コミック社の作品ではアンジェラを使用出来なくなってしまった。(原作アメコミ版『エイジオブウルトロン』ラストシーン参照)
    • 大人の事情ゆえに移籍することになりました!?設定はマイティ・ソーの妹として活躍とのこと。(天使達の居る世界「ヘヴン」とアスガルドの戦争の結果、ヘヴン側で育てられる事になったソーの妹という設定)
    • アンジェラ達が居る天界はMARVELコミックにおける「北欧神話の『9つの世界』の存在を秘匿されていた10番目の世界」としてMARVELコミック世界に組込まれた。
    • ただし、この「天界」の天使たちは当然ながら正義でも何でもなく「色々とクズな性格だった若かりし頃のオーディンすらもドン引きする好戦的種族」「北欧神話系の他の種族からは『赤ん坊でも容赦なく殺す凶暴な狂信者』扱いされている」という設定になり、北欧神話の神々と戦った際にオーディンに「完全に関わったらアカン連中」認定され、この天界は存在を秘匿され他の9つの世界から隔離されてしまった。
    • なお、MARVELに使用権を買収されてい以降のアンジェラは、コミックでは一時期、ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシーのメンバーだった。

  • 原作者のマクファーレンは、1990年代はMARVELコミック社のアーティストとして在籍しており、『スパイダーマン』を担当していた(エディ・ブロックのヴェノム初登場時のエピソードも手掛けている)。しかしながらそのせいで、創刊当初のスポーンは「スパイダーマンとバットマンを足して2で割ったキャラクター」と批評を受けていた(なお、バットマンとスポーンは、後にDCおよびイメージコミックとが公式でクロスオーバー作品を出している。DCとイメージから1作ずつ出ており、どちらも邦訳された)。

  • ちなみに最近の展開(2016~)は原作者自ら手掛けた限定表紙絵(ジャケット絵)はスパイダーマンのポーズや関連作品を連想させてくれるパロディをやってくれてる。

関連タグ編集

アメコミ SPAWN

アル・シモンズ

バイオレーター


カリオストロ - 作中にて同名人物が登場。

ヴェノムスパイダーマン - 実は原作者が一時作画に関わっていたMARVEL作品。また、スポーンの寄生服コスチュームは、変幻自在な点がベノムのシンビオートに極めて似ている。

カーネイジ - 「スポーン」作中に登場するシリアルキラー達のモデル


ソウルキャリバーモータルコンバット - 格闘ゲーム外部出演先


比古清十郎 - スポーンのマントがデザインに影響を与えたとされる例



ザ・サーガ・オブ・ダレン・シャン-作中内で主人公がこの漫画を読んでる場面がある。

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