Witchblade
ういっちぶれいど
元々は同社が出版していた「Cyblade\Shi」から独立したもの。古来から伝わる奇怪なる武器Witchblade(ウィッチブレイド)を巡る物語が展開される。アメリカでは1995年11月から連載が開始された。
Micheal Turnerが描く妖艶な画風が好評を博し一躍人気作品になるも、アメコミの習慣に基づいて交代した後は暫し低迷する。2005年からは、DCコミックスの「グリーン・ランタン」等で実績を上げていた作家Ron Marz及びクロアチア出身の画家Stjepan Šejićを新たに迎えたことで息を吹き返す。その後、2015年11月の第185号をもって20年に渡る連載に幕を下ろした。
メディア展開がなされており、とりわけ日本のGONZOが製作したアニメ「ウイッチブレイド」が有名。特にアメリカでは日本以上に人気が高く、視聴者及び読者による二次創作が盛んに行われている。
現在は今までとは全く異なる時間軸で展開される新作「Switch」が連載されている。作者は引き続きStjepan Šejićである。
ニューヨーク市警の殺人分析課に所属する女刑事Sara Pezziniが、とある事件を追う内にWitchbladeに選ばれたことによって物語が始まる。前半は敵対者にしてWitchbladeの保有者であるKenneth Ironsとその部下であるIan Nottinghamとの間で争奪戦が繰り広げられる。KennethとIanが第75号にてお役御免になった後は、新たなヒロインDanielle Baptisteが登場し、身の回りで起きる怪奇現象に関する犯罪との戦い、果ては宇宙の運命を巡る物語へと発展する。
Sara Pezzini(サラ・ペッツィー二)
主人公にしてヒロイン。男性顔負けの正義感の持ち主だが、時折女らしさを見せることもある。ある時Rialto劇場内で事件を捜索中に致命傷を負い、そこにWitchbladeに選ばれたのが全ての始まりだった。序盤で相棒であるMicheal Yeeを亡くすわ、幼い頃に殺された父親の犯人が後の敵であるIan Nottinghamだったり、思いを寄せられていたJake McCarthyが重傷を負ったのち悪魔と化したり、妊娠したり命懸けの出産を余儀なくされたり、闇堕ちしたり洗脳されて悪堕ちしたり、歴史改変の煽りで娘のHopeと別れてしまうわで、非常に波のある人生を送る羽目になった。
Ian Nottingham
準主人公にして、Excalibur(実はWitchbladeの片割れ)の持ち主。最初はKenneth Ironsの用心棒だったが後に反旗を翻してSaraと手を組む。放たれた銃弾を片手で捉えるなど人間離れした運動能力を持つ。よくExcaliburの暴走にあったりしていた。Deathpool編にてExcaliburを失い投獄されるも脱獄に成功し、Bloody Swordの持ち主となる。
Jackie Estacado
マフィアの殺し屋にしてThe Darknessの持ち主。殺しを厭わないが決して悪人ではない。Saraを孕ませてしまうが、彼女の妊娠を悟った後は命を懸けて守り、娘であるHopeの誕生を成功させた。その後はSaraとHopeを陰で見守るも、クロスオーバー作品『Artifacts』にてThe Curatorによって宇宙が破壊された時には再生の為に自ら歴史改変を行い、新世界の神となる。その際、断腸の思いで2人を引き離しHopeを引き取ることになった。
Hope Pezzini
SaraとJackieとの間にできた娘。WitchbladeとThe darknessの力を合わせて持っているため、The Curatorから目をつけられることになる。歴史改変によりSaraとの母子関係がなかったことにされてしまった。
Danielle Baptiste
準ヒロインで金髪のバレリーナ。Saraに負けじとの正義感と母性の持ち主。彼女が妊娠している時は代わりにWitchbladeの所有者となり、後にThe Angelusに選ばれる。Witchbladeの力を分け合ったことでSaraの暴走が意図せずして起きてしまったり、歴史改変に巻き込まれてThe Angelusの力を失い、その後の物語には一切関わらなくなったりと、踏んだり蹴ったりであった。
Jake McCarthy
Saraの前半の相棒。彼女に思いを寄せているも届いていなかったり、付き合っていたSaraの妹Julieが薬物売買に関わった罪で逮捕されるなど散々な目にあっている。Witch Hunt編にてSaraを守ろうとして重傷を負い昏睡状態になる。後に意識を取り戻すも、悪魔に憑依されSaraに襲いかかる。しかし最期は己の手で自決した。
Patrick Gleason
Saraの後半の相棒。常に彼女と行動を共にし、怪事件に立ち向かう。Saraが娘であるHopeを出産した時には父親代わりを務めていた。
Julie Pezzini
Saraの妹。Jakeと付き合っていたが、薬物に関わる犯罪で逮捕され決別。後に釈放されSaraの娘であるHopeの育児に精を出すも、Redemption編にてThe Curatorに差し向けられた刺客Aphrodite IVに暗殺された上にHopeを誘拐されてしまうという、あんまり且つ惨めな最期を迎えた。
Kenneth Irons
Saraの宿敵。名の知れた大富豪だが、薬物などの闇市場で利益を上げているなど実態は真っ黒けである。正体は12世紀のイングランド十字軍に属する兵士で、聖杯の力で不老不死の肉体を得た。Witchbladeを我が物にせんと執着しており、そのためにはあらゆる犠牲を出すことも厭わなかった。自分の右手や妻などを失いながらもSaraとWitchbladeの争奪戦を繰り広げるも、Deathpool編にてSaraの上司であるJoe Siryの銃弾に斃れた。
The Curator
中盤より登場した、骨董品屋の経営者。如何にも中国人な外見をしている老人。WitchbladeやThe Angelus、The Darkness等に関する秘密を熟知しており、Sara達に助言を与えていた。その正体は先の宇宙の生き残りで、その目的は宇宙を滅亡させることだった。そのために表向きにはSara達を助けながら裏ではHopeを誘拐したり平気で犠牲者を出すなど、その手段と野望はKenneth以上にえげつない。彼の悪行はSara達のその後に深い影を落とすことになる。