曖昧さ回避
- ドラえもんの登場人物。
- ニコニ貢献のキャラクター。
本稿では1について解説する。
概要
アヒル型のロボットで、性別は女性。白い体に大きな黄色いくちばしを持ち、ワンピースを着て後頭部にリボンを結んでいる。
くちばしの先端には、上下とも四角い歯が一つずつ生えている。人間の言葉を話せるが、鳴き声も上げたりするなど半動物的な習性も持つ。
ドラえもんと同じくひみつ道具を所持しているが、ポケットではなく口から吐き出して使う。鳴き声は「ガース」。
ドラえもんがのび太の元に送られたのはドジばかりの彼のサポートのためであったが、ドラえもんが大した成果をあげられないためセワシにより第二のお助けロボットとして送られたものである。しかし、ドラえもんと手助けで競合するわ余計に騒ぎを大きくするわで、結局大した助けにはならなかったようだ。
アヒル型ロボットだが、ドラえもんの妹として設定付けられている。(小学館の学年誌より)
原作にて
ドラミよりも早く登場したかなりの古参キャラである(初登場は連載1年目である1970年)。ただし原作では僅か5回しか登場していない。退場もかなり唐突で、お別れのエピソードはおろかガチャ子が消えた(帰った?)ことすら触れられずフェードアウトしている。
当時のドラえもんは初期のドタバタ路線であり、ガチャ子登場直前のドラえもんものび太と大して変わらない頭の悪さを見せるなどしていた。後年の姿からは考えられないものである。そうした路線の中ではガチャ子はドタバタ劇に一役買ったが、後々の路線とは大きく外れたキャラクターだったと言えよう。
また、藤子先生は彼女の存在について「元々ドラえもんのライバルとして登場させたのだが、焦点が分裂して全く違った性格の漫画になってしまう」「作品の幅を広げるつもりで登場させたが、大失敗だった」と、公式に完全に抹殺してしまったことを公言している。そのため、ガチャ子の登場したエピソードはてんとう虫コミックスはおろか、ぴっかぴかコミックス、ドラえもんプラス、カラー作品集、カラーコミックス、週刊分冊百科『ぼくドラえもん』別冊付録、小学館以外では中央公論社(当時)の藤子不二雄ランドなどあらゆるシリーズにおいて一切収録されることはなかった。
ここは単に忘れられていただけで、後に辻褄合わせに養子に出されたとして再登場したスネ夫の弟スネツグや、しばらく登場させる気がなかったが、劇中後半で漫画家志望の少女、兄思いの妹として再登場し、存在感を呈するようになったジャイアンの妹ジャイ子らとは立場が異なっている。
リアルタイムで連載を読んだ世代を除けば、ガチャ子は解説本などでしかその存在を知れる機会がなく、長らく「あの有名作品の黒歴史」的な扱いをされる幻のキャラクターだった。後に発売された藤子・F・不二雄大全集ではあらゆる藤子F作品の収録を行う方針であったため、ガチャ子登場エピソードも初出から40年近く経って収録されようやく日の目を見ることとなった。
ちなみに、その5話の中には『クルパーでんぱ』なる、これまた完全に黒歴史な道具(一切のひみつ道具事典・百科に収載なし)が登場する話がある(それを焼き直したのが人間うつしとビョードーばくだん)が、さすがの大全集でもそのままのタイトルはまずかったのか『おかしなでんぱ』と改題した上で掲載している。
日テレ版アニメにて
CV:堀絢子。
原作より多少可愛らしくデザインがアレンジされ、体色は黄色になっている。
また、登場エピソードも大幅に増え、日テレ版ドラえもんのレギュラーキャラの一人としても定着していた。しかし、日テレ版自体が様々な理由で僅か半年で放送終了、その後テレビ朝日版の放映が開始されたこともあり、完全に黒歴史と化してしまった。
原作から追放されたような形となっていたガチャ子も、この作品の封印と共に今度こそ完全に封印されてしまったようなものである。
なお、日テレ版最終回でドラえもんは未来に帰ってしまうのだが、ガチャ子はまだ暫くこちらにいると発言している。
テレビ朝日版アニメにて
テレビ朝日版では基本的に一切登場していなかったが、2006年6月2日放送の回では作中で視聴されているテレビアニメ内のキャラクターとしてガチャ子が描かれた。実に33年ぶりの封印解除である(当時、前述の大全集はまだ刊行前であった)。
ただし、このガチャ子に声はついていないし、ガチャ子であるとも言われていない。また体色はピンク色である。スタッフのお遊びで挿入されてようなものであろう。
関連タグ
ドラミ - テレビ朝日版に流用されたエピソードのいくつかはガチャ子の出番が彼女に差し替えられている。
雪姫:幻の妹つながり。こちらは単行本に収録されている。
穴久保ピッピ:そのキャラであると明言されないままそれらしきキャラが登場している繋がり。
メタッピー:「ガチャコッコ」という上位種がおり、その名前の元ネタがガチャ子ではないかという声がある。