概要
4月生まれ。野比のび太のクラスメイト。フルネームは出木杉英才(コミックスで本人に送られてきた年賀状より)、読みはできすぎひでとし(税金鳥増刷版※より。初期版はデキスギタロウ《出来過ぎだろうのもじりか?》だった)。学業優秀でスポーツも万能、料理も上手く誠実な性格で、おまけに外見まで良いという、なんでもできすぎるくらいにできる優等生。さらに優等生キャラにありがちな堅物かと思いきや、割と遊びにも理解がありノリも良い。
のび太は、自分とは正反対なぐらいに長所ばかりを持っている彼に、ちょくちょく嫉妬心を抱いている。また、源静香が少なからぬ好意を寄せていることもこころよく思われていない。
しかも彼女の好意に全く気づいていない等、何処か惚れっぽいのび太とは対照的に冷静な性格が仇となり、恋愛にはかなり鈍感である。しかし、自分からも「自分はしずちゃんが好きだよ」と答えたことがある。
人物像
性格
その誠実な人柄は、彼に嫉妬を抱くのび太も「いい奴」と認めざるをえないほどのもの。
ただし、彼に限らず初期と現在とでは異なるということも多いが、登場当初は自信家をにおわせる部分があり、配慮に欠けた発言で劣る相手を怒らせることも多かった。基本的に冷静沈着で大人びた性格の持ち主だが、時折ストレートに感情を表すこともあり、原作及びアニメ第2作第2期では、災難に見舞われるたびに精神面での弱さを見せることが多い(ジャイアンの怒りを買うと「殺される」と言うなど)。ただし、TC第44巻収録「ハワイがやってくる」においてはジャイアンが春芳洞の鍾乳石を勝手に折って持ち帰った事に激怒するなど相手を問わず、怒るときは怒る。
反面、集中すると回りが見えなくなる癖があり、上記のようにのび太に(勝手に)敵対心を向かれているが本人はたいして気づいていない他、のび太に限らず、ジャイアンやスネ夫に嫉妬され、宿題の妨害をされても気づいていなかった(未遂に終わった)。
宿題などでのび太がひみつ道具を使って出木杉に頼ることもある。
逆に静香や宿題が関わらない場面ではのび太も出木杉もお互いを信頼している所があり、魔法が廃れたことについて疑問に思うのび太が出木杉に質問した際には笑うことなく錬金術や魔女狩りについて語ったり(映画「のび太の魔界大冒険」)、タイムスリップでウルトラサウルス(ブラキオサウルス属の既知の種ブラキオサウルス・アルティトラックス)に会った際、二人とも目を輝かせていた(大山版アニメ「ジュラ紀でドラミが大ピンチ」)。一方で映画「ドラえもん のび太の大魔境」では地球に魔境はないと断言してペコを怒らせてしまったり、「ドラえもん のび太の月面探査記」では月にウサギはいないと発言するなど正論を返す時もあり、のび太やスネ夫が謎の予言書の内容を拡大解釈した際は唯一それを鵜呑みにしなかった。
将来は火星に行ってみたいと思うなど、二人とも普通の人なら一笑に付してしまうことを夢見るロマンチストでもあり、実はかなり馬が合うところがあったりするのである。そんなこともあってか、しずかとは別の女性との結婚後ものび太と親交を保っており、火星に赴任した(!!)折に息子・ヒデヨを預けるなど、彼を非常に信頼している事が窺える。なお、未来では顎髭を生やしていたりと若々しい容姿ののび太に比べやや老け込んでいる。(「しずちゃんをとりもどせ」)
父親の仕事の都合でアメリカに転校するかもしれなくなった時はのび太を含めた友人たちと別れるのが寂しいと吐露したこともある(結局、その話は白紙になったが)。
知的好奇心が強く、未来の世界を見るのが夢。のび太からの無理なお願いに対し、交換条件を持ちかけることで叶っている。おまけにその様子を全く疑っておらず素直に信じていた。ちなみに、のび太とドラえもんを除いて、原作において未来に行くことができたのは出木杉だけであり、静香、スネ夫、ジャイアンは大長編を含めても行ったことがない(という文が長らく掲載されていたが、実際には静香、スネ夫、ジャイアンもメルヘンランド入場券で22世紀のアミューズメント施設メルヘンランドに行っているし、のび太と銀河超特急では22世紀のミステリートレインに乗って22世紀のハテノハテ星群に行っている)。
映画『のび太の結婚前夜』での未来の彼は、のび太がしずかと結婚したのを知っても嫉妬心など微塵も見せずに「幸せにしてあげてくれよ、のび太くん」と笑顔で飲み交わしながら2人の結婚を祝福している。また、わさび版の『のび太の結婚前夜』では、「昔からしずかちゃんのことで、野比くんに勝てる人はいない。」とのび太に負けたというような発言もしていた。
『STAND BY ME ドラえもん』では、しずかから「あなたは一人で何でもできるから」という理由でフラれてしまっている。ちなみに原作でしずかがのび太との結婚を選ぶ決め手になったのは、「危なっかしいから見てられない」という理由である。のび太とはまったく逆に恵まれた人生だったが、フラれる理由すらも逆というのは一種の皮肉である。
まあ、原作ではその後に美人の白人女性と結婚しており、彼も幸せそうだ。
しかし、あまりに優秀すぎる故に、出来ない人の心情を読み取ったり配慮することができないという天才型にありがちな欠点も持っており、転校当初はそれが顕著に出ていた。先生や女子等周りから賞賛されても「あれくらい大したことない」「10分もあればすぐできる*3」等(出来杉からしたら本音を言っているだけで悪意は微塵もない)一般の生徒にしてみれば嫌味にも聞こえるセリフも平然と口にするため、これが劣等生ののび太達一同などから嫉妬や反感を買ったりしている。
なお、出木杉自身がどうかは不明だが、優秀が故に劣等生や能力の低い人間に対して「何でこの程度のことも出来ないのだろう」と思い、教えようとすると上手くいかずに失敗するということは現実でもよくあることであり、かつて輝かしい実績を残した人間が指導者となったらダメダメでキャリアに泥を塗ってしまう及びコミュニケーション能力は決して優れていないということも多い(対象が誰であろうと人の話を最後まで聞くので態度自体が悪いわけではない)。
このため、「パフォーマンスは天才だけど自ら教える立場になったら苦労する」と考察する声もある。
ただし『税金鳥』では、家庭教師をしていると発言している為、実際には教える事が苦手なのかそうでないのかは不明である。
欲しい物は前述の家庭教師で金を稼いで入手し、親に頼らない模様。
能力
基本的には文武両道で何でも出来る、パーフェクト少年。
しずかから、「出木杉さんてなんでもできるのね。尊敬しちゃうわ」と言われたこともある。
学業はテストはいつも100点{ただし、小学校の100点のため、実際は不明。}
勉強ばかりに目が行くがスポーツも万能で、特にサッカーをする傾向があるが、野球でもホームランを飛ばすくらい優秀。
また、ガリ勉タイプでもなく、遊ぶこともそれなりに好きで特撮映画のシナリオを書いてみたり、ジャイアンやスネ夫と一緒に、ジオラマ撮影に熱中する場面もある。ドラえもんも彼からSF小説を借りたりしているシーンもある。
ただのガリ勉くんというわけでもなくTVゲームをプレイしたりと砕けた部分も持ち合わせているが「ゲームもいいけど、みんな簡単過ぎて、すぐ飽きちゃうんだよね」と発言するなど、決まりきった作業的なホビーはあまり好きではない(実際、冒険ゲームブックでは、あまりに的確すぎる攻略法で初見のゲームをクリアしている)。
苦手なものはうるさい音で、周りが喧しいと勉強も頭に入らないと言っている。「真夜中の電話魔」では、クラスメイトからのイタズラ電話に悩まされ、一時期成績を落としていた時期もあった。「ドラえもんとドラミちゃん」では、道路工事が始まるとたまらず外へ逃げ出してしまった。またこの話(2期)では、しずかちゃんが背負っていた荷物を代わりに背負い野比家まで届けているのだが、明らかにしずかちゃんよりもつらそうな様子だった。どうやら腕力はしずかちゃん以下のようだ(それでも「何のこれしき……!」と根性で野比家まで送り届けている)。「苦手つくり機」でテストが苦手にさせられた際も、自らの努力で100点を取っている。
上述の性格からも分かる通りの読書家で、家の本棚には文学作品を初めとする蔵書がギッシリと詰まっており、それらの内容や書かれた意図を暗記できるくらいに記憶力も良い(知識量が一般的な小学生よりも卓越している)。
加えてジャンルは純文学から童話まで千差万別である。
TC第27巻収録「人間ブックカバー」では読書感想文に行き詰まっていたのび太に対しては貸し出しを許可したり、のび太の要望に応じて次々に違う本を提案してみたものの、結局、のび太との交換条件で『人間ブックカバー』を装着して、「十五少年漂流記」を朗読する羽目になる。道具の効果とはいえ、棒読みではなく臨場感のある読み方をする上に一言一句間違えずに進行していた為、内容も完璧に覚えている事が窺わせている(人間ブックカバーは装着者が記憶している書物を朗読させるひみつ道具である為)。
その甲斐あってか、読書に興味がないのび太も物語に聞き入っており、最終的に借りて夜更かしするまでになった。そんなのび太の変化を見た出木杉の表情は嬉しそうであった(わさドラ版第43話より)。
友人との交流
その秀才さゆえか、他の登場人物とは距離を取ったやや近寄りがたい存在として描かれることもある。物語の中では、しずかを除いてはレギュラー5人の友情の中に入ることは少ない。また、大長編ドラえもんでも彼はあくまで話の導入部に登場するだけであり、作者も「彼を冒険に加えると作品が面白くない」(それこそ、すぐ飽きるゲームのように、簡単に攻略されてしまいかねない)と発言している。
が、決して一同との交流を拒んでいるわけではなく、遊びの誘いがあれば快く仲間に加わる。
27巻「細く長い友だち」ではジャイアンやスネ夫と絡んでいたらしく、途中でのび太たちと合流して遊んでおり(わさドラでは2010年放送版では出番がカットされたが、2021年放送版では合流している)、
いつものメンバーで山奥にキャンプに行くと決まった時は、喜んで一緒について行った(アニメ2期では、ジャイアンがポイ捨てしたバナナの皮でしずかちゃんが転んでしまい、出木杉が注意していた)。
しずかとは仲がよく、一緒に出掛けたり、交換日記をしていたこともある。というよりも登場するときはしずかと2人でいることがほとんどで、しずかと一緒にいない描写は少ない。また、ほかの女生徒からもモテるものの、彼女らと遊ぶこともない。
しずかを「しずかくん」、スネ夫を「スネ夫くん」、ジャイアンを「たけしくん」と呼んでいるが、のび太だけ「のびくん」と呼んでいる。これが「野比くん」なのか、原作のび太がしずかを「か」だけ除き「しずちゃん」と呼ぶ様にのび太を「太」を除いて「のびくん」と呼んでいるのかは不明確。
どちらにせよ、のび太だけ他と呼び方が違う。
ガキ大将のジャイアンも、出木杉に対しては相談に乗ってもらったりと一目置いているが、出木杉自身はジャイアンを恐れている節があり、20巻収録『超大作特撮映画 宇宙大魔神』で、映画の撮影の際スネ夫と共に口先で丸め込んでジャイアンに悪役を演じさせた(ジャイアンにはあくまで「正義の味方」と思わせていた)後、彼が「映画が出来たら呼んでくれ」と言って帰って行った直後にのび太に「見せるの?」と聞かれ、困った表情で「見せたらころされるよ」と漏らしている(実際に映画を見たジャイアンは、全員が逃げ出して一人になっていた試写会場で「ころしてやる!」と激昂している)。出来杉がジャイアンに虐められる描写はないが、彼もジャイアンがどういう人物なのかよくわかっているようだ。
さすがの彼でも41巻収録『恐怖のディナーショー』などで描かれているように、ジャイアンのリサイタル等では、他者と同様に強制参加が義務付けられているようで、嫌がっていながらも断る事は出来ないようである。この回では、のび太は出木杉に涙を流すほど感謝していた一面がある。
が、当のジャイアンが料理を味見してひっくり返ったために中止になった際にそれを代理でジャイ子から伝えられた直後には、のび太やドラえもんと手を取り合って大泣きしながら喜んでいた。
ちなみにドラえもんのレギュラーメンバーはスネ夫以外音楽に関してはろくでもない欠点を持っているが、回数的にはおそらくスネ夫に次いで最も音楽でのダメージを一方的に受けているクラスメイトかもしれない。
25巻収録『のび太の結婚前夜』では、のび太としずかの結婚前夜にジャイアンの家で行なわれた前夜祭で、レギュラー男性陣と共に顔が真っ赤になるまで飲み明かし、肩を組んで歌い合う場面が見られ、青年期に至るまで相応の友情を育んでいた様子が窺える。
また、草野球も楽しんで参加たことがあった(しかも、プロ並みの素質があった)が、彼は普段からサッカーをクラブ活動としてやっている(原作でも、今からサッカーの試合があるんだというセリフがあり、アニメ版では実際にサッカーをやっているシーンも見られる)。
家族
両親に関して詳細は不明で、父親(と思われる人物)は1コマのみの登場、母親に至っては姿が登場せず、ドラえもんの道具「時限バカ弾」の効力によってあげた「パッパラパー」という奇声のみの登場であった(「ママの声だ」と漫画の台詞に書かれていることから母親と推測)が、ゲーム「ドラえもん3 のび太と時の宝玉」で登場している。
一時、父親の転勤でアメリカに引っ越すという話が持ち上がったが、実現はしなかった。
ペットとして犬を飼っている。出木杉の頭より拳ひとつ大きいほどの体高で、犬のコンクールで優勝した実績を持つ名犬。
悪口を言うと噛みつきそうになるので、あのジャイアンが冷や汗をかきながらお世辞を言うほど。
ただしこのワンちゃん、とある理由でのび太には頭が上がらない。
自室に家族の電話とは別の固定電話が引いてある(そのため、前述のように、いたずら電話に悩まされたこともあった)。
成人後
44巻収録『ハワイがやってくる』では少年期(現在)に「月や火星に行ってみたい」と発言しており、その夢を叶えたことになる。
外国人と思しき妻をめとっており、二人の間にはヒデヨという子供がいる。
のび太の家に息子を預けていることから、大人になってからものび太としずかとの親密な交流は続いているらしい。
恰幅が良くなり、アラビア風のヒゲをたくわえている。
テレビアニメ第2作2期2007年9月7日の放送によれば、22世紀の世界(2120年代)に出木杉の子孫と思しき人物が総理大臣になっている。
そして、その総理大臣の息子をドラえもんが通っていた学校のエリートネコ型ロボット「パワえもん」(ドラ・ザ・キッドではない)が世話をしている。
名前について
出木杉の初登場は「コロコロコミック」1979年9月号掲載の『ドラえもんとドラミちゃん』だが、その回では7回「出木杉」と呼ばれているが1回だけ「明智」(あけち)と呼ばれるバージョンの雑誌が出回った。これは単なる誤植なので、それを修正した8回すべて「出木杉」と呼ばれるバージョンがすぐに作られ流通した)。
なお、「藤子・F・不二雄ミュージアム」にて展示されたこの話の原画ではすべての箇所がF先生による鉛筆書きで「明智」となっていたことが判明しているが(参考)、後に修正されたことを考慮すると、単純に完成版で設定変更するはずが1箇所修正をし忘れた(つまり「明智」は没設定)と見た方が正しいだろう。
文庫版「ドラミ編」および、てんとう虫コミックス「ドラえもんプラス」4巻への収録時にはすべて「出木杉」に修正されている。
ちなみに、マンガやアニメのスタッフロールで、「出来杉」と誤表記されることがしばしばある。
出木杉の下の名前は、22巻収録『税金鳥』にて「太郎」の名で初登場した。
その後、23巻収録『透視シールで大ピンチ』で、はがきの宛名に「英才」(ルビなし)と書かれる。
しばらくして、それを受けて、『税金鳥』の改版で「太郎」が「英才」(ルビは「えいさい」)に書き換えられた。
作者の藤子・F・不二雄の死後の1997年12月、小学館から発行された書籍「ド・ラ・カルト 〜ドラえもん通の本〜」において、「英才の息子は『ヒデヨ』である。このことから『英才』は『ヒデトシ』と読むのが正解ではないだろうか」という説が図版のキャプションに小さく書かれた。
この説が公になったことにより、それ以降に発行された一部の単行本では「えいさい」から「ひでとし」に修正されている。
この説は『税金鳥』だけではなく、各種百科などの関連書籍やテレビアニメでも幅広く取り入れられているが、一部の書籍は「えいさい」のままである。
一方、藤子プロ公式サイトの『ドラえもんチャンネル』では、当初「名前は出木杉英才(できすぎえいさい)。英才は(ひでとし)という説もあるよ」との立場を長らく取っており、さらに2017年に入ってからしばらくは注釈すら無く読みがなが「えいさい」のみに統一されていた時期もあったなど、かつての藤子プロは「えいさい」派であった。
その後、2021年4月3日放送の「プロフィールを盛っちゃえ!」いうエピソードにて、「僕は出木杉英才(できすぎひでとし)です。」と出木杉本人が名乗った。
そして藤子プロ公式サイトの方でも同年よりリニューアルされた際に「名前の読み方は「ひでとし」「えいさい」の2説あるが、「ひでとし」が有力」と妥協した記述に変更されている。
このように「ひでとし」は優勢になっていったが、作者の藤子・F・不二雄の死去時には「えいさい」だったことを忘れてはいけない。F先生は「ひでとしに変更してくれ」とは言っておらず、「ひでとしのつもりで書いたが、低学年も読むドラえもんではえいさいのほうが適しているだろう」と考えていた可能性もある。
「ひでとし」への変更は、作者以外の判断による改変であることを忘れてはいけない。
なお、作者が描いた短編の「考える足」では英才(ひでとし)という名前の主人公が登場している。
劇場版
映画『のび太の恐竜』のシナリオ初稿では、ドラえもんたち5人と共に1億年前の世界で冒険を繰り広げるという脚本になっていた。しかし、実際には出木杉の登場シーンはカットされてしまい、その後の劇場版でも序盤には登場することはあるが冒険には一度も連れて行ってもらっていない。なお、出木杉はドラえもんの道具により日本で初めて肉食恐竜の全身骨格発掘に成功している。
大長編では専ら難解事項や歴史の解説役など狂言回しとして物語の冒頭に登場することが多く(ヘビー・スモーカーズ・フォレスト、魔女狩り、本物の熱線、新種の植物、鳥人伝説)、活躍おろかゲストキャラクターとの交流や接点は皆無である。そのため劇場版では実際の内容とは関わりのない役柄になることが多い。
知識・知能・勇気・行動力・優しさ・その他諸々が最高の能力を誇るためもし出木杉が冒険に参加してしまえば、ひみつ道具を持っているドラえもんや、腕力や体力でアドバンテージのあるジャイアンはともかく、のび太・しずか・スネ夫は空気になるのが目に見えているので、冒険への参加が許されてないと思われる(※)。
なお、のび太の作ったパラレルワールドが舞台の『のび太の創世日記』では、出木杉に酷似した出木松博士という人物(大人)が登場する。
(※)尤も、射撃力や突飛な発想などの観点ではのび太は空気にならない可能性も考えられる。この他、のび太と出木杉がコンビを組んだ場合、どのような相乗効果を生み出すのか、本気で考察するファンも度々見られる。(参考1、参考2)
その他
FCゲーム「ギガゾンビの逆襲」では魔界に行くためのフラグ立て(その後の海底、地底、古代の世界はヒント)の為に出木杉家に向かう必要があり賢者のポジションと言える。
SFC版ゲーム「ドラえもん3 のび太と時の宝玉」では、「自分も冒険に参加したいが、勉強で忙しい」といった趣の発言をするなど、生真面目な性格が窺える。
アニメ「ドラえもんが生まれ変わる日」(2007年9月7日放送)では前述したとおり総理大臣の息子として彼そっくりの容貌の男の子が登場しているが、本人との関連は定かではない。
「新オバケのQ太郎」の一編『ビリから二番を守る』では、正太たちの学校に「デキ杉」という生徒がおり、クラスで一番の成績をとっていることが語られている(セリフ上で語られるだけで姿は描かれない)。
トヨタの実写CMでは、30歳の出木杉が一度だけ登場している。なんと「男子団体・鉄棒」の選手として決勝で圧巻の演技を見せている。これをテレビで見たのび太は「勉強だけじゃないんだ」と述べ、心底感心したようである。直後、どこでもドアを使っていつもの五人で出木杉の元を訪れ、応援して驚かせた。
声優など
声優:白川澄子(1980.4〜2005.3)、萩野志保子(2005.5〜)
TOYOTACMでの配役:内村航平(こちらの未来では、配役通り体操の選手としてオリンピックに出場)
関連イラスト
関連タグ
原子力(タルるート):本作をオマージュにした作品であり、同じくANN系列でアニメも放送された『まじかる☆タルるートくん』の登場人物。文武両道な男子小学生として共通している。他方で、温和な出木杉とは真逆で人柄は尊大。原子を演じた堀川りょう(放送当時の名義は堀川亮)氏は、映画『のび太と竜の騎士』にて端役(キャスティング表記は地底人D)を担当した。
人称・口調・呼称だよ!(わさドラ版準拠)
関連人物への呼称だよ!
関連人物 | 呼称と変遷 |
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ドラえもん | ドラえもん |
野比のび太 | のびくん |
剛田武 | タケシくん |
骨川スネ夫 | ほねかわくん |
源静香 | しずかくん |
ジャイ子 | ジャイ子くん |
ドラミ | ドラミちゃん |
セワシ | セワシくん |
野比玉子 | (のびくんの)おばさん |
野比のび助 | (のびくんの)おじさん |
先生 | せんせい |
関連人物からの呼称だよ!
関連人物 | 呼称と変遷 |
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ドラえもん | できすぎくん |
野比のび太 | できすぎ・できすぎくん(対面時) |
剛田武 | できすぎ |
骨川スネ夫 | できすぎくん |
源静香 | できすぎさん |
ジャイ子 | できすぎさん |
ドラミ | できすぎさん |
セワシ | できすぎさん |
野比玉子 | できすぎさん |
野比のび助 | できすぎくん |
先生 | できすぎくん |