来歴
1989年1月3日生まれ。福岡県北九州市生まれ、長崎県諫早市育ち。
3歳の時に、元体操選手だった両親が諫早市に移住し体操教室を開いたのがきっかけで体操を始める。
中学卒業のち上京し、名門朝日生命体操クラブに所属する。東洋高校を卒業後は日本体育大学に入学。学生時代から活躍し、19歳の時には北京オリンピック代表に選ばれ、男子体操個人総合で銀メダルを獲得する。
2009年~2011年に行われた世界選手権・男子体操個人総合では前人未到の3年連続金メダルを獲得している。
大学卒業後、大学の同期で高校時代から親交のあった山室光史とともにコナミスポーツ&ライフ(現在のコナミスポーツクラブ)に入社。
2012年のロンドンオリンピックでは団体で銀メダル、個人総合で金メダルを獲得した。
2013〜15年の世界選手権では個人総合で3年連続金メダルを獲得し、団体でのメダル獲得にも大いに貢献した。
2016年のリオデジャネイロオリンピックにおいては、個人・団体両方で金メダルを獲得するという快挙を成し遂げている。体操個人の金メダル2連覇はメキシコ・ミュンヘンを連覇した加藤沢男以来44年振りの快挙であった。
2016年11月をもってコナミスポーツクラブを退社し、プロとして活動を始めるようになる。同年12月にアシックスとスポンサー契約を結ぶ。
2017年3月にリンガーハットとの所属契約を結ぶ。
2017年の世界選手権は怪我で途中棄権、2018年は個人総合の出場を諦め団体と種目別(鉄棒)に専念し、団体では銅メダル、鉄棒では銀メダルを獲得した。NHK杯では個人総合で10連覇を達成している。
2019年も不調が続き、日本選手権で予選敗退となる。
2020年からは鉄棒に専念していくことを表明し、日本選手権では採点基準変更後の世界最高得点をマークして優勝を果たしている。
2020年12月31日をもってリンガーハットとの契約が終了。その後、2021年3月にジョイカルと契約を結んだことを発表した。
2021年の東京オリンピックでは鉄棒で出場したが、予選敗退となった。
2022年1月、現役引退を表明し、同年3月12日に引退試合となる「KOHEI UCHIMURA THE FINAL」を東京体育館で行い、現役を引退した。
選手としての特長
鉄棒に専念する前はオールラウンダーとして知られ、どの種目も高いレベルでこなしている。
得意としているのは床(床運動)だが、あん馬を苦手としており、北京五輪や2012年のロンドン団体でもあん馬での失敗が響き金メダルを逃している。その後、ロンドン五輪の男子体操個人総合では成功させ、ついに金メダルを獲得し、雪辱を果たした。
世界選手権の種目別では床の他、鉄棒と平行棒で優勝経験がある。
人物
体が資本のスポーツ選手にもかかわらず、かつては重度の偏食家であった。食事の際は米と肉しか食べず、バナナとチョコレートを好む。
特に、チョコレート菓子の『ブラックサンダー』が好物であり、金メダルを獲得した際に観客席にいた母親からこれを渡され、一時期ブラックサンダーの売り上げが伸びたと言う。
20歳の頃から、食事は1日一回しか摂らないことも明かしている。
野菜はほとんど食べられず、野菜を連想させる緑色も大嫌いという徹底した野菜嫌い。
コナミに入社してからは会社の指導で少しだが野菜を食べるようになり、チョコレート控えるようになったという。
ちなみに北京オリンピックの時、ブラックサンダーだけでなくチョコプリンやビッグマックなど、野菜を徹底的に避ける生活をしていたと自ら語っている。
リンガーハット所属後も野菜嫌いは相変わらずであったが、長崎ちゃんぽんに載っている野菜は何とか食べられるらしい。
さらに、スポーツ選手としては意外なイメージだが喫煙者でもある。
私生活では2012年に結婚。現在、2人の娘の父である。子供が産まれたことから、東京オリンピックまでの現役続行を目指すことを公言しており、言葉通りオリンピック出場を果たしている。
コナミに所属していた縁からか遊戯王ZEXALのスペシャル特番に出演し、小中学生の頃に遊戯王OCGをプレイしていた経験を語っていた。
好きな漫画は『ガンバ!Fly high』(原作:森末慎二、作画:菊田洋之)で、本作から選手としても大いに影響を受けたことを語っている。また、インタビューなどで「尊敬する選手」として、主人公藤巻駿の名前を挙げている。
2018年から2020年まで事実上の続編となる『THE SHOWMAN』が連載されたが、監修に携わったほか、作中に「大和公平」という彼をモデルにしたキャラクターが登場している。
TOYOTAのCMでドラえもんが実写化された際(ReBORN・「20年後のドラえもん」シリーズ)には、出木杉役を演じている。
外部リンク
リンガーハット 公式サイト内『未来のカラダプロジェクト』