概要
2019年3月1日に公開された、映画ドラえもんシリーズ通算第39作(アニメ第2作2期シリーズ第14作)。
原案はてんとう虫コミックス『ドラえもん』23巻収録作品「異説クラブメンバーズバッジ」。
平成最後の映画作品でもある。
あらすじ
月面探査機が捉えた白い影のニュースを聞き、「それはきっと月のウサギだ!」と言ったのび太はジャイアン達から馬鹿にされてしまう。
その話を聞いたドラえもんはひみつ道具「異説クラブメンバーズバッジ」を取り出し、月にウサギ王国を作る事を提案する。
早速バッジを付けて「どこでもドア」で月に行ったドラえもんとのび太は「動物ねんど」を使用してウザギ型の動物・ムービットを生み出し、月にウサギ王国を作り上げた。
後日、のび太達が通う小学校に謎の少年・ルカが転校して来る。彼はドラえもん達から月の王国へ招待してもらう。
月でムービット達と楽しく遊ぶドラえもん達だったが、そこで偶然エスパルという謎の力を持つ子供達と出会う。
ドラえもん達は彼らと仲良くなり、月で一緒に遊んでいたが、そこに謎の宇宙船が現れる。エスパル達は全員捕まってしまい、ルカもドラえもん達を助ける為に捕らえられてしまい、同時にどこでもドアも破壊されてしまう。
ドラえもん達はルカを助けるべく、もう1度月へ向かう事を決意する。
レギュラーキャラクター
ご存知主人公。異説クラブメンバーズバッジと動物ねんどを使用し、月にムービットの王国を作る。中盤ではディアボロに対し、想像力の大切さ、想像する事を諦めてしまう事の危険性を言い放つ。
拐われたルカ達を救う為、ドラえもん達と共に奮闘する。中盤ではルカに「友達」の定義について教える。また、終盤では彼の射撃能力が活かされる事になる。
彼女がドラえもんからとあるひみつ道具を預かっていた事が、ドラえもん達のピンチを救うきっかけに繋がった。
アルと意気投合し、終盤では自慢の大声や、それを活かしたひみつ道具で敵に応戦する。
ルナに一目惚れし、終盤でも彼女を守る為に奮闘する。
ゲストキャラクター
声 - 皆川純子
のび太達の学校に転校してきた少年。地球では「月野ルカ」を名乗る。元々はカグヤ星出身であるが、歴としたカグヤ星人ではなく「エスパル」という種族の一人。自分達を生み出したゴダール博士夫妻を本当の両親のように想っているが、自分達の超能力「エーテル」をとある目的に悪用されないようカグヤ星から逃亡させられた事が劇中で明かされる。
声 - 広瀬アリス
月の裏側に住むエスパルの一人。ルカの姉で、かなりの弟想い。昔地球に来た事があり、その時の出来事が時を経て「かぐや姫の物語」になった模様。スネ夫に一目惚れされ、好意を寄せられる。
声 - 大谷育江
月の裏側に住むエスパルの一人。未来を予言する能力を持つ。大声で歌うとジャイアン並の強烈な音波を発する為、ジャイアンに気に入られ親しくなる。
ペコル
声 - 生天目仁美
モール
声 - 金光宣明
ヌル
声 - 村瀬迪与
月の裏側に住むエスパルの仲間達。
モゾ
声 - ゆきじ
ルカの友達で、「ツキノワリクガメ」という種族。亀だが足が速く、甲羅は宇宙一硬いという。
敵組織
声 - 吉田鋼太郎
カグヤ星の統治者。とある目的の為にエスパルの力を求め、配下であるゴダート達にエスパルを探させている。
ゴダート
声 - 柳楽優弥
荒廃したカグヤ星を救う為、ディアボロの命令に従いエスパルを狙う部隊隊長。物語後半で、とある人物の子孫である事が語られる。
キャンサー
クラブ
ゴダートの部下の兵士達。体の大きい方がキャンサーで、痩せている方がクラブ。常にコンビで行動している、どこか憎めない二人組。
タラバ
声 - 武田幸史
ゴダートの部下の兵士の一人。隊長であるゴダートによく叱責されている為、不満を抱いている。
カグヤ星
ゴダール博士
声 - ???
エスパル達を生み出した天才生物学者の男性。ルカ達の創造主であるが、ルカ達を我が子のように思っていた。ルカ達のエーテルをとある目的に悪用されないようカグヤ星から逃がし、離れ離れになる。
ゴダール博士の妻
エスパル達を生み出した天才生物学者の女性。ルカ達をカグヤ星から逃がそうとした際、拒絶するルカを(ロケットに乗せる為に)平手打ちした。
カイア
声 - 酒井藍
カグヤ星に住むおばさん。統治者であるディアボロに不満を抱いている。
ウサギ王国
ムービット
ピンク色のウサギの容姿をしたウサギ王国の住民。ドラえもんとのび太が動物ねんどで作った。由来は「ムーン」+「ラビット」で、作中ではドラえもんが名付けた。原案作品に登場する地底人に相当(原案作品の地底人にウサギの耳を付けたような容姿)。
ノビット
声 - 渡辺明乃
眼鏡をかけたムービット。のび太に似ている事から「ノビット」と名付けられる。ドジで発明好きだが、発明品はどれもアベコベになってしまう。モゾからは散々文句を言われるが、本人は気にしていない模様。
ウサギ怪獣
声 - 寺島拓篤
のび太が動物ねんどで作った失敗作が怪獣化したもの。当初は暴れてウサギ王国を襲撃し、ドラえもん達を攻撃したが、最終的にわすれろ草を使用したしずかにたしなめられた事で攻撃を止め、以降はウサギ王国に暮らす事となる。原案作品に登場する怪物に相当。
用語
- エスパル
月の裏側で暮らしてきた、不思議な力を持つ種族。ウサギのように白く長い耳が生えているのが特徴。千年以上長生きするが、ある程度の年齢で体の成長が止まる為、現在存在する11人のエスパルは全員子供の見た目をしている。かつてカグヤ星でゴダール博士によって生み出され、現在のカグヤ星では伝説上の存在として語られている。
- エーテル
エスパルが使う超能力で生まれるエネルギー。
- カグヤ星
ルカ達の故郷。千年前、とある国がエーテルの力を使う破壊兵器を作り出し、月を破壊して力を誇示しようとしたが、砕かれた月が隕石となって降り注いだ為大災害が起き、さらに舞い上がった塵が表面を覆い尽くした為、現在空は暗闇に包まれ、上層部以外の街は荒廃している。
スタッフ
監督 - 八鍬新之介
脚本 - 辻村深月
原作 - 藤子・F・不二雄
主題歌
エンディングテーマ「THE GIFT」
歌 - 平井大
次回作へのエンドロール
第2期恒例となった、エンドロール後の次回作一部告知では、ティラノサウルス、ブラキオサウルスが続けて現れ、中生代と思われる世界の光景と共に、2020年公開であると発表された。
第1期リメイク作と仮定した場合、恐竜がメインで登場するのは『恐竜』と『竜の騎士』の二作。どちらも中生代後期の出来事が物語の原点となっており(前者は恐竜の卵が現代で復活、後者は神によって地下に逃れ、大絶滅を免れた恐竜達が進化した)、『恐竜』は既に第二期一作目でリメイク済みである事から、『竜の騎士』が第一候補とみなされていた(と言うより、恐竜+中世代に該当する作品で残っているのか゛これしかない)。
…と思われていたのだが、2019年7月4日に『新恐竜』という完全オリジナルである事が判明した。
関連イラスト
関連タグ
のび太と月の王国:スーパーファミコン用ソフトとして発売された、ドラえもんの2Dアクションゲームであり、正式タイトルは『ドラえもん4 のび太と月の王国』。舞台やキーワードが「月面」である点、ウサギがモチーフのキャラクターが登場する点が共通している。
のび太の宇宙英雄記:こちらも本作の原案作品である地底人のようなキャラが序盤のTVアニメに登場したり、怪物のようなキャラが、バーチャル映像で登場している。