概要
唐代の中国の僧侶。或いはその人物を元に考案された「西遊記」の登場人物。三蔵法師と呼ばれることが多い。
曖昧さ回避
- 「西遊記」の玄奘三蔵。三蔵法師の項目を参照の事。
- 「最遊記」の登場人物。玄奘三蔵(最遊記)の項を参照。
- サンゾウ魂:『仮面ライダーゴースト』に登場する仮面ライダーネクロムの形態の一つ。玄奘+三蔵の魂が憑依した形態。
- 玄奘三蔵(Fate):「Fate/GrandOrder」に登場するサーヴァント。
- 玄奘三蔵(ラヴヘブン):「ラヴヘブン」に登場する偉人。異世界の危機を救うため、主人公により召喚された。
史実の玄奘三蔵
仁寿2年(602年)生誕、麟徳元年2月5日(664年3月7日)没。
洛陽近郊の陳氏(地方官を歴任した士大夫)の家に生まれる。
10歳の時に洛陽の浄土寺で出家し、玄奘と名づけられた。動乱によって各地を転々としながらも、『涅槃経』と『摂大乗論』を学ぶ。
武徳元年(618年)に長安入りを果たし、後に戦乱を避けて成都に至る。その後も各地を巡り、20歳で具足戒(出家僧侶の守るべき戒律)を受ける。
「仏典の研究には原典による他ない」と決意し、また同時に仏跡の巡礼を志し、貞観3年(629年)に国禁を犯して出国。河西回廊~高昌~天山北路~中央アジア~天竺(インド)と長い距離を、時には道中の古刹にて5年に及ぶ期間学び、時には各地の仏跡を巡拝しながら旅を続けた。
そして天山南路を経て帰国の途につき、貞観19年(645年)1月、657部という膨大な経典を長安に持ち帰った。この功績が認められ、時の唐皇帝・太宗は密出国の罪を問わなかったばかりか、勅命を出して玄奘に経典の翻訳を依頼している。この時もたらされ、訳された経典は『大般若経』と呼ばれるようになる。
その業績は『大唐西域記』や『大慈恩寺三蔵法師伝』として纏められ、後に『大唐三蔵取経詩話』でフィクションを含有するようになり、最終的には『西遊記』に結実して世界中に知られるようになった。
その他詳しくは『三蔵法師』の史実上の玄奘三蔵へ