概要
声:川村拓央
身長191.5cm・体重166kg→約66kg
最強トーナメント編に登場した力士で、大相撲の現役横綱。
「相撲は格闘技である」という強い信念から、力士が持つ真の強さを見せるために(協会には内緒で)最大トーナメントに参戦。
読者の間ではあの本部以蔵に勝利した格闘士として有名。
活躍
1回戦での対戦相手は初期から登場していた本部以蔵。
大方の読者が本部の勝利を確信する中、試合開始直後から持ち前の怪力で本部を圧倒。
しかし、攻防の最中本部に小指を取られてしまい、そのまま指を折られて逆転負け……と、思いきや、金竜山はそれを小指一本の力で持ち堪えて反撃。
その後、本部の打撃も全て捌いた上で櫓投げから四股踏みによる踏みつけの連撃を食らわせ、本部をノックアウトし、勝利した。
続く2回戦ではプロレスラー・猪狩完至と対戦。
応援に駆けつけた実父でもある藤巻親方から差し入れされた力水を受け取り気合十分で試合に挑む。
序盤は猪狩を圧倒するも、猪狩が簡易の土俵を作った事で一変。
試合は相撲対決の様相へと変化し、土俵から出まいとする力士の本能を利用され、小手投げによって肘関節を破壊されてしまう。
更にそこからダブルアーム・スープレックスを仕掛けられ、万事休すかと思われたが、これを河津掛けで返す。
しかし逆転勝利の寸前、金竜山は猪狩を地面に叩きつける前に技を解除して庇い手を取り、自らの腕を犠牲に猪狩を助ける形となり、同時にセコンドに付いていた藤巻親方によってタオルが投入され、試合は猪狩の勝利となった。
試合結果に納得行かない猪狩であったが、実はダブルアーム・スープレックスを受ける体勢とは、相撲における「五輪砕き」の形であり、力士にとってはその型に入られた時点で既に敗北を意味するものであった為、
「横綱が相撲で負けては格闘技もヘッタクレもない」と負けを宣言したのである。
敗北後、金竜山は自らの髷を引き千切り、「一から出直す」と宣言。
その姿を見た猪狩は彼の大銀杏を無駄にしないと「俺が必ず優勝する」と約束するのだった。
その後、愚地独歩と天内悠の試合中に天内の姿勢にキレて乱入した範馬勇次郎を止めるべく鎬紅葉らトーナメント敗退者と共に勇次郎に挑む。
勇次郎にぶちかましを決めて僅かに後退らせるも、直後に返り討ちにされ、脊椎損傷の重傷を負ってしまった。
刃牙と猪狩の試合後は、刃牙に敗れて約束を果たせなかった事を謝罪する猪狩に対し、サムズアップで返し、彼の健闘を称えた。
その後、決勝戦にてジャック・ハンマーとの戦いを制し優勝を果たした刃牙を他の選手達と共に出迎え、彼の優勝を祝福した。
バキ道では……
その後、『バキ道』において約9年ぶりにまさかの再登場。
以前と比べて(最大トーナメントから1年程しか経ってない筈なのに)体重は大幅に減った上、かなり老け込んだ姿になっていた。
現役を引退して親方となっていたが、二代目野見宿禰との出会いによって古代相撲の力を目の当たりにした事から相撲協会を退職。
改革によって大相撲に威厳を取り戻し、真なる国技へと発揚させるという目的のため相撲協会に反旗を翻す。
ちなみに引退後は現役の頃は避けていた葉巻を愛飲している。
徳川光成を通じて刃牙や独歩といった地下闘技場選手を集め、相撲協会理事長・嵐川が選抜した最強の相撲軍団との戦いをプロデュースする。
現役時代は「ガチ横綱」の通り名で呼ばれていたらしく、宿禰からは当時を振り返って「威厳にあふれた横綱」「きれいな相撲」と称され、敬意を表されている。
(これに対して金竜山は「手心の期待にはことごとく「拒絶」をもって臨んだだけ」と返答している。)
残念ながら以前対戦した本部は地下闘士対大相撲軍団の戦いでは登場せず、再会する事は無かった。
地下闘士vs大相撲軍団の決着以降は登場せずフェードアウトしている。
余談
シリーズ最古参である本部以蔵に勝利した戦績と、後の本部の活躍(加えて言えば金竜山に勝利した猪狩がシコルスキーに惨敗した事もあって)から、本部の強さに関する議論において欠かせない存在となっており、刃牙シリーズのパワーバランスに地味ながらも大きく関わったキャラと言える。
そういった実績もあってか、2019年に描かれた刃牙と相撲絵のコラボ企画では、レギュラー陣や各部のボス格に混じってしっかり描かれている。