プロフィール
国籍 | カナダ(カナダ人と日本人のハーフ) |
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ファイトスタイル | ピット・ファイティング→嚙道 |
年齢 | 推定19歳→20~21歳(作中での回想から推定) |
身長 | 193cm→213cm(骨延長手術後)→243cm(刃牙道で更に骨延長) |
体重 | 116kg→推定160kg前後(骨延長手術後)→201kg(刃牙道で更に骨延長)→211kg(バキ道で筋肉量増加) |
CV | 坂口候一(2001年TVアニメ版) / 三宅健太(2018年以降TVアニメ版) |
年齢は明言されていないが、勇次郎と母・ジェーンに関する回想から逆算すれば、刃牙より2歳程上と思われる。
(つまり最大トーナメント編時点で最低の場合19歳。花山薫と同い年という事になる)
概要
ジャック・ハンマーは板垣恵介の漫画作品『刃牙シリーズ』に登場する架空の人物である。第一部のラストボスである。名前の由来は削岩機を意味する「ジャック・ハマー」または同名のプロレス技からだろうか。ちなみにショットガンにも同名の物が存在している(生産者が特許を取得したのは1987年)。
第六部では、主役となった。
最大トーナメント編にて初登場、他の多くの出場者とは異なり特定の格闘技の流派だけに拘らない、噛み付きさえも使う野性的な戦法や、常軌を逸したドーピングで得た強靭な肉体を武器に正体不明の実力者として勝ち上がる。刃牙との決勝戦では「JACK範馬」の名を背負ったガウンを纏って入場し、自らを範馬勇次郎の長男、主人公範馬刃牙の腹違いの兄だと明かした。
弟の刃牙に比べ勇次郎に近い顔つき、体格を持つ。勇次郎には「ヤツ(ジャック)は範馬の血が薄い」と言われ軽く見られているが、作中では格闘戦での勇次郎、刃牙、ピクル、実戦での本部以蔵以外に敗戦は無く、薬が効いていない状態でもシコルスキーやマホメド・アライJrを一方的に痛めつけるなど、ほぼ最強クラスに入る実力の持ち主である。
勇次郎が約17歳の頃に戦場で出会った女傭兵・ジェーンを強姦した事でこの世に生を受け、戦士としての使命を全う出来なかった無念を晴らすべく、弟同様(父への想いは弟とは別のものだが)父、範馬勇次郎を超える事を目標としており、食事、呼吸、さらには思考に至る生命維持活動の全てを「強さの獲得」に費やしている。
純粋に強さのみの獲得を目指しており、若い頃は過剰なトレーニングに筋肉や体がついていけずまるで幽鬼の如く痩せ細っていた。
ところがジョン博士(過去に勇次郎が北極熊を蹂躙する姿を見て、彼のような強さを持つ存在を作ることが願望のマッドサイエンティスト)と出会い、そのオーバートレーニングを維持できるだけの(常人の致死量を遥かに上回る)薬物やステロイドを提供を受ける。
投薬後ほどなくして100m走で9秒37を記録したり、ウェイトリフティングのワールドレコードを顔色一つ変えずに放り投げるなど超人的な力を手に入れた。
その後、博士が引き止めるほどのさらなる薬物摂取と1日30時間とさえ言われる常軌を逸したトレーニングを日常的に続けた結果、マックシング(薬物の過剰摂取により生じる身体の臨界状態を意味する作者の造語。その説得力ある描写から、当時は実在の用語だと信じる者も一定数存在した)を克服しステロイドを超えた存在となる。
ちなみにジョン博士は自分の薬物が、思い描いた理想を遥かに超越した怪物(=ジャック)を生み出してしまったことへの恐怖と後悔から自ら命を絶った。
フランケンシュタインの怪物が理想像だと語る彼は、後に(元マッドドクターの)鎬紅葉による骨延長手術を受け、更なる戦闘力を手に入れる。
刃牙道では更なる骨延長手術を行い、身長が243cmになった。
尚、ジャック当人の弁によれば現在の体格が運動能力をキープ出来るギリギリのサイズらしく、体格に関してはこれで完成したという事が示唆されている。
しかし、あらゆる環境で闘争・戦闘を渡り歩いてきた勇次郎には「噛みつきなど戦場闘争では基本の一つに過ぎん」とあしらわれ、噛みつきをかわされた上に逆にノドを食いちぎられてしまった。
ピクルに敗れた際『保存食』として高層ビル屋上に一時的に吊り下げられ、そのことを目覚めた病院で刃牙から聞かされたことでファイターとしての心が崩壊し、慟哭した。
死刑囚編までは流暢だったがアライJr戦から日本語がカタコトになっている(漫画のふきだしにて、ひらがなの部分がカタカナになっている)。ただし、これについては最大トーナメント編と死刑囚編でのジャックの台詞だけ横文字になっているので、日本語を流暢に話してるというより元からカタコトだった可能性がある。最大トーナメント:横文字ひらがな→死刑囚編:横文字ひらがな→大擂台賽編:横文字カタカナ→ピクル編:縦文字ひらがな→以後:縦文字カタカナ。また、ピクルに敗北後からの喋り方がカタカナ表記なのは、ピクルに口周りの皮を剥がれ、顎を粉砕されたことによる後遺症という説もある。
更にその後の刃牙道では、本部以蔵と対峙した際、ジャックが噛み付きをしてくる事を読んでいた本部が服の下に強化アラミド繊維の防具を着込んで居たため、通用しないどころか噛みつかせた状態で一気に肩を引き抜かれて歯を根こそぎ持っていかれてしまった
ちなみに最大トーナメント後、勇次郎に敗北したとき「衣類の上から噛み付く際、布を吟味すべし」と忠告を受けていた。
なにも成長していない・・・
ただし、闘技場の木の柵をも食い千切る歯の強さから、普通の衣類であれば難なく食い千切れると思われる。防刃服などの防具まで考慮するのは無理があるだろう。
後の戦いでは丈夫な道着諸共肩を易々と食い千切っており、やはりアラミド繊維が想定外であっただけという説がある。
更に言うならば、そこそこ分厚いジャケットタイプでありながらも幾らか毛羽立つ程には繊維を噛み切れている。
アラミド繊維の破断強度は347kg/mm²あり、人間の歯のサイズで考えるとこれを部分的にでも食い千切るには40t前後の咬合力が必要になる。
バケモンだ。
その他、この戦いでは何でもありの本部流に自身の力に任せて向かっていった結果(本人が最初本部を侮っていたこともあるが)、最終的に以蔵の実戦技術に翻弄されるような形で敗北している。
その後は治療のため松葉杖を使用しつつ、地下闘技場にて宮本武蔵と闘う選手を観戦している。
その後の作品であるバキ道では本部との戦いで全ての歯を失ったが新たにチタン製の歯を入れており、世界中を飛び回って鍛え上げる旅を行っており、噛みつきを極めようとして、咬合力を鍛え上げようと凡ゆる物を噛みまくったことで顔の輪郭も変わった程。体格も更に大きく成長しており、本人は「範馬の血」のせいだと述べている。徳川のじっちゃんからは精神も大きく鍛え上げられたと言わせる程に成長しており、噛みつきの道を極めた結果『嚙道』と命名した。
その後東京ドーム地下闘技場で野見宿禰と試合。全く衰えていない打撃技の中に上手く噛みつきを組み込み宿禰の噛み傷を増やしていく。最後は宿禰に投げられ頭から地面に突き刺されるも、出血多量により宿禰が膝をつき、敗者の宿禰が勝者のジャックを見下ろす形(勇次郎の「決着の際に頭の標高が高い方が勝者」という解釈に反している)で決着した。
第6作目である刃牙らへんでは、これまでの主人公にして弟の刃牙を差し置いて主役として登場。
幼少期には教会に侵入して、神に対して「護ってやる代わりに力を寄越せ」という旨で顔の穴という穴から出血する程のオーバートレーニングをしていた事が判明する。
そして遂に、自身を見放していた勇次郎に信念を曲げずにドーピングや肉体改造を続けている事を認められ、初めて勇次郎に褒められる。
その後は鎬昴昇と対戦し、紐切りで両目の視力を奪われるも冷静に着々と致命傷を与えて勝利した。
試合後には勇次郎に食事に誘われ、労いとも取れる言葉を受けて初めてであろう高級料理をもてなされた。
今までのレストランとは勝手の違うシステムや、勇次郎に乾杯を交わされて動揺したり、初めてのシェリー酒(おそらく酒自体初めて)にカルパッチョ、ウミガメのスープといった美酒美食に感動し、オマールエビに関しては我慢出来ず、勇次郎に手掴みで食べて良いか訊ねてがっつくなど、初めて子供らしい一面を見せた。
刃牙の時は仮初の親子を演じていただけだが、当時よりも自然で仲睦まじい親子の一時を過ごした。
食後には勇次郎に「戦いたい相手が目の前にいるのに戦わないのは何故だ」(意訳)と問われるもジャックは逆に、ジャックと戦おうと意識している(ジャックと戦いたい)勇次郎こそが「戦いたいのに我慢している」と反論し、更に「自分(ジャック)が手を出し難い程の領域にいるのか」と言い放ち、一本取られた勇次郎を涙が出る程盛大に笑わせた。
そして思い上がったジャックにお灸を吸えるべく、勇次郎は地上最強の尻叩きを炸裂させ、200kgを優に超えるジャックを窓に目掛けて叩き飛ばして40階から地上に叩き出そうとするも、過去に地上最強の親子喧嘩にて大暴れしたことから窓ガラスが特注の強化ガラスに変えられており、地震の如き衝撃を起こしてジャックは窓ガラスに顔面から突き刺さって止まり、転落せずに済む。
当然の様に我が子を40階から落そうとした事をギャルソンの野中に指摘されるも勇次郎は「40階(およそ150m)程度から落ちて死ぬような奴じゃない」(意訳)とジャックの強さを評価しての行動であり、ジャックも特にダメージを受けておらず、仮に転落していてもむしろ環境の方が破壊されると自負しており、流石は範馬の血筋といったところである。
勇次郎に持て成され、認められた事で「報われた」と満足したジャックはその場を後にした。
そして、満を持してピクルと再会する。
恐竜期の戦士としての鳴りを潜め、現代社会に馴染んでホームレスの様な生活を続けているピクルと対峙し、ピクルにかつて受けた屈辱を返すと宣戦布告する。
人目を憚らず会話中に噛み付いてしがみ付くピクルから鮮やかに脱出し、ピクルを凌駕する巨躯を得てのパンチで吹き飛ばして双方戦闘態勢になるが、花山の介入により地下闘技場へ移行しての再戦が決まる。
刃牙の見立てではジャックは現在、かつてのピクルと同等以上のフィジカル、咬合力では互角と評されており、嚙道を極め技量面も高いなど、自身の上位互換であったピクルのほぼ上位互換へと達している事が匂わされる。
いざ開戦すると、過去にはベストパンチを以ってしてもさしたるダメージを与えられなかったが、序盤からピクルの猛攻を悉くカウンターで切って落し、ピクルの巨躯をものともせぬ打撃力でダウンさせ、マウントポジションを取っての強烈な鉄槌打ちでピクルの意識を混濁させたのか僅かに生まれた隙を突いて顔面に噛み付く。
そして、かつて顔の皮を剥がされた借りを返すようにピクルの顔左半分の皮を食い千切り、ピクルにかつてのライバルTレックスに匹敵すると認められる。
人物像
格闘家としては「強さの追求」という点について言えば、ある意味、本作中最も純粋でストイックな男であり、対戦相手を完全にノックアウトするまで徹底的に追撃する様からマホメド・アライJr.には『完全主義者』と評された。
登場当初は、まるでサイボーグのようなシャープで無機的な顔つきで、感情の起伏は全く読み取れないが、戦闘中に薬物の効果が発現すると表情筋までもがパンプアップし、まさに悪鬼の如き形相を見せる。
しかし、後述する禍々しくえげつないファイティングスタイルと、ストイックを通り越して狂気とすら呼べる「強さ」への執念から冷酷な人物と思われがちだが、寡黙ではあるものの戦い抜きの場では意外と人当たりは良くフランクな性格だったりする(単に鍛錬にかまけて他のキャラと絡む機会が少ないだけ)。
特に血を分けた弟である刃牙に対しては屈折しつつも純粋に兄弟愛のようなものを抱いており、刃牙と血みどろの死闘を繰り広げた最大トーナメント決勝戦でもそこに殺意や憎悪といった悪感情は存在しておらず、試合直前に兄である事を明かした際は刃牙に対して決勝まで勝ち進んできた事を褒め称え、決着後は自らの敗北を素直に認め、チャンピオンベルトを持てない程の負傷で困憊した刃牙に手を差し伸べている。
また、医者としての見地から自分に忠告を行ったり骨延長手術を担当した鎬紅葉とは最大トーナメント以後はプライベートで一緒に語らいながら食事するほど仲良くなっており、これ以降も何度となく世話になることになる(奇しくもお兄ちゃんコンビである)。
その他にも刃牙の彼女である梢江に対しても紳士的に接するなど礼節も弁えている。また、目上の相手には正座をしながら敬語で喋る等、弟の刃牙より礼儀正しい。
他にも、タオルを噛んで庭の木にぶら下がったまま寝ているのを見て、首吊りと勘違いして駆けつけた徳川に「ア……ドーモ…」と気の抜けた挨拶をしており(当人曰く「布団はいまいち慣れない」らしい)、食後にドーピング薬をボリボリ食べているのを徳川に問い詰められても、薬を頬張り妙に気の抜けた顔で「食事ダカラ」と答えており、何処となく年相応さを感じさせる。
また、第6部にてかつて刃牙が勇次郎と食事をしたホテルで勇次郎と合うが、その際も刃牙と違ってちゃんとジャケットを着用しており、カジュアル?系ながらもドレスコードをクリア出来ている。 母親の教育が良かったのだろうか…?
ちなみに、勇次郎は相変わらず拳法着の上にジャケットを着ているだけである。
得意技である噛みつきにはかなりの思い入れと誇りがあるようで、噛みつきに対する持論を語る際は普段の寡黙さとは打って変わって饒舌になる一面も。
モラルを無視したファイティングスタイルについても、基本的に精神的にも肉体的にも常軌を逸した連中がゴロゴロしている本作の登場人物の間では目立って残虐というわけでもない。
向かってきた相手を徹底的に叩き潰すスタイルも、ジャックなりの相手への敬意の示し方である。逆に、相手の強さや心意気が自分と勝負するに値しないと判断した場合は早々に興味を失って戦いを切り上げてしまうこともある。
肩書のピットファイターとは作中の表現を借りれば「賞金目当ての喧嘩屋」だが、実際にそういう勝負をする姿が描かれたことは無い。ドーピングゆえ参加できない正規の格闘技の代わりの実戦経験の場とする見方や最大トーナメントに出場するための嘘の来歴とする考察もあり、読者の間でも説が分かれている。
少なくとも最大トーナメント後は日本滞在を続けており、父である勇次郎と同じく定職が無い事実上のニートである(マンションに住んでいたり、複数のトレーニングジムに通っていたり、高そうなステーキを皿が山積みになるほど食べたりしていたのは、最凶死刑囚の公開処刑の際の手際などから猪狩完至がパトロンについているからだと推測される)。
ドーピングについては「強くなれる手段があるのにしないのは怠慢」(意訳)という持論を持っており、食後にもまるでサプリメントが如くドーピング薬を貪り(曰く、それも食事)首に注射を射している。
薬物の使用の是非については「スポーツマンが考えればいい」と言い切っており、自分がドーピングを止める事は無いとしている。
一方で、通常の食事に関しては噛道に邁進する余り、牛などの大型動物の背骨などが常食となっており、勇次郎から「たまにはやわらかい物の食え」と言われてホテルで食事をした際はカルパッチョの柔らかさと美味さに驚愕し、ロブスターを貪るように丸齧りしている。
どんだけ長い事硬くて味気ない物ばっか食べてきたんだよ・・・?
能力
致死量を遥かに超えた量のドーピングと狂気的なまでのオーバートレーニングで積み重ねた強靭な五体を活かした我流のパワーファイトを得意とする。試合開始直前にドーピングによる一時的な強化も行っているが、そもそも彼の薬物の主な使用理由はハードトレーニングを支えられる身体を作ることであり、薬の強化で強いというよりは薬により常人には絶対に不可能なオーバーワークが可能になり、がむしゃらにトレーニングしているため強いというのが正確で、彼の言う「日に30時間の鍛練という矛盾のみを条件に存在する肉体」とはここからきている。そのため、薬物の効果が切れている状態でも「超肉体」「筋肉の要塞」と呼ばれた鎬紅葉を片手でねじ伏せ、100kgを超すシコルスキーを闘技場の柵から対角の柵に水平に投擲するほどの筋力を持つ。
かつて勇次郎が倒した個体をも上回る、天突く巨体のホッキョクグマをも難なく素手で殺害している。
トレーニング方法が『肉体が成長するどころか衰弱する程の鍛錬をして薬物で無理矢理回復させ、限界突破した肉体ですら衰弱する程の更なるオーバートレーニングをする』という性質から、身体能力及びトレーニング内容は既に現世人類の限界を凌駕し、繰り返す毎にそのフィジカルは跳ね上がっている。
しかし、最大トーナメント参加の時点でジョン博士曰く『薬物による回復とオーバートレーニングの両立が臨界点に達している』(薬による回復力とトレーニング内容の過密化が物理的に限界)との事であり、薬物と鍛錬による成長は足踏み状態で、現在のジャックにとって筋力トレーニングなどは最早肉体の維持程度にしかならない模様。
その為、グラップラー刃牙以降のジャックにトレーニングシーンが少なく、食事シーンや放浪が多いのは仕方ないと言える。
現在では骨延長による身体の巨大化や咬合力を重点的に鍛えるトレーニングでパワーアップしており、刃牙らへんの時点ではあの勇次郎にすら技を使わせた作中トップクラスのフィジカルを誇るピクルと同等以上のフィジカルを持つと刃牙に評されており、その打撃力はピクル本人にも強敵「Tレックス並」と評され、巨体のピクルの猛攻を真っ向から吹き飛ばしてみせた。
どんどん人間から遠ざかる・・・・・・
破壊的な打撃力の影に隠れているが、タフネス及び頑強さも相当なものであり、作中で『打撃』にてジャックを戦闘不能に出来たのは論外枠の勇次郎と遍く恐竜をぶちのめして来たピクルのみである。
極限まで鍛え上げられた筋肉は極めて強靭で、シコルスキーにカーヴィングナックルで切られるも皮膚が切れる程度で、先端が尖った杖で腹を突かれても全く動じず「本物の槍じゃなきゃ俺の腹筋は通らねェ」と言い放った(槍術の構えを見せたシコルスキーに対し、「やめておけ」と事前に忠告していた)。
刃牙に背後から無防備な腰にマッハ突きを打ち込まれるも大して効いていない様子で、シコルスキーに滅多打ちにされても大した消耗は無く、アライJrの完璧なカウンターパンチをこめかみに受けるも一瞬膝を突くだけ、超人的なフィジカルを持つ宿禰と真っ向から殴り合うも目に見える程のダメージを負っていないなど、作中でも相当上位に入るタフさである。
骨に至っては相当なもので、最大トーナメントでは刃牙のカウンターの腕拉ぎで右前腕を折られ、試合中唯一の骨折もとい重傷を負った。
骨延長後は、ピクルですら白亜紀闘法を解禁して電光石火の4連撃を放つも、1撃で意識を失わせたものの3発までジャックの顎は耐えており、4発目でようやく粉砕出来た程に頑強になっており、本部との戦いでは踵落しを短刀で受け止められられるも、アキレス腱は切断されたが骨で食い止めて足首の切断は免れており、シリーズが進む毎に骨は頑丈になっている模様。
刃牙らへんでは勇次郎にも高層ビルの40階(推定150m)から落ちても死にはしないと評されており、最早現世人類の耐久力を凌駕している。
巨体に似合わず敏捷性も高く、強靭な肉体を手に入れたばかりの頃でさえ単純な走りですらギネス記録級の記録を出し、逃亡するホッキョクグマを追い越す程の健脚を見せた。
マックシング状態では刃牙ですら反応出来ない程の速度で間合いを詰め、ダイヤモンド状態になった際には観客達ですら視認出来ない程のスピードを披露している。
身のこなしも軽やかであり、グラウンドに伏せられた状態から相手の腕も巧みに捕えてロックしたり、首の力だけで跳ね起き、嚙道を習得後は猛犬を相手にゼロ距離から一瞬で背後に回ってバックチョークを決めるなど、パワー・スピード・テクニック・タフネスとどの点を取っても凄まじいスペックを誇る。
ファイトスタイル
戦法もルールやモラルに囚われず「噛み付き(バイティング)」を得意とし、アレクサンダー・ガーレンの薬指と小指、渋川剛気のアキレス腱、刃牙の上腕二等筋、ピクルの左耳などを喰いちぎっている。
ヤシの実を喰いちぎったり、Tボーンステーキの骨を「サクサク」食べる、釘を口の中で結ぶなど、その咬筋力は意図して鍛えている。
現在では400kgを超えるバーベルを顎の力だけでダンベルトレーニングの様に何度も持ち上げて鍛えており、食事でも牛の背骨をも大根でも食べる様に食い千切り、椰子の実をジュースのプルタブを開けるが如く片手間に食い千切る事が出来る。
鍛え抜かれた身体を活かした戦闘が基本で「技」と呼べるものはほとんど利用しない。
しかし、最大トーナメント準決勝では渋川が50年かけて編みだした『合気』の極意を瞬時に模倣し、渋川の合気を更に合気で返して勝利するなど、範馬一族特有の天才的なラーニングセンスの高さを垣間見せているので、技の類を使わないのは勇次郎や花山薫と同じく単にジャックの個人的信条によるものとも考えられる。事実、柔道場で相手に「なにをされてるのか全然ワカらんッッッ」と言わせる程の技捌きを見せている。
マックシング
過剰なドーピングによるブーストが臨界点に達した状態。
全身の筋肉がパンプアップし皮膚にメタリックな艶が出て、表情筋も変形して形容し難い怪物の如き形相となる。
初めて発症した際には身体が変色して全身に血管が浮かび上がり、筋肉が波打つなど最早クリーチャーの様な姿になっている。
この状態では身体能力が更に大幅に上昇し、折れている腕で刃牙を殴り飛ばした際には刃牙の前腕が解放骨折して千切れかける程の威力を発揮。
蹴り一発で刃牙を吹き飛ばして闘技場の柵を粉砕して見せ、優勢だった刃牙をたった2発で瀕死にし、敗北を覚悟させた。
身体が萎んでからは更に速度が増し、観客が視認出来ない程の速度で間合いを詰めて猛ラッシュを放ち、超人的な肉体を持つ刃牙ですら歯を砕かれ、脚を蹴り折られと全身を滅茶苦茶に破壊した。
最大トーナメント以降はドーピングの副作用を克服したのか、ドーピングの効果がMAXになっても筋肉がパンプアップして身体がメタリックに輝く程度となっている。
嚙道
噛み付きを技にまで昇華させ、噛み付きを主体とした我流の武道。
今までのパワーファイトから一転して、かなり戦略的、技巧派的なスタイルに変わっている。
それまでは、強力な反面動きが読み易くカウンターを取られ易い大振りで単純な打撃を使用していたが、嚙道ではコンパクトなジャブを連打したり、コンビネーションを多用、骨延長で得た異常な長さの手足を活かした膝を着きそうな程屈んだ姿勢から相手の頭部にハイキックを打ち込む変則的な蹴り、裸締め等の組技、相手の打突等の攻撃に使用した部位を迎撃する様に噛み切る、即座に決着を狙わずに着実に急所を食い千切って運動機能を低下させる等、トリッキーで堅実なスタイルとなっている。
また、嚙道の修行の成果か、相手の全身の血管を透視の様に把握する事も出来る模様。
奇しくも、弱点看破能力を持つ勇次郎に似た力を得ている。
余談
浜岡賢二の漫画浦安鉄筋家族には彼をパロディした花園垣というキャラクターが存在する。ちなみに垣の母親の花園勇花は範馬勇次郎のパロディである。
外伝のガイアとシコルスキーでは、河原で過去に戦った経験のあるシコルスキーとガーレンが向き合っているところを見掛けて、参戦したりはしなかったが、同じ街にいるからと2人にリベンジに来るなら来いと声だけ掛けていった。
ジョン博士の晩年の回想回が最大トーナメント開催中でのものであった場合、ジャックと出逢ったのが『3年前』であるという事から、ガリガリだった当時のジャックは16~18歳程と思われる。
推定10歳の頃はまだ常人の子供程の身体であった事から、6年前後であそこまで体を追い込んでいた事になる。
ドーピングが特徴的なキャラである事からか、一部読者には「薬で得た偽りの肉体」「薬に頼らなければ勝てない雑魚」といった感想を持たれているが、ジャックの場合はむしろ逆と言える。
そもそもジャックがステロイドを使用するのは人類の身体では生理学上逆に衰弱する程のオーバートレーニングに肉体が着いて行ける様にする為のものであり、ボディビルの様に筋肉を肥大させるだけの様なものではない。
つまり、ドーピング後に手に入れた筋骨隆々の肉体こそがジャックに本来身に付くはずだった姿であり、ジョン博士の「君が今までやってきたことに肉体が確かな答えを出したのだ」という言葉や、ジャックの「更なるハードトレーニングを支える身体が必要なんだ」という言葉がそれを示唆している。
他人とのコンタクトは特別少なくないが、打倒勇次郎と刃牙やピクルといった黒星相手などしか意識していないのか、基本的に他人に関心は無く、合った事がある相手を覚えていない事もある。
最大トーナメントに参加し、刃牙と激戦を繰り広げた烈に対しても暫く考えてから「どこかで見た顔だと思った」と思い出したり、花山に至っては完全に記憶に無かった。
一応、花山は職業的に知名度は低く、他は大団体の空手家の総帥や武術の達人などの有名人の為、印象も関わりも少ない花山を忘れるのは無理も無いと思われる。(顔の傷も増えまくっているし、そもそも再会は作中時間でおよそ1年ぶり)
刃牙道以降で身長は元よりも50cm伸びているが、伸ばしたのは脚と腕である為、胴体の長さは変わっていない。
仮に元の身長で股下比率が50%だった場合、現在の股下は146.5cmとなり、11歳の小学生が立ち歩きで潜れる程に長く、股下比率は約60.3%にもなる。
ちなみに、股下比率の長さのギネス記録は約65%であり、長さは135cmである為、脚の長さだけで言えばブッチギリの世界一である。
ジョン博士と出逢った頃は就寝時にパジャマを着用するという意外な一面があった。
現在は木に噛み付きでぶら下がって寝ているが、Tシャツに短パンという運動着を着用している。
一方弟の刃牙は就寝時にはパンイチである。
ジョン博士と出逢った当時のジャックは金銭が無かったのか、廃墟と思わしきボロボロのアパートで生活していた。
その割にはベッドは綺麗で、しっかりとしたパジャマを着ており、意外と文化的な面がある模様。
また、親子喧嘩編の頃に生活していたアパートも中は綺麗であったが、刃牙道ではややボロい地下室らしき部屋で生活しており、内装も大分貧相になっていた。
資金が無くなったのか、はたまた刃牙の様にトレーニング用に用意した部屋なのだろうか?
第6部の刃牙らへんにて、ジャックが使用している薬の一つの名前が『CRONVITER LIQUID』と判明した。
アンプルに入っている事から、おそらくアナボリックステロイド系の薬かと思われる。
現実には似た名前の『CEROVITE LIQUID』というビタミン及びミネラルのサプリメントがあり、モデルの可能性がある。
勇次郎との会食にて、カナダ生まれなだけあって勇次郎に褒められる程にナイフやフォークの扱いは上手く、勇次郎曰く「刃牙より遥かに上」とのこと。
最凶死刑囚編では中華料理屋で箸を使って子豚の丸焼きを食べており(箸を使って10秒でどうやって食ったんだ・・・)、箸も使いこなせる模様。
乾杯時にも勇次郎に対して自分がグラスを下にするなど、下手な一般人よりもマナーが出来ている。
ただし、酒は一口で一気飲みするなど酒の飲み方は悪い。
今までは栄養補給や顎のトレーニングの為に食べてるだけだったから仕方ないね。
なお、テイスティングの様に口を濯ぐように飲んだり、一口でスープの食材を無数に想像するなど、味覚は中々に鋭敏で多少の知識は持っている模様。
更に、しっかり食後に「ご馳走様でした」と会釈もする。
ちなみに刃牙は、生粋の日本育ちの日本人でありながら、箸の扱いは下手らしい。
まぁ、教えられた事無い上に刃牙と違ってトーナメント編まで認知すらされてなかったs イヤミか貴様ッッ