概要
刃牙シリーズの第2部「バキ」より登場するキャラクター。
アニメの声優は屋良有作(アニメ第1作)、大塚芳忠(アニメ第2作)。
モデルは1960年代、ミスターオリンピアを3連覇した伝説のボディービルダー、セルジオ・オリバ。
人物
- プロフィール
身長:180cm余り
体重:筋肉だけで150kg(体脂肪率5%未満)
印象とは裏腹に実は身長はあまり高くない。(バキがかなり小さいためデカく見えるだけ)
勇次郎と並ぶとかなりの身長差があることから、恐らく180cm前半。逆に野見宿禰は210cmと滅茶苦茶身長が高く、宿禰と並んだ時にオリバが小柄に感じるのはこのため(画風が変わった影響もあると思うが)。
ファイトスタイル:見た目通りの怪力に任せる戦いを得意とする。ただし何も考えていないわけではなく、むしろ個人図書館を所有するほどに様々な知識を身に着けており、肌に粗塩をすり込んで切れにくくする、刃牙の剛体術を知った上でマッスルコントロールで対応するなど、頭脳戦にも長けており、見た目以上に身軽である。筋肉を球体状に変化させ攻撃を防いだり、「パックマン」と形容された球体状の筋肉に敵を引きずり込んで握り潰す攻撃といった、圧倒的な筋肉量を持つ彼にしかできない芸当も。
反面、基本は自分の筋肉に最大の信頼を置いたタフネスと力任せのスタイルを取るため、相手が繰り出す思わぬ技術、単純な筋力だけでは通用しない技術などを相手にした際は苦戦を強いられたり敗北することもある。特に『効かない』とわかっている攻撃(ショットガンやナイフなど)はそのまま力でねじ伏せることができるが、渋川剛気の用いる「合気」に対しては対抗できなかった。
「ミスター・アンチェイン(繋がれざる者)」と呼ばれるアメリカ最強の男。黒人であり、生まれはキューバ。
「アリゾナ州立刑務所(別名:ブラックペンタゴン)」に収監される囚人であると同時に犯罪者を狩るスペシャリストである。囚人の立場を大きく超えた自由が許されており、範馬勇次郎の「地上最強」に対をなす「地上最自由」の称号を持つ人物である。因みに、何の罪で囚人になったのかは未だに不明。
例
・囚人でありながら喫煙飲酒、携帯電話の使用が許可されている(オマケに食後の酒が1本で高級車買える値段)
・刑務所から自由に出入りできる(国外へも出ている)
・他の囚人を脅して刑務所の壁に肖像画を書かせる
・個人図書館を刑務所内に所有する
・食卓を埋め尽くし、ウエイター十数名でやっとこさ運べる量の食事を毎日摂取(カロリーは1日10万キロカロリー)
大型バイク(推定300kg強)を片手でブン投げる、腹筋を鍛えるために飛行中のヘリコプターと綱引きトレーニングをする、線路用の釘を指の力で曲げる、かつて勇次郎がムエカッチュアージャガッタ・シャーマンを縦に押しつぶしたパフォーマンスを至近距離からの旧式カノン砲の直撃にも耐える楊海王を相手に実行するなど作中最高峰の筋力を持つが、勇次郎との直接対決で頼みの力比べ(手四つ)で完全敗北を喫している。
しかし、規格外の筋量のせいで至近距離からのショットガンに耐え、腹筋はヘクター・ドイルのナイフが腹筋のブ厚さのせいで内蔵に届かない、日本刀をも通さない胸板(鉄板を埋め込んでカバーしてある)を持つなど、防御面では勇次郎を凌ぐ可能性も十分にある。
ミスターアンチェイン
自分と同じ「ミスターアンチェイン」という異名を持つ龍書文との戦いでは、相手の土俵に乗って苦戦を強いられたこともあったが、最終的には自分の持ち味を活かして打ち破る。この戦いではスマートさというオリバならではの美意識を見せた。
「範馬刃牙」においては、ミスターアンチェインの2代目(オリバを打ち倒す)と噂されミスター2と呼ばれる純・ゲバルとの戦いで彼の持つ無隠流忍術という「技術」に苦戦するも、最終的には筋肉という「力」で打ち勝った。
続く刃牙との戦いでは、彼が刃牙を吹き飛ばして牢(懲罰房)の壁を4枚貫通させた際、その様子を見ていた囚人2名(リッチ・コックス(アメリカ国籍。33歳。懲役18年)とエドワード・バカラ(アメリカ国籍。29歳。懲役8年))にその戦いを目撃されており、後に第二目撃者のバカラが「アンチェインという名は《権力・規則・法律に縛られない》という比喩だと思っていたが、そうじゃなかった。《あんな人間を閉じ込めて置ける場所なんて無い》という事。」と述べている。(なお、その囚人2名によると、後に壊された壁は撤去されてその懲罰房は1つの部屋に拡張された模様)
愛と自由
純・ゲバルとの戦いで無隠流忍術という「技術」に対し筋肉という「力」で立ち向かい、刃牙に強さの秘訣を問われた時には「愛」と答えるなど、あらゆる技術を小細工と一笑し戦いに「愛」を持ち込むことを否定する勇次郎とは通じる面と異なる面の両方を持っている。
闘病生活のうちに投薬により凄まじい巨体となってしまった恋人、マリアに己の愛全てを捧げている。刃牙との戦いが終わった際に不安に駆られ駆けつけたマリアを抱きかかえ、「この筋肉はこうするために作った」といいながら彼女のベッドまでエスコートした。
それほどに彼の愛情は深い。
基本的には気のいい愉快なおじさんであり、刃牙に対しても甥っ子のように扱っているが、その本質はまるっきり大きな子供とでも言う様な性格。
やたらと誰よりも自由であると誇示する癖があり、ものの本質的な価値に関係なくひたすら高価な物で身の周りを固めていたり、自分の発言及び決定に同意を強要したりと、露骨に最自由の地位をアピールしている。
茶目っ気や寛大及び紳士的な言動は、その絶大な自由さの自負心が生む余裕から来ているものと思われ、言うなれば権力金銭にものを言わせて大物ぶる金持ちの我儘小僧といったところであろう。
故に、自らの「自由」に対しては異常なまでに固執しており、自分の自由を侵そうとする者、自分以上に自由な者に対してはメッキが剥がれて敵愾心を露わにし、言動も一転して粗暴で感情的な面を見せ、気に食わない相手に不意打ちをきめたり力比べで勝って一本取った際には嘲笑うなど、子供っぽさ、小物っぽさを見せる。
刃牙に「誰よりも自由でなければ自由を感じられない」と本質を見抜かれた際には動揺し、己の自由さを愚弄された挙句哀れみさえ見せられた際には、これでもかという程贅沢三昧な生活を自慢してマウントをとり、「このアリゾナ刑務所は私の国なのだ」と己の絶対的な権力を示しながら拘束されている刃牙に陰湿な嫌がらせさえする。(その行為の虚しさ及び己の不自由さを際立たせていることを刃牙に指摘された際には絶句しており、自室に戻ってから怒りをぶちまけ、マリアに愚痴を溢して半ば泣き寝入りした)
刃牙に敗北してアンチェインの座を奪われた際にはアンチェインの座を奪われたことが我慢ならず、所長を脅してまで刃牙をアリゾナ刑務所から追放するような形で強引に出所させ、アンチェインの地位を維持するなど自由への執着は絶大。
あと、見栄っ張りな所もある(肖像画を描かせる際に髪を盛らせる)。アンチェインの威厳のためであるが、挑発されても笑顔で誤魔化すことが多い。
筋肉にばかり目が行きがちだが、シコルスキーがオリバのことを「超規格外の腕力と知力にものを言わせ法の外に君臨する男」と説明しているように実は筋肉だけではなく、知能もトップレベルであったりする。
しかしその一方で自身の筋肉に対する盲目的とも言える絶対的な自信故に、膨大な知識を持っていても相手の分析はすれど自身の武器としては利用せず、強敵と相対しても相手の土俵(得意分野)で戦いたがる悪癖も見られ、それが原因で龍書文戦では苦戦を強いられ、窮地に至っても意地を張ったことで二代目野見宿禰との初戦では敗北している。
(ちなみに、龍書文との戦いでは勇次郎から「持ち味を活かせ」というアドバイスを受けて逆転しているが、それより後の宿禰戦では相手の土俵に立った挙句、戦いの主導権を完全に握られて持ち味を活かせぬまま負けている)
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