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「刃牙も……独歩も……渋川先輩も… 否─── 勇次郎でさえも──俺が守護らねばならぬ」


概要編集

CV:小室正幸(グラップラー刃牙)/稲葉実(バキ)


 人呼んで解説王公園最強の生物。

 グラップラー刃牙の序盤から登場する実践型柔術「本部流柔術」の師範。伸ばし放題のザンバラ髪とひげが特徴的な中年男性。

 かつて(物語開始から8年前、刃牙が7歳だった頃)範馬勇次郎に敗北したことから、修練を重ねて再戦に挑もうとする。

 その後は戦績は振るわなかったのだが、解説役として活躍。特に愚地独歩VS天内悠戦の流れるような解説は、ただの解説に過ぎないのに物凄い強者オーラが出ていて必見。アニメ版では他のキャラが行っていた解説を彼が解説したりネタキャラ扱いが甚だしく、最凶死刑囚編以降は目立った活躍が無く神の子激突編終盤に少し出ただけだったが、第3部「範馬刃牙」終盤での刃牙と勇次郎との対決に感化され、第4部「刃牙道」ではにこもって修行をしていることが徳川光成の口から語られた。

 プロレスラー花田純一や、最強自衛官ガイアは弟子にあたる(ただし、本部の弟子のガイアと環境利用闘法のガイアは別人=本部の弟子はガイアではなくノムラの疑惑有り。理由としては戦闘においてガイアの武器は基本的に自然のみなのに対し、本部流はあらかじめ多数の武器を仕込むのが前提である事や、本部と話すガイアの口調がノムラの方に近い事などが挙げられている。)


 ヘビースモーカーであり、特に缶ピースを愛喫している。


来歴編集

グラップラー刃牙編集

 勇次郎に2度目の敗北を期し、最大トーナメントにおいては最初期から登場したキャラにもかかわらず1回戦で金竜山に負ける(通常の格闘家に対してであれば必殺の小指取りをよりにもよって小指が支柱である力士に仕掛けてしまった事で色々と言われているが、今まで対戦した金竜山以外の力士には通用していた=相手の土俵で捩じ伏せられていたので慢心していたのではないかとも言われている)などあまりいいイメージがないが、愚地独歩に「ヤツに壊された空手家は数知れない」と言わせている通り実力は高い。というより、ネットで部分的に負けてるところを取り上げられるだけで、1話からちゃんと読み進めてれば初期の頃はちゃんと強キャラの風格を感じられる。まず、勇次郎にあっさり負けたとネタにされるが、実際は鬼無しとはいえ勇次郎の攻撃を見切っており、それを勇次郎に称賛されている、これは当時のキャラとしてはかなりの大健闘と言える。強いて言うなら金竜山戦の本部に関しては確かに弱い。

 合気道も使えるようだが、後に渋川剛気が登場したためあまり使っている印象は無い。

バキ編集

 しかし本部流柔術の真骨頂は「格闘」ではなく「実戦」

 最大トーナメント終了後に長らく出番なしで沈黙していたが、最強死刑囚編にて一流の暗殺者である柳龍光の前に突如登場、夜の公園にて勝負を仕掛ける。

 双方武器ありでの対決は当時の読者の予想を完全に裏切って本部優勢、柳を手玉に取った挙げ句、「磨いた五体以外の何ものかに頼みを置く」「そんな性根が技を曇らせる」と喝破した。

 これには「自分も武器を使っているじゃないか」と突っ込む声もあったが、そもそもの話として本部流「柔術」とは「柔道」ではない、元より武器の使用も念頭に置いて組み立てられている流派である。

ガイアが環境利用闘法として草のナイフに砂や水の弾丸などを使ったとしても、宮本武蔵が真剣を抜いていたとしてもそれを卑怯とは誰も言うまい、彼等にとっては武器(の扱い)も含めて鍛えた五体なのだ。


さらに言えば本部は武器に精通してはいるものの、武器に頼っているわけではない。あくまで彼は戦法の一つとして捉えているため、必要に応じて自分の武器を投げ捨てることにもなんら躊躇はないし、それらが失われても封じられたとしてもまた場に合った武器を使えばいいし、なければ素手で組みついたって強い。

一方、最凶死刑囚である柳龍光は鎌や毒手といった強すぎる武器に頼るあまり、それを中心に戦闘を組みたててしまっている、せっかく身につけた武術である空道も武器を持っていては使えないし武器の使用を想定した武術ではない。

謂わばチンピラが「パンチやキックでは勝てないから光モノ(刃物)を出す」のと同レベルの感覚で「人体より武器の方が強い」から武器を使っているだけなので、そこが崩れてしまうと脆い。

そして柳はその鍛錬に非常に無駄が多い

必殺の領域が被っている空道+毒手(どちらにしても触れれば終わりなのだから片方だけで十分)、さらにそれらは素手でないと使えないのに、刀に風神鎌にバグナク(暗器)にと妙に多芸である。

そしてその全てが併用不可で本部の様に次の武器や組み打ちに繋がる訳でも無ければ、投げる等のその武器本来の使用法から離れた使い方までもマスターしているわけではない。


 それを端的に表しているのが柳の風神鎌を封じるためにジャングルジムを背にした場面。柳は自分の武器を封じられて動揺するが、本部がその時に使っていた武器は鎖分銅であり、武器が使えなくなったという条件は双方同じはずである。しかし硬直する柳に対し、本部は鎖分銅を目くらましに躊躇なく放り捨て、あまつさえ毒手を持つ柳に対して瞬時に素手の組み討ちを仕掛け、投げ飛ばして見せた。

柳が武器を見た通りにしか扱えない(精通していない)こと、そしてそれらが纏まりを欠いているため一瞬の想定外で大きい隙を晒してしまう事、そして本部が武器を使いこそすれ、頼っているわけではないことを表す攻防である。


 因みにこの遊具を利用した戦法を取ったこと、対勇次郎戦も公園でされていた事から、作中でのパワーバランスのつじつま合わせでどこかのファンが「公園で戦う本部は凄く強い」理論を打ち出したことから「公園最強の生物」「公園王」(小汚い、もといワイルドな見た目から)「最強のホームレスなどと言われる事になった。

 ちなみにこのことに対し、作者板垣恵介「本部が強くて何が悪い」とコメントしている。

 早い話が、本作のパワーバランスは(勇次郎以外は)ジャンケンのようなものなのだろう。(この様なことは、現実の格闘技の試合にも見られ、かつて本作に、「リアル格闘技漫画最高峰」のキャッチフレーズを使われていたのも、あながち間違いではない

その後、神の子激突編終盤にて花田と共に久しぶりに登場し(花田に至っては最大トーナメント編以来の再登場)、勇次郎について二人でやり取りをしていた。


刃牙道編集

 「刃牙道」では宮本武蔵への対決に挑む烈海王を止めるために立ちはだかり、最終的に敗北(烈が無傷で済まないと判断した郭海皇の介入によりKO)するもかなりの善戦を見せ、愚地克巳(及び読者)を「本部以蔵とはこれほどのレベルだったのか」と驚愕せしめた。ちなみに両者とも素手であり、公園ではなく道場で戦っている。

 刃牙に対しては「君は120点の実力で自分は甘く見積もっても80点に満たないが、武器術等も含めれば300点は下らない」と言って挑発。刃牙が襲うも煙幕を使って背後をとり、首筋にを当てて実質の勝利。「勇次郎も含めて現代格闘士はこの流儀(武器殺し再起不能等何でもあり)に慣れておらず、自分だけが精通している」と言い放つ。

中国武術=烈海王等も武器の使用や対処自体は想定されているが、(成立当初はともかく現代は)基本的には「武術」であり、本部や武蔵のような「戦場(殺し合い用の)近接格闘術」ではない。

「包丁でも刺せば人は死ぬ」「突き飛ばして頭を打ったら人は死ぬ」のだから、「人を殺せる、壊せる技」と「人を殺、壊技」は本質が全く異なるのである。


上記の公園最強の生物理論があながち間違いでないことを証明した。

 勇次郎も現代の格闘(たとえそれが地下闘技場であっても)では本部の戦いは実戦的(殺し、再起不能に特化)過ぎて日の目が当たらないだけと高く評価している。(踵落としを短刀で受けたり、前蹴りをクナイで受けたり、顎(歯)を砕いたりと、決まれば確実に相手の力を削ぎ、次を受けやすくする、決めやすくする手を執拗に狙う描写が多く、勝てずとも重大な後遺症を残す事が容易に想像可能)

実際、武蔵戦を認めた徳川翁に対し不満をあらわにしたジャック・ハンマー相手にも公園で持ち回り、本来ならば格上であるはずのジャックの動きを封じ、勝ち星を取っている。

 宮本武蔵との闘いでは本部の剛力や暗器も武蔵には通じず、彼の剣術に苦戦して体も満足に動かせなくなる。しかし武蔵の一瞬の隙を突き、折れた腕を使った関節技で勝利した。



関連イラスト編集

“超実戦柔術家” 本部 以蔵


関連項目編集

刃牙シリーズ


柔術 武術家


範馬刃牙  花田純一 加藤清澄 金竜山 渋川剛気 柳龍光

ジャック・ハンマー クローン武蔵


公園

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