概要
東急電鉄の通勤形車両。旧・東京急行電鉄時代の1988年に登場した。
同年代に登場した9000系同様、ステンレス車体となったが、18m3ドア車となっている。また、9000系との区別のため登場当初から前面の行き先表示器周りを黒く塗装し、運転台も計器周りの色を変更した。
運用
デビュー当初
地下鉄日比谷線への乗り入れは初代7000系が担当していたが、その後継車両として1988年に東横線に登場した。1991年には目蒲線にも投入。
東横線向けに8両編成8本(第1~8編成)、目蒲線向けに4両編成5本(第14~18編成)、そして東横線・目蒲線共通の予備車として4両編成4本(第10~13編成)を投入。なお、第10~13編成の1011・1013・1310・1312の4両については2編成繋いで貫通幌をつけて8両編成で運用できるよう、貫通扉を前面中央に配置。
組成変更1
目蒲線運用の第14~18編成が1992年に池上線運用へ転属。これに伴い編成が4両から3両に減らされ、抜かれた中間車は新たに新製した第19~23編成の先頭車に挟まれた。同年に3両編成の第24編成を新造し、池上線(2000年からは多摩川線でも運行)向け編成は3両編成11本に。
組成変更2
2000年から2003年にかけて第10~13編成が編成組み換えを実施、8両貫通編成1本、3両編成2本に。余った車両はのち除籍。
2010年代以降
地下鉄日比谷線への直通運転は2013年に終了。これに伴い東急東横線所属の8両編成は3両編成への短縮・リニューアル改造を行い、池上線・多摩川線へ転属。この時点で在籍していた8両編成は7本存在したので、7本とも3両編成化。車体色は2代目7000系に準じるものになり、改番も行われて「東急1000系1500番台」となった。
また、以前から池上線・多摩川線に所属していた編成もリニューアル改造を実施。リバイバルカラーを纏う編成も登場したほか、機器をすべて取り替えて「東急1000系1500番台」になった車両も出現。
現在運用に就いているのは第1~5・7・8・12・13・17・19~24編成の合計3両編成16本である。
- 第17編成・1317Fは1500番台化改造を行わずに2016年にリニューアル工事を実施。「きになる電車」と題して、デハ3450形の旧東急標準ツートンカラー(復刻カラー)へ変更した(※ラッピング)。
- 第12編成・1312Fは、2019年に「緑の電車」と題して初代3000系の旧東急標準カラー(復刻カラー)へ変更。車体が緑一色に変わった(※ラッピング)。
中小私鉄への移籍
2代目7000系の製造や地下鉄日比谷線への直通運用削減、のち8両編成から3両編成への短縮改造によって余剰車が発生したため、それを活用する形で旧型車両の代替として地方の中小私鉄へ移籍していった。
- 上田電鉄1000系:第14・15・16・18編成の先頭車が移籍。2両編成4本。
- 上田電鉄6000系:第5編成の中間車を先頭車化改造。2両編成1本。
- 伊賀鉄道200系:第10・11編成の先頭車が移籍し2両編成2本を組成。のち第6編成8両から先頭車化改造などによって2両編成3本を作って移籍。合計2両編成5本。
- 一畑電車1000系:第3・5・7編成の中間車を先頭車化改造。2両編成3本。
- 福島交通1000系:第1・3・4・7編成の中間車を先頭車化改造した2両編成4本と第8・2編成の中間車を先頭車化短改造したうえで同編成の中間車1両を入れた3両編成2本を導入した。