東急電鉄(東急)が主に地方中小私鉄へ車両を売却するさまを表した言葉。
その歴史
中小私鉄においては完全新製車両を導入することが困難なことが多く、大手私鉄や国鉄(→JR)で廃車になった車両を(基本的に)有償で譲り受け、自社に適した仕様に改造のうえ運用することが多い。
そのなかでも東急は、18m3扉という中小私鉄で手軽な仕様を長らく採用していたこと、古くから丈夫なステンレス製で冷房搭載だったこと、改造ノウハウの蓄積があることなどから、車両の譲渡例が特に多い。東急からの譲渡車両で一気に全営業車両を置換えた会社もザラである。
ただし東急も大半を20m化したため18m車体は残り少なく、ステンレス車にしても一般化し東急以外を頼れるようになったため、今後も譲渡が続くかは分からない。
譲渡先としてはやはり東急傘下の私鉄が多かったが、90年代以降は名鉄傘下の豊橋鉄道や、南海の影響が強かった水間鉄道、近鉄から分離した伊賀鉄道など、それまで他の大手私鉄の車両が走っていた私鉄にも譲渡されるようになっている。これらの会社は一部ファンより「東急○○線(○○はその会社名または路線名)」なる俗称を奉られることがある。
なお、譲渡先は必ずしも中小私鉄や第三セクターであるとは限らず、中には名古屋鉄道や西武鉄道といった大手私鉄への譲渡例・予定も存在している。
譲渡対象となる車両の改造は長津田工場で行われ、陸路で輸送もしくは東急唯一の単線こどもの国線経由で甲種輸送が行われる。
現在元東急車が運行されている鉄道会社
3扉
4扉
秩父鉄道(※過去には3扉車を譲り受けた実績もある)
西武鉄道(※2025年度より導入予定)
PT Kereta Commuter Indonesia(KRLジャボタベック)
今後元東急車を運行予定の鉄道会社
かつて元東急車を運行していた鉄道会社
関連タグ
5000系(初代、青ガエル) 6000系(初代) 7000系(初代) 7200系 東急8000系 東急8500系 8090系 8590系 東急1000系