概要
神奈川県横浜市の長津田駅とこどもの国駅を結ぶ、営業距離3.4kmの小さな路線。
社会福祉法人こどもの国協会が運営する、自然体験活動なども行われる大型公園型の児童厚生施設「こどもの国」のアクセス路線として1967年4月に開業した。
当初路線施設はこどもの国協会が保有(途中で鉄道事業法上の第三種事業者化)し、1997年に第三セクターの横浜高速鉄道に譲渡。
これを巡って長津田周辺の沿線住民によって反対運動が起き、その名残の騒音対策として長津田駅付近の急カーブの速度制限が厳しくなっている。
列車の運行は開業時より現在の東急が行っている(第二種事業者)。
料金体系が他の東急電鉄線とは別で、長津田駅での田園都市線との乗り換えでも改札内でつながってはいない。
しかしながら東急職員による運行が50年以上も続き、営業路線としての路線図や駅での表記、東急車両の投入の経緯などもあって事実上の東急路線となっている。
線路自体は1941年に旧陸軍田奈弾薬庫の引込線として敷設されたもので、終戦後米軍に接収されてからもその役割を担っていた。
その後施設が返還されて、跡地でのこどもの国の開園と同路線開業につながる。
東急路線では唯一の単線で、2000年開業の恩田駅ですれ違いを行い終日ワンマン運転である。
長津田駅以外は遠隔管理の無人駅で、他の東急路線との連絡切符が販売。
恩田駅の近くに東急の車両工場である長津田工場があり、回送用の線路としても利用される。
またこどもの国協会が保有していた時期は同園の開園時間帯にのみ運行され、特に休園日は毎時1往復しか運行されず代行バスも充てられていた。
当時は線内に交換設備がなく増発ができなかったため、ゴールデンウィークや夏休みなどの多客時には大井町線の車両を走らせて対応していた。
駅一覧
使用車両
●現行
・定期運行
横浜高速鉄道Y000系(20m3扉車・3編成6両)
・臨時運行
東急7000系(2代目)
●過去
・定期運行
東急3000系(初代)シリーズ
開業時から1972年まではデハ3405+クハ3866の2両編成で、閑散時はクハを切り離してデハ3405の単行運転を行った。しかし鷺沼検車区の線路配置の都合上入換作業が必要になるため1972年にクハ3662に交代した。
1975年から1980年まではデハ3608+クハ3772の2両編成で運行された。
東急7200系シリーズ
アルミ車体の試作車で、1989年の運用離脱後1991年に事業用車に転用された。
東急7000系(初代)シリーズ
デハ7057+デハ7052の2両編成。
・臨時運行
東急6000系(初代)(検査時、休園日代走)
東急5000系(初代)、東急8000系(多客時代走。大井町線用5両編成)
東急9000系(大井町線用編成を3両編成に短縮して運行)
Y000系以前の車両は長津田行きでも「こどもの国」幕を表示していた。