江ノ島電鉄
えのしまでんてつ
一般市民からは江ノ電と呼ばれる事が多い。
鉄道路線は1902年開業。
現在の江ノ島電鉄株式会社は1926年の設立で、神奈川県藤沢市に本社を置く小田急電鉄グループの子会社である。
鉄道事業の他、バス(江ノ電バス)や観光施設事業なども手がけており、2009年以降京都府の京福電気鉄道と姉妹(友好)提携している。
藤沢駅から鎌倉駅の約10kmを湘南海岸に沿う形で結んでおり、全線単線で直流電化されている。
相模湾や古都の社寺街のすぐそばを走り、車道上の併用区間(法律上は長い踏切扱い)も有する風光明媚な路線であり、鉄道ファン以外の一般層にも人気が高い。
ちなみにこのような「長い踏切」が出来たのは、元々この路線がいわゆる路面電車として当時の軌道法に基づいて敷設され、その後国策により事業を普通鉄道(当時の地方鉄道法、現在の鉄道事業法に基づく)に変更した際専用軌道に切り替え出来なかった区間を「特認区間」として現在の国土交通省が許可を出しているという経緯がある。
江ノ島電鉄と同時期に普通鉄道に切り替えた事業者は他にも存在する。
全ての車両が2両連結の連接車であり、ラッシュ時や観光客の多い休日は4連に増車して対応している。
短距離路線で列車も短い編成ではあるが、沿線の通勤通学客と観光客が多い事もあって早朝深夜を除き原則12分おき(毎時5本)の高頻度で運行されている。
また中小私鉄としては珍しく全ての列車に車掌が乗務しており、ワンマン運転を一切行っていない。
いわゆる「湘南」のイメージとしての認知度が高い事もあり、藤沢市や鎌倉市を舞台にした漫画やアニメ、ドラマ、映画で登場する事が多い。特に鎌倉高校前駅周辺は様々な作品の聖地となっている。
上記にもあるが沿線に観光要素が多い事に加えて、人口密集地帯である首都圏近郊にある事もあり一年を通して多くの観光客が訪れる。
が、連休時の観光客ラッシュによる長時間待ち、沿線散策者と車両との事故の危険性や悪質な撮り鉄による地元住民への迷惑行為などの観光公害もまた長らく問題化している。
駅一覧
全ての列車が各駅に停まる。列車行き違い:○=可能、×=不可
駅名 | 列車行き違い | 乗り換え路線 |
---|---|---|
藤沢 | × | |
石上 | × | |
柳小路 | × | |
鵠沼 | ○ | |
湘南海岸公園 | × | |
江ノ島 | ○ | |
腰越 | × | |
鎌倉高校前* | × | |
峰ヶ原信号場があり、列車行き違いを行う。 | ||
七里ヶ浜 | × | |
稲村ヶ崎 | ○ | |
極楽寺 | × | |
長谷 | ○ | |
由比ヶ浜 | × | |
和田塚 | × | |
鎌倉 | ○ | JR横須賀線 |
車両一覧
現有車両
500形(2代目)
過去の車両
500形(初代)
戦前には納涼電車として夏だけオープンな車体に載せ替えた電車も存在した。
1000形が製造された1980年代には新しい塗色も試みられた時期もあったが旧来の江ノ電車両の外観そのものが沿線の観光資源と化していることから、近年登場した新車は本来塗装自体が不要であるステンレス製であっても敢えて昭和中期以来の緑と黄色の塗装を施している。
また2000年代以降の沿線自治体の景観維持(広告規制)条例の施行もあり、それまで存在していた車体全体を使用した広告電車は明治製菓の「カール」を最後に行われなくなっている。(但し江ノ電や自治体のPRなど非商業としては運行例あり)
一日乗車券や様々なフリーパスが販売されており、また公式の萌えキャラとして「柳小路(やなぎこみち)」というキャラクターがいる。
…が、あまり周知されているとはいえず、もっぱらゆるキャラの「えのん君」の方がポスターなどで見かけることが多い。
サーフ ブンガク カマクラ(ASIANKUNG-FUGENERATIONのアルバム)