概要
1926年設立の「江ノ島電気鉄道」が、鉄道路線「東京電燈江之島線」を買収、「江ノ島電気鉄道」としての運営が始まって間もない1929年より運行を開始。最後まで単行運転にしか入れず輸送力不足になる点や、自動列車停止装置(ATS)の導入決定もあって、1980年までに運行終了・1982年までに形式消滅している。晩年に使われていた「タンコロ」の愛称は単行運転に由来するもの。
大きく江ノ電自身の新造車両と他社からの譲受車両に分かれる。
車両別の経歴
番号 | 形式 | 新造組/移籍組 | 経歴 |
---|---|---|---|
101 | 101形 | 新造 | 東京電燈が1927年に発注、1929年運行開始。乗降扉下部には1段のステップが設置されていた。300形302編成の改造種車。 |
102 | 101形 | 新造 | 同上。300形302編成の改造種車。 |
103 | 101形 | 新造 | 同上。300形303編成の改造種車。 |
104 | 101形 | 新造 | 同上。300形303編成の改造種車。 |
105 | 105形 | 新造 | 1931年製。ステップは車体下部に外付の折畳式のものが設置された。1979年の1000形導入に際し廃車。 |
106 | 106形 | 新造 | 1931年製。乗降扉下部には1段のステップが設置されていた。300形304編成の改造種車。 |
107 | 106形 | 新造 | 同上。1980年の営業終了まで残った。鎌倉市由比ヶ浜の鎌倉海浜公園にて静態保存。 |
108 | 106形 | 新造 | 同上。1980年の営業終了まで残った。極楽寺検車区構内にて動態保存。 |
109 | 106形 | 新造 | 同上。300形304編成の改造種車。 |
110 | 106形 | 新造 | 同上。1979年の1000形導入に際し廃車。 |
111 | 111形 | 移籍 | 1934年に西武鉄道より借り入れ、翌年に正式移籍。木造車体であったため1948年廃車。 |
112 | 111形→112形 | 移籍 | 同上。111号車と違い1953年に車体を半鋼製のものに交換した。1955年に連結車200形へ改造編入、その後1968年に再改造で連接車300形306編成になっている。 |
113(初代) | 113形Ⅰ | 移籍 | 1937年に目黒蒲田電鉄(のちの東急目黒線・東急多摩川線)より移籍。木造車体であったため1949年廃車。 |
114(初代) | 113形Ⅰ | 移籍 | 同上。木造車体であったため1949年廃車。 |
113(2代) | 113形Ⅱ | 移籍 | 1953年に東京都交通局(都電)より移籍。移籍の際ステップを追加する工事が行われた。300形301編成の改造種車。 |
114(2代) | 114形 | 移籍 | 同上。300形301編成の改造種車。 |
115 | 115形 | 移籍 | 1939年に武蔵中央電気鉄道(京王電鉄の流れを組む会社)より移籍。車体幅が他と比べて非常に狭い。乗降扉下部にはステップが設置されていたが、ステップ撤去工事の対象外となり1956年運行終了。 |
116 | 116形 | 移籍 | 1939年に東京横浜電鉄(のちの東急玉川線)より移籍。乗降扉下部には2段のステップが設置されていた。木造車体であったため1956年運行終了。 |
117 | 116形 | 移籍 | 同上。木造車体であったため1956年運行終了。 |
外部リンク
関連タグ
関連項目
鎌倉ものがたり - 本作「単コロの走る夜に」では本形式が登場している。