概要
本社を神奈川県藤沢市片瀬海岸(江ノ島電鉄本社内に同居)に構え、鎌倉市と横浜市南部、藤沢市南部に路線を持つ。
1998年から2008年3月までは「江ノ電バス株式会社」がバス事業を担っていたが、2008年4月に江ノ電バス藤沢へ社名変更。以後2019年3月までは江ノ島電鉄本社自動車部で事務業務を行い、運行業務を江ノ電バス藤沢および江ノ電バス横浜が行う形をとっていた。
2019年4月に江ノ電バス藤沢と江ノ電バス横浜が合併し、株式会社江ノ電バスが発足した。
営業所
営業所名 | 所在地 | 最寄りバス停 | 合併前の事業者 | |
---|---|---|---|---|
湘南 | 藤沢市宮前1番地 | 湘南車庫 | 江ノ電バス藤沢 | |
鎌倉 | 鎌倉市岩瀬1120-2 | 平島 | 江ノ電バス横浜 | |
横浜 | 横浜市港南区上大岡西3-2-21 | 関の上 | 〃 |
横浜営業所は上大岡駅から1〜2km圏内にある。
湘南営業所は、共に江ノ電バス藤沢の営業所だった藤沢営業所(現・鵠沼車庫)と手広営業所を合併の上、移転する形で発足した。
一般路線バス
2019年11月まで、神奈川中央交通との共同運行路線を除き、系統番号が無かったが、以後は後述の通りアルファベット1字+数字1〜2ケタ(2ケタは区間便や出入庫便が使用)の組み合わせで系統番号を示すようになった。
神奈中との共同運行路線は神奈中に倣い、漢字+数字である。
主な乗り入れ駅
鉄道駅 | 英字 | 発着路線の所管 |
---|---|---|
大船駅東口 | N | 湘南、鎌倉、横浜 |
藤沢駅南口 | F | 湘南 |
辻堂駅南口 | J | 〃 |
龍口寺(江ノ島駅/湘南江の島駅)※ | なし | 〃 |
七里ヶ浜駅 | C | 〃 |
鎌倉駅東口、鎌倉市役所 | K | 湘南、鎌倉 |
上大岡駅 | A | 横浜 |
磯子駅 | I | 〃 |
戸塚駅東口 | T | 鎌倉 |
洋光台駅 | D | 〃 |
本郷台駅 | H | 〃 |
※···経由する路線のみ。
江ノ電バスしか乗り入れない駅は七里ヶ浜駅のみで、それ以外は同業他社が必ず乗り入れるのも大きな特徴。
同じ小田急グループである前述の神奈中とは、東海道本線を境にエリアが比較的はっきりと分かれる傾向にあるが、横浜市内では両社の路線が混在し、京浜急行バスや横浜市営バスとも重なるエリアも多い。鎌倉駅と龍口寺は江ノ電の他は京急のみの乗り入れになる。
また、かつては横浜駅東口に乗り入れていたこともある。
高速バス
路線名 | 運行区間 | 共同運行相手 |
---|---|---|
羽田空港線 | 藤沢駅 - 羽田空港 | 京浜急行バス |
京都・大阪線 | 戸塚駅 - JR堺市駅前 | 南海バス |
車両
一般路線用・高速・貸切車ともに日産ディーゼルと三菱ふそうが大半で、いすゞ自動車は数台程度、日野自動車はポンチョとリエッセ、定期観光バス用の日野・リエッセII、鎌倉市のパーク&ライド用のレインボーHRの7m車など、長らく小型車のみであったが、2014年に初の大型路線車としてブルーリボンIIを導入した。
戦後のバス事業再開時は様々なメーカーの車両を採用されていたが、1960年代に民生デイゼル工業のリアエンジン・リアドライブ車を高く評価。更に納期の確実さなどから、日産ディーゼルの比重が高くなり、1970年代までに藤沢・横浜両営業所には日デ車、鎌倉営業所にはふそう車が集中配備される図式が成立した。
特徴的な車両を積極導入することでも知られ、南関東では珍しいキャブオーバー車を愛用する事業者でもあった。この他左ウィンカー点滅時に連動して鳴る警報装置、後退の際に後方への注意促進のため車体後部に取り付けられたバックホーンを取り付けていたが、2003年以降羽田空港線以外の路線車では省略されている。
車体は長らく富士重工業製を愛用し、1994年まで鎌倉営業所配置のふそう車にも富士重工ボディを架装していた。鎌倉営業所は戸塚駅を発着し、高台にある団地路線が多いことから比較的乗客が多く、全長11mの長尺車を好んでいた。改造仕様の4枚折戸長尺ワンステップのエアロスター、エアロスター-Sの標準尺、長尺ノンステップ車を導入している。
逆に藤沢地区では平坦地形から自転車の普及率が高く、加えて鎌倉・江ノ島といった観光地を有するも道路事情が悪く渋滞が激しいことから、乗客減少が著しい。
そのため、2000年から大型ショート車である日産ディーゼル・スペースランナーRPを導入している。スペースランナーRPは全国的にも導入台数が少なく希少種である。
2003年以降の車両は小田急グループマテリアルズ仕様で導入され、小田急グループで統一された仕様となっている。