かつて日野自動車が販売していたバス。名前は英語のリムジンとフランス語のコンテッセを組み合わせた造語。
いすゞ自動車にジャーニーJとしてOEM供給されていたが、2004年8月のモデルチェンジ以降は日野・いすゞの統合モデルとなり、ジェイ・バスから両社へ供給される形に変更された。
シリーズ概略
1995年8月デビュー。マイクロバスでは唯一のリアエンジン搭載車で、定員確保、ワンマン機器搭載面で有利なためコミュニティバスに好んで採用された。なお、かつてはトヨタ自動車にコースターRとして供給されていたが、2004年8月に中止された。
PB規制までAT仕様もラインナップされていたが、3速ATしかなく発進・停止の多い一般道では変速ショックが大きいこと以外さほど問題にならなかったものの、高速道路ではギア比の関係上騒音が大きかった。
型式一覧
リエッセRX
KC-RX4JFAA
1995年登場。エンジンはJ05Cとターボ付きのJ05C-TIを搭載し、ステアリングホイールと運転席のメーターパネルはライジングレンジャーと共通である。
1997年リフト付仕様が追加された。
KK-RX4JFEA
1999年6月登場。全車にアンチロック・ブレーキ・システム、観光仕様のマニュアル車に坂道発進補助装置が標準搭載されるようになり、オートマチック車はシフトレバーの形状が変更され乗用車と同じPレンジが装備された。
2001年7月騒音規制改定に合わせ、エンジンはターボ付きのJ05C-TIに統一。路線仕様から前扉仕様を廃止して前中扉仕様に統一された。
PB-RX6JFAA
2004年8月登場。エンジンをJ05D-TCに変更。灯火器保安基準適合のためフォグランプがヘッドライト内蔵からバンパーへと移設された。
エンジンの変更により、マニュアル車のファイナルギアレシオが3.900から4.100になっている。
BDG-RX6JFBA
2007年6月登場。J05D-TE型エンジンを搭載し、ミッションはパワーシフト式5速MTのみとなっている。
2011年8月にポスト新長期規制をクリアせずに製造が中止され、以後このサイズの路線向けはポンチョHXがカバーし、貸切・自家用向けはコースターのOEM供給車であるリエッセⅡでカバーすることとなる。
リエッセⅡ
トヨタ自動車のコースターのOEM供給を受けたもの。レインボーAB系の後継車で1996年6月発売。ラインナップはコースターと共通。
高速バスとして
中国バスの高速バスであるオーシャンライナー号(中国バス府中営業所-高知駅)、フライングフィッシュ号(平成大学-松江しんじ湖温泉駅)がこのリエッセを使用していた。
2015年9月、フライングフィッシュ号はクロスウェイエクスプレスに統合され廃止。2015年12月にオーシャンライナー号も廃止され、世にも珍しいマイクロバスを使用する高速バスは消滅した。