概要
幅2.3m、長さ9mで乗車定員30人程度の中型貸切・送迎向けバス。フロントデザインは初代セレガやリエッセに近い。
現行モデルはいすゞ・ガーラミオとしても販売される統合車種となっている。
多くは貸切バスや自家用バスとして導入されているが、数は少ないものの路線バスや高速バスにも使用される例がある。
最新モデルは全長9mのみの設定だが、かつては全長7mのモデルも存在した。
メルファ7
全長7m、幅2.3mの小型車で、1998年にレインボー7M・7Wの後継車として登場。
ハイデッカーのCH系とミドルデッカーのRH系の2種類を用意し、CH系は日本のバス車両としては珍しいセンターアンダーフロアエンジンを採用している。トランスミッションは6速MTと5速ATの2種類で、MTはFFシフトとパワーシフト(ロッドシフト)を設定。
一方RH系はリエッセを全幅2.3mに拡大したようなモデルで、通常のリアエンジン構造。トランスミッションは5速MTと3速ATで、リエッセと同じ。
2004年終売。
メルファ9
1999年にレインボーRRの観光系・自家用系の後継車として登場。型式はKK-RR1JJ系。
床高さはミドルデッカーとハイデッカー、全長は8.5mと9m、エンジンは220馬力と260馬力、エアコンはマニュアル式とフルオート式、エアコンの動力は直結式とサブエンジン式、トランスミッションはFFシフト6速MT、パワーシフト6速MT、5速ATと、このクラスのバスとしてはオプションの設定幅がかなり広く取られていた。
2004年のマイナーチェンジで「メルファ」となったため、メルファ9は終売となった。
メルファ
PB-RR系
2004年にメルファ9へ平成15年排ガス規制に適合するマイナーチェンジを行って登場。
メルファ9と比較するとオプションの幅が狭くなり、8.5m車体・FFシフト・ハイデッカー・フルオートエアコン・サブエンジンエアコンがオプションから消され、グレードも上級グレードが廃止された。
搭載するエンジンはJ07E型で、レインボーHRに搭載されているものと同じ。直列5気筒ターボという非常に珍しいレイアウトである。
この代よりいすゞへの供給を開始。同社ではガーラミオとして販売されている。両者で外観上の違いは皆無と言ってもいい。
BDG-RR系
2007年に平成17年排出ガス規制に適合するマイナーチェンジを行って登場。
下級グレードにスイングドア・フロント1枚ガラス+オーバーラップ式ワイパーなどのオプション設定を拡大した他、全グレードを対象にオプションでリモコンドアオープナーを設定した。
SDG-RR系
2011年に平成22年排出ガス規制に適合するマイナーチェンジを行って登場。
エンジンにクリーンディーゼルシステムのAIR LOOPを採用し、MTのみエンジン出力を230馬力へアップ、その他デラックスグレードの座席がハイバックシートになり、スーパーデラックスとデラックスに補助席が標準装備となった。
2012年には新しい座席・シートベルトに関する保安基準へ適合するマイナーチェンジを行ったが、型式に変更はない。
2DG-RR系
2017年に平成28年排出ガス規制に適合するマイナーチェンジを行って登場。
エンジンは従来のJ07E型から、直列4気筒のA05C-THへ変更され、尿素SCRが初搭載された。
トランスミッションにも大きく手を加えられ、従来の6速MTと5速ATを完全廃止し、6速AMTのPro Shift6を全車へ搭載。これにより、フロアシフトMTの大型・中型リアエンジンバスが国産車から消えた。