概要
一般的には高速道路・自動車専用道路を経由して中距離~長距離を結ぶ乗合バスを指す。長距離の場合、夜行運行されることが多い。
鉄道会社と違いインフラを整備する必要がないため、安価で運行でき、夜行列車を滅亡に追い込んだ。
旅行会社等が貸切運送の形態で運行すること(ツアーバス)もある。全般的に乗合運送のバスに比べ安価だったが、危険な事故が多発したこともあって2013年7月に乗合バスに一本化された。
なお高速道路・自動車専用道路を全く通らなくても長距離バスを高速バスと呼ぶことがある。
日本の高速バス史
1963年の名神高速道路一部区間開通で近江鉄道が日本初の高速道路を通行するバスを運転した。
以後、高速道路の建設とともに各地で高速バスが走るようになる。高速道路建設前から一般道で走っていた長距離バスも高速道路に移行するようになっていった。高速バスにより倒産寸前のバス会社が息を吹き返すケースもあった。
1980年代には2階建てバスの導入や3列シートの導入が一部で始まった。1990年代のバブル崩壊以後は低価格化と高級化の2極化が進んでいる。
2000年(平成12年)の規制緩和の影響を受け都市間ツアーバスが台頭、以後多数の業者が同事業に参入し、事実上の格安高速バスとみなされるようになったが、その「格安」ぶりが安全面での問題という形でシワ寄せが来ているにも拘らず、具体的な対策は殆ど取られることはなかった。
指摘された主な問題としては、整備不良(特に下請け)、運転手を交代要員なしで走らせる(ワンオペ)、速度超過などなど。
結局、2012年(平成24年)4月29日に発生した関越自動車道での居眠り運転事故を受け、都市間ツアーバスの制度は2013年(平成25年)7月31日限りで新高速乗合バス制度に移行。新制度に対応できなかった多くの業者が撤退して今日に至る。