JRバス関東・JR東海バス・西日本JRバス・中国JRバスが昼間に運行する長距離高速路線バスの総称。かつては京福バス・福井鉄道・防長交通・JR九州バスでも運行していた。
概略
昼間は車庫で待機しているドリーム号用の車両を有効活用する目的で誕生した。そのため、車両は一部を除いて「ドリーム号」と同じダブルデッカー車であるエアロキングが用いられる。
2001年12月に西日本JRバス・JRバス関東の共同運行で東京駅-大阪駅間を結ぶ路線が誕生。名称は「東海道昼特急大阪号」で、ほぼ東海道新幹線の独壇場である東阪間を片道6,000円という安い運賃、所要時間が8時間以上かかる昼行路線バスということで話題になった。当初のターゲットは時間にゆとりがある若者としていたが、蓋を開けてみると高齢者からの人気が高く、増便や新規路線の開設に加え、他社の参入もあった。
名称である東海道昼特急は仮称で、別に正式な愛称を公募していたが、「昼特急」のスピード感のある響きと「東海道」という江戸時代からの「旅の道中」を連想させる響きとがある種のミスマッチを生み出したためか好評で、そのまま正式な愛称になった。
2006年6月よりプレミアムドリーム号の間合い運用となる「プレミアム昼特急」を東京-大阪間で運行開始。この便は鉄道で言うグリーン車に相当するスーパーシート及びプレミアムシートが設置され、その分運賃はノーマルの昼特急に比べてやや高めだが、東海道新幹線はおろか在来線の普通列車利用と比べても安い。
座席は全席指定で、事前に乗車券を予約・購入する必要がある。
ちなみにドリーム号用車両の間合い運用による東海道昼特急の発案主は西日本JRバスといわれている。
路線
グラン昼特急号・青春昼特急号
東京駅と大阪駅を結ぶ路線。3列シートの通常仕様がグラン昼特急号、4列シートの廉価版が青春昼特急号。
新東名高速道路新城インターチェンジ付近にある道の駅もっくる新城で乗務員が交代する。新城より東はJRバス関東、西は西日本JRバスの担当。
かつては3列スタンダードシートの東海道昼特急号や中央自動車道経由の中央道昼特急号が存在したが、いずれも廃止された。
横浜昼特急大阪号
横浜駅と大阪駅を結ぶ路線。夜行便のハーバーライト号との共通運用で、西日本JRバスの担当路線。2024年末時点で無期限運休中。
京阪神昼特急静岡号
静岡駅と大阪駅・ユニバーサル・スタジオ・ジャパンを結ぶ路線。JR東海バスの担当路線。
グラン昼特急広島号・青春昼特急広島号
京都駅・大阪駅と広島駅を結ぶ路線。中国JRバスの担当路線。
かつては西日本JRバスの運行便も存在したが、2023年4月に撤退。
北陸道青春昼特急大阪号
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン・大阪駅と金沢駅を結ぶ路線。西日本JRバスの担当路線。
かつては派生路線として北陸道グラン昼特急大阪号・北陸道青春昼特急京都号が存在したが、いずれも2023年4月に運休・廃止となった。
かつて存在した路線
中央道昼特急号
東京駅と大阪駅を中央自動車道経由で結んでいた。2019年5月廃止。
北陸道昼特急名古屋号
名古屋駅と金沢駅を結んでいた。2021年に北陸道ハイウェイバス金沢号に統合され、昼特急の路線網からは外れた。
福井-東京線昼特急
福井駅とバスタ新宿・東京駅を結んでいた。2023年12月休止。
京福バス、福井鉄道の共同運行路線であり、同じ区間の夜行便であるドリーム福井号を担当するJRバス関東は昼特急で車両を提供していなかった。
