ひょっとして → DOUBLEDECKER!
概要
英語で「二重の(double)乗用階層・デッキ(deck)のもの(-er)=double decker」という意味。
鉄道(の電車・客車)やバスの、乗用部分の構造が(通常の1層構造ではなく)2層構造、つまり、2階建ての車両のことである。
多層構造がありふれている船や、逆に乗用部分の多層構造が限られている飛行機、乗用ではない貨車、走行中は2層構造を人は利用しないキャンピングカーなどは、内部が2層構造でも、ダブルデッカーには含まない。
利点
- 通常の車両より乗せる人数を増やす事ができる
- 2階部分では見晴らしが良い
- 物珍しさによる宣伝効果がある
など。
不利な点
- 車両高が高くなるため取り回しが難しくなる
- 車両の高さ制限次第で内部が窮屈になる
- 内部に階段ができて乗降に時間が掛かる
- バリアフリー面で対策が難しい
- 荷物や車内販売のワゴン等の上げ下げが大変※1
- 高速道路や高架鉄道の側壁などで1階部分の見晴らしが悪い
- 重心が上がりやすくなる※2
- 総重量が重くなる
- 空気抵抗が増える
- 高速化が難しい
など。
※1 JR東日本のかつての2階建て新幹線では車販対策としてE1系で売店と自販機、E4系で車販ワゴン用のエレベーターを設置。JR東日本の普通列車グリーン車では、ワゴンではなくショルダータイプのケースを使用。
※2 鉄道車両の場合、概ね1m軌間より広い軌間では一応構成可能であるが(ベトナム国鉄の車両に存在)、標準軌の場合でも通常の平屋構造よりは重心が上がっており(100系新幹線のそれでレール面1960mm前後で、1300~1485mmに収まる平屋車両より格段に高い)、無闇矢鱈な艤装が可能というわけではない。
日本の鉄道では多くの場合デメリットの方が大きいことから、JR在来線ではほぼ全てがグリーン車の座席数増のためにのみ用いられている。
これによって、首都圏において2両連結という両数を変更することなく座席数を1.4~1.5倍程度にしている(東海道線の113・211系用から導入)。
日本のバスでは高速バスで一時期ブームになったものの、その後は衰退、ごくわずかだけ存在する。
関連イラスト
ダブルデッカー車の例
鉄道
在来線
251系 371系 E217系 E231系 E233系 E531系 285系 211系 215系 113系 115系 415系 JR四国5000系 キハ183系 E26系カシオペア
新幹線
私鉄
京阪3000系(初代) 京阪8000系 しまかぜ ビスタカー 20000形
海外の鉄道
バス
エアロキング はかた号 グランビュー アストロメガ ロンドンバス