京福バス
けいふくばす
京福電気鉄道の子会社で、福井市周辺で路線バスを営む。
元々は1941年に設立された丸岡自動車。これが1963年に京福電鉄の経営傘下に入り、2000年の京福電鉄の直営バス事業を譲り受けた際に現社名へと変更された。
京福電鉄直営路線を譲り受けた段階では、京福の福井支社（越前本線系統）による鉄道路線がまだ存続していたものの、その翌年に越前本線で二度にわたる正面衝突事故を起こして福井支社管内の全路線が全面運行休止、折しも慢性的な赤字体制だったことからこれを機に京福は福井支社の鉄道路線を全廃してしまった（しかしながら運休中の沿線渋滞による交通麻痺が洒落にならないレベルに陥ったため、福井県は第三セクター方式による福井支社管内路線の大半の存続を決定、えちぜん鉄道が発足した）。
これにより、京福バスは京福の完全子会社バス会社でありながら、親会社の鉄道路線エリア（残存した嵐電区間）と全く異なるエリアで運行を行う珍しいバス会社となった。
なお京都市内のバス事業は京福電鉄の親会社である京阪グループにも属している京都バスが行っている（筆頭株主は現在も京福電鉄だが、京阪も約4分の1の株式を保有している）。
高速バスの福井京都線は、親会社の営業エリアに唯一足を踏み入れる京福バスの路線となっている（ただし、発着停留所は名神高速上の深草バスストップで、嵐電で最も近い四条大宮駅から直線距離で5.4km離れている）。ただし同路線は、2020年以降の新型コロナウイルス感染症拡大に伴う社会的な移動自粛や、それに続く路線バス業界の深刻な人員不足に伴い2024年現在に至るまで運休が続いている。
車両デザインは路線バスは京都バスとほぼ同じだが、高速車は福井出身の書家吉川壽一が揮毫した「SYOINGバス」デザインとなっている。
