2004年4月にJRグループで最後まで直営で残っていたJR四国のバス事業が分社化されて誕生した会社。四国内で路線バス3路線、四国から関東・京阪神方面と四国都市間線を中心に高速バスを運行するほか、貸切バス事業を2017年まで行っていた。
事業所
高松市にある本社の下、各県の県庁所在地に支店を置き、高松支店には営業所がある。各支店に所属する車両のナンバープレートは、それぞれ支店の置かれている県名となる。
- 高松支店
- 松山支店
- 徳島支店
- 高知支店
貸切バスは最末期は徳島支店でのみ取り扱っていた。
路線
1987年の民営化時、黒字の路線は松山と高知を結ぶ松山高知急行線だけだった。一般路線はほとんどが赤字の過疎路線であり、期待値が低かったことからまずは貸切バス事業に注力することとした。
1988年、瀬戸大橋の開通をきっかけに今度は高速バスへ参入。まずは瀬戸大橋特急線の運行を開始し、1991年までに東京へ3路線、名古屋・大阪へ1路線ずつを運行することとなった。その後、四国内で高速道路が整備されるに伴い、高松・松山・高知からの高速バスに次々と参入。1998年の明石海峡大橋開通を機に、徳島を拠点に高速バス路線開設を展開した。これら高速路線は一部を除いて好調で、JR四国バスの経営を支えている。
一方一般路線バスは撤退が相次ぎ、松山駅から久万高原までを結ぶ久万高原線と土佐山田駅と美良布(アンパンマンミュージアム)までを結ぶ大栃線のみが残されている。
高速路線
夜行路線
便名 | 運行区間 | 共同運行会社 |
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ドリーム高知・徳島号 | 高知・徳島-東京・TDL | JRバス関東 |
ドリーム阿南・徳島号 | 阿南・徳島-東京・TDL | JRバス関東(徳島バスへ委託) |
オリーブ松山号 | 松山・高松・徳島-名古屋 | JR東海バス |
京阪神ドリーム高知号 | 須崎・高知-三宮・大阪・京都 | 西日本JRバス |
京阪神ドリーム松山号 | 八幡浜・松山-三宮・大阪・京都 | 西日本JRバス |
北陸ドリーム四国号 | 高知・高松・徳島-福井・金沢・富山 | 西日本JRバス |
昼行路線
便名 | 運行区間 | 共同運行会社 |
---|---|---|
高松エクスプレス京都号 | 高松-京都 | 西日本JRバス・四国高速バス・京阪バス |
高松エクスプレス大阪号 | 高松-大阪・USJ | 西日本JRバス・四国高速バス・阪急バス |
高松エクスプレス神戸号 | 高松-三ノ宮・新神戸 | 西日本JRバス・四国高速バス・神姫バス |
高松エクスプレス広島号 | 高松-広島 | 中国JRバス |
観音寺エクスプレス号 | 観音寺-三ノ宮・大阪・USJ | 四国高速バス |
関空リムジンバス | 高松-関西空港 | 四国高速バス・南海バス・関西空港交通 |
阿波エクスプレス京都号 | 徳島-京都 | 西日本JRバス・本四海峡バス・徳島バス・京阪バス |
阿波エクスプレス大阪号 | 徳島-大阪・USJ | 西日本JRバス、本四海峡バス |
阿波エクスプレス神戸号 | 徳島-三宮・神戸空港 | 西日本JRバス、本四海峡バス |
龍馬エクスプレス | 高知-岡山 | とさでん交通・両備バス・下津井電鉄 |
高知エクスプレス | 須崎・高知-三宮・大阪・京都 | 西日本JRバス |
松山エクスプレス | 松山-三宮・大阪 | 中国JRバス |
マドンナエクスプレス | 松山-岡山 | [[[[伊予鉄道]]・両備バス・下津井電鉄]] |
坊っちゃんエクスプレス | 高松-松山 | 四国高速バス・伊予鉄道 |
黒潮エクスプレス | 高松-高知 | 四国高速バス・とさでん交通 |
なんごくエクスプレス | 松山-高知 | |
吉野川エクスプレス | 松山-徳島 | 伊予鉄道・徳島バス |
高知徳島エクスプレス | 高知-徳島 | 徳島バス・とさでん交通 |
一般路線
路線名 | 担当支店 | 運行区間・経由地 |
---|---|---|
久万高原線 | 松山支店 | 松山駅-砥部-久万高原 |
大栃線 | 高知支店 | 土佐山田駅-美良布(アンパンマンミュージアム) |
車両
国鉄バス時代はいすゞの車両が圧倒的に多かったが、民営化後は高速路線車で三菱ふそうの車両が導入。その後貸切車でも三菱車が増加している。
1995年、香川県交通の貸切バス事業も引き継いだことでそれまで導入実績のなかった日野車が移籍してきた一方、日産ディーゼル車の導入実績はない。
なお、民営化後に新車を導入したのは高速路線車・貸切車のみで一般路線車は中古車の受け入ればかりだったが、2013年に日野・レインボーⅡの新車を大栃線用に導入した。
車両称号
国鉄バスの附番法則を使用していたが、1991年9月以降の新車から、以下の附番法則に変更された。なお、在来車の改番は実施されていない。
1999年~2008年に導入された新車は10年前に導入した新車と区別するために固有番号が50番台以降となる。
6 | 9 | 1 | - | 4 | 9 | 01 |
---|---|---|---|---|---|---|
車種 | 形状 | メーカー | - | 年式 | 装備 | 固有番号 |
車種
1:室内長6500mm未満かつ室内高1800mm未満(マイクロバス)
2:室内長7200mm未満(中型バス)
3:室内長7200mm以上7800mm未満(中型バス)
4:室内長7800mm以上8600mm未満(大型ショート系)
5:室内長8600mm以上(大型バス)
6:中長距離・観光・高速車
形状
1:横向き座席
2:混合(半分以上が前向き)
3:前向き座席
4:リクライニングシート・大型ハイデッカー・スーパーハイデッカー
5:リクライニングシート・中型ハイデッカー
6:リクライニングシート・小型ハイデッカー
7:3列リクライニングシート・スーパーハイデッカー
8:4列リクライニングシート・スーパーハイデッカー
9:リクライニングシート・アンダーフロアコックピットまたはダブルデッカー
メーカー
1:いすゞ
4:三菱ふそう
7:日野
8:日産ディーゼル(当時、現「UDトラックス」)
9:輸入車など
年式
製造年度の西暦下一桁
装備
0:板ばね
4:冷房・板ばね
5:空気ばね
9:冷房・空気ばね
固有番号
前5~6桁ごとに固有の番号
よって、以上の法則から691-4901は「「4列リクライニングシート装備のアンダーフロアコクピットの観光車で製造年度は4年度、冷房・空気ばね装備の車両の第1号車」ということとなる。