概要
日中戦争の最中に施行された陸運統制令により当時県内に所在した9つのバス事業者が統合して発足した「徳島バス統合株式会社」に端を発する。
本社は徳島市出来島本町に所在し、徳島駅からも徒歩圏内にある。
子会社に徳島バス南部、四国交通を持つ。かつては徳島バス阿南(阿南バス)も子会社として存在したが、2023年(令和5年)10月1日に本体へ吸収合併された。
営業所一覧
- 徳島営業所(本社に併設)
- 万代営業所(徳島市交通局に併設)
- 鳴門営業所(もと鳴門市営バス車庫。かつては小鳴門橋近くに別にあった)
- 北島営業所(板野郡北島町)
- 鴨島営業所(吉野川市。麻植塚駅近くにある)
- 小松島営業所(もと小松島市営バス第2車庫)
- 橘営業所(阿南市。かつて徳島バス阿南本社を併設していた)
- 川口営業所(徳島バス南部本社を併設)
以下の路線バス事業のほかに、貸切バス事業も営む。
一般路線バス
最盛期には県内全域に路線を展開し、中には高知県甲浦・兵庫県淡路島へ行く路線や60kmを超える長距離路線も持っていたが、JR四国のスピードアップの影響による利用者減少と、前述の子会社3社もしくは自治体バスへの路線移管(阿南バスは再合併)により、現在の路線は北は香川県東かがわ市まで、西は上板町・吉野川市まで、南は阿南市・那賀町までにとどまった。つまり、原則的に徳島都市圏にのみ路線が広がっていると言える。
反面高速バスは好調であることから高速バスの黒字で路線バスの赤字を補う経営方式を取っている。
その傍ら、赤字・経営難に喘ぐ公営バスの一部路線の引継ぎ・受託運行として、廃止された鳴門市営バス、小松島市営バスの運行を引き継いだり、徳島市営バスの受託運行を引き受けたりしている。
明石海峡大橋開通に合わせ、徳島駅発着路線に系統番号(当時は行先番号を併用)を導入した。
現在はこの法則に当てはまらない事例も多い。
高速バス
大鳴門橋開通後より路線展開を開始。最初の路線は東京品川行きの「エディ号」で、運行開始当初は明石海峡大橋(神戸淡路鳴門自動車道)が開通していなかったので淡路島の大磯港から神戸の須磨港までバスごとフェリーに乗り込むという非常に珍しい経路を辿っていた。同じように大阪・三宮行の高速バスも途中フェリーで航走していた。
徳島バスの高速バスは行先に関係なく「エディ号」という愛称が付与されている。エディとは鳴門海峡の渦潮に由来する。
徳島駅のほか、阿南駅発着となる便も少なくない。
昼行バス
京阪神への便が主力。JR系列(西日本JRバス・JR四国バス・本四海峡バス)による「阿波エクスプレス」と合わせて、大阪駅・JR難波駅(OCAT)・神戸三宮へ多数の便を走らせている。大阪方面は阪急観光バス・阪神バス・南海バス、神戸方面は神姫バスと共管。
京都駅へはJR系列による「阿波エクスプレス京都号」に徳島バス、京阪バスが加わり、本四海峡バス1回、その他各2回の合計1日9回で運行する。
2022年(令和4年)4月1日から「室戸・生見・阿南大阪線」とJR四国牟岐線の連絡を開始。牟岐線の阿南駅〜浅川駅間の特定の駅で徳島バスの高速バスにJRの乗車券類を使って乗り換えが可能になった。2023年5月20日には高速バスの「海部高校前」バス停が設置された事で、牟岐線の終点阿波海南駅も乗換対象駅となった。
夜行バス
前述通り、京浜急行バス共管の東京品川行きがあり、現在は神戸淡路鳴門自動車道経由である。ただし2021年度からは運休している。
車両
いすゞ自動車、UDトラックス(日産ディーゼル)、日野自動車、三菱ふそうのすべてが揃うが、新車は伝統的に三菱ふそうと日野が多く、日産ディーゼル車はすべて移籍車。また一般路線バスは中型車が主体で、三菱ふそうが中型車の生産を取りやめている現在は、いすゞ車の比率が増している。ただでさえ少ない大型車は、徳島市営バスから移籍した車両が多いが、最近になって、四国島内で初となるトヨタ自動車の燃料電池バスを2台導入し、鳴門営業所に配備した。
キャラクター
- えでぃ
同社の高速バスに描かれている千鳥をモチーフに、徳島県の名産であるすだちの頭巾を被ったゆるキャラ。
名前は同社の高速バスのブランド名「EDDY号」に由来する。
- 佐古よしの
トミーテックのバスむすめに登場する萌えキャラのバスガイド。
バスむすめシリーズが終了したため、現在は事実上の引退。
関連項目
南海電気鉄道 - 親会社
四国交通 ‐ 子会社