概要
日産ディーゼルをボルボが買収後の2010年2月1日付けでこの名に改めた。資本関係が無くなった後も日産自動車と業務提携を結んでいる。
親会社のボルボは2019年いすゞ自動車と提携を結び、2020年末をもってUDの事業はいすゞに譲渡され、同社の傘下に入ることになった。
社名
かつて、独自の単流掃気方式2サイクルディーゼルエンジン「Uniflow Scavenging Diesel Engine」を製造していたため、頭文字を取ってブランド名とし、現社名にも採られている。
また、Ultimate Dependability(究極の信頼)という意味も持たせている。
主な製品
貨物自動車
トラックやトレーラーなどの貨物自動車のうち、トレーラーの国内市場占有率ではトップに位置する。
埼玉県上尾市にある上尾工場で製造されており、エンジンの組立・加工も上尾で行っている。
現在販売している車種は以下のとおり
- クオン(大型トラック、トラクタモデルのみいすゞ・ギガとの姉妹車(車体そのものはクオンベース))
- コンドル(中型トラック、2017年7月発売の5代目および2024年1月発売の現行6代目はフォワードのOEM車種)
- カゼット(小型トラック。初代および2代目はキャンター、2023年12月発売の現行3代目はエルフのOEM車種)
- クエスター(新興国向けの大型トラック。日本国内では販売されていない)
産業エンジン
- Pシリーズ
- Fシリーズ
その他の製品
- はしご車専用シャーシFJ
- 空港用化学消防車
乗合自動車(2010年撤退)
乗合自動車、つまりバスの製造も行っていたが2010年10月に国内市場でのバス販売を終了。後に中国からボルボ製のバスを輸入して販売することも検討されたが、日本国内での法律に合わせた仕様変更にかかる費用と売上予測が吊り合わないことから、2012年9月に完全撤退を決めた。現在はリコール対応のみ行っている。
2007年5月より三菱ふそうとのバスの相互OEM供給がスタート。UD(当時は日産ディーゼル)からはスペースランナーRAをエアロスター-S、スペースランナーRM・スペースランナーJPをエアロミディ-Sとして三菱ふそうから販売し、逆に三菱ふそうからエアロスター・エアロエース・エアロクィーンの供給を受けてスペースランナーA・スペースアローA・スペースウィングAとして販売していた。
ただし長距離・観光用バスはふそうからUDへの片道供給のみで、路線・自家用系中型車はUDからふそうへの片道供給のみだった。
撤退時には以下の製品が販売されていた。
- スペースランナーシリーズ
- スペースウィング
- スペースウィングA
- スペースアロー
- スペースアローA
なお日産ディーゼル、UDトラックス共にバスのシャーシのみを製造し、車体は専門のメーカー(コーチビルダー)に任せていた。2003年までは東日本の事業者では主に富士重工業、西日本の事業者では主に西日本車体工業というすみ分けがあったが、富士重工業がバスボディ製造から撤退した2003年以降は西日本車体工業(西工)に1本化されていた。なおUDのバス事業撤退で西工はシャーシ供給元を失い、解散へと追い込まれた。