概要
富士急行グループの一社で、現在は不動産事業や物品販売事業を行っている。
富士市内の吉原駅~岳南江尾駅の区間にて長らく旅客と貨物の鉄道事業を営んでいたほか、同じく富士市内を中心に路線バス事業もおこなっていた。
1998年3月にバス事業を同系列の富士急静岡バスへ移管。
2012年3月に貨物輸送から完全撤退し、2013年4月には経営再編によって鉄道部門を「岳南電車」に分社化した。
現存する鉄道事業については岳南電車を参照。
小規模ながら存在感に満ちたバス事業
前述した通り、1998年3月末限りで岳南鉄道バスは富士急静岡バスに全面移管されているが、小規模ながらも、一般路線車は同じ富士急グループにあって独自仕様の車両を走らせていた。
- 系統番号がない:富士急静岡バスには、首都圏方式(漢字1字と数字2桁)の系統番号が与えられていたが、規模が小さい岳南鉄道バスには存在しなかった。ちなみに富士急静岡バスへ移管された際に付与され、現在は漢字ではなくアルファベット+数字の組み合わせを系統番号にしている。
- 前乗り・前降り:ワンマン化後は、富士急静岡バスが後乗り・前降り方式を採用したのに対し、岳南鉄道バスは、前乗り・前降り方式を昭和末期まで採用していた。平成に入ってからは、後乗り・前降りに改めている。
これらの岳南鉄道バス独自仕様車両も、富士急静岡バスに引き継がれた後に引退し、現存車はない。