ナローゲージ時代
「おとぎ列車」という名称の遊戯施設として1950年にナローゲージで開業。1952年に地方鉄道法により西武山口線となる。
西武園ゆうえんちとユネスコ村の間を結ぶアクセス路線として営業していた。小型の蒸気機関車、蓄電池式機関車による運行を行ってきた。
1984年に旧線での営業を終了。線路も撤去され、一部区間は後述のAGT軌道に転用された。
駅名 | 乗り換え | 備考 |
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遊園地前 | 西武多摩湖線(西武遊園地駅) | 西武遊園地駅は現・多摩湖駅。ローマ字表記は「AMUSEMENT PARK」と英訳であり、西武園ゆうえんちの中に当駅があった。山口検車区所在。 |
中峯信号所 | ||
山口信号所 | 旧・上堰堤駅。当初の終着駅であった | |
ユネスコ村 | ローマ字表記は「UNESCO VILLAGE」と英訳であった。また、駅は現・西武球場前駅の北西側にあった。 |
AGT時代
1985年にAGT(新交通システム)路線に転換され営業再開。西武園ゆうえんちと西武ドームとの間を結ぶアクセス路線となり、レオライナーの愛称が付けられた(埼玉西武ライオンズのマスコットキャラ、レオとライナはこの路線愛称が由来。)。
電化方式は直流750V、軌道は単線。全列車が多摩湖駅で多摩湖線列車との接続を、西武球場前駅で狭山線列車との接続を考慮した運行となっている。
駅名 | 乗り換え | 備考 |
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SY01 多摩湖 | 西武多摩湖線 | 旧・西武遊園地駅。2021年3月改称。当駅そばにも西武園ゆうえんちの中央口ゲートがあった(現在は閉鎖)。 |
SY02 西武園ゆうえんち | 旧・遊園地西駅。西武園ゆうえんちのメインゲートが西口ゲートになったため、2021年3月に駅名変更。 | |
東中峯信号場 | 前述のおとぎ列車時代の中峯信号場の一部を転用している。 | |
SY03 西武球場前 | 西武狭山線 | 西武球場の東側に駅があり、狭山線ホームに接続するように開業した。 |
余談
- 当路線の0キロポストは、歴史的背景により西武遊園地駅~遊園地西駅間にあったナローゲージ時代の旧遊園地前駅跡付近に設置されている。
- 西武鉄道から正式な構想が無い為、都市伝説レベルの噂でしか無いが、西武山口線のAGT化は、当時分譲中だった高麗地区の武蔵台ニュータウンにAGT線を敷設する為の実験線を兼ねていたのではとの噂が1980年代に上がっていた。
- ナローゲージ時代の蓄電池式機関車と客車の一部は、営業終了後に静岡県の大井川鉄道に売却された。これは当時、井川線川根両国駅付近に遊園地を建設する計画があり、その構内で走行させる予定だったためと言われる。しかし結局使われることはなく、後に浜松市の宗教団体に再度売却された。
関連項目
西武鉄道 ナローゲージ AGT・新交通システム 8500系 レオライナー 西武ドーム
山口線(国鉄→JR西日本):山口県に存在する同名(西武山口線は西武がつかない「山口線」が正式名称)の路線。1979年のSLやまぐち号の設定以降は共に「日本で数少ないSLが走る山口線」として知られた。