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概要編集

2003年に営業運転開始。営団では最後の新製系列にして最後の「0シリーズ」である。


半蔵門線押上延伸開業に備えて10両編成6本が日本車輌製造にて製造された。製造に際し2000年3月に日比谷線中目黒駅で発生した脱線衝突事故を教訓に車体構造の強化や急曲線に強い台車の採用が行われた。前面デザインも8000系の面影に05N系の縦曲線を組み合わせたデザインでスカートも付いた。設計テーマは「人や環境に快適でやさしい車両」。


車体編集

営団おなじみのアルミニウム合金製だが前述の事故を教訓に8000系のシングルスキン構造から側面を強化したセミダブルスキン構造に変更された。床面も8000系より60mm下げてホームとの段差を縮めている。

制御方式編集

IGBT素子によるVVVFインバータを2、5、8号車に搭載。1両4台の主電動機制御により05系(第19~24編成、個別制御)の4台から3台に削減された(5号車のみ1群制御、それ以外は2群制御)。

補助電源は03系以来のDC/DCコンバータからSIVに変更された。

台車編集

05系第34編成以降のSS161/SS061と同一構造のモノリンク式ボルスタレス台車ND730(付随車はND730T)を装着。前述の事故を踏まえて急曲線での低速走行に強く、分解せずに輪重比(1車両8輪に掛かる重量のバランス。左右のバランスが崩れると脱線原因となる)の調整が可能となった。

乗入先の高速運転に対応するため設計最高速度が営団従来車の110km/hから120km/hへ向上させた他、騒音低減も考慮してギア比は8000系の5.73から6.21に変更された(この数値は東急5000系と同じである)。

パンタグラフ編集

営団車で初めてシングルアーム式を採用、2号車と8号車に2基ずつと5号車の渋谷方に1基の計5基を搭載している。5号車のみ1基なのは前述のVVVFインバータが1郡制御の為。

車内編集

運転台は大幅に居住性が改善され、8000系よりも奥行きが広く取られ前面も視認性が向上した。デッドマン押込み式ワンハンドルマスコン(力行4段、常用7段)は8000系から踏襲された一方、ブレーキ指令計に代わりランプ式ノッチインジケーターが採用されマスコンのノッチ位置が確認しやすくなっている。

客室内は8000系と同様の色調で、カーテンがフリーストップ式になっている。ドア上に二段式LED案内表示器が設置されたが、2016年に17インチの液晶表示器に更新された。

5号車と6号車の間の妻面には工場での分割時に用いる可搬式簡易運転台のコネクタが設けられている。

ブレーキ装置編集

回生併用電気指令式ブレーキを採用しているが、電磁直通式ブレーキ車との救援連結を行うための読替装置も搭載している。

保安装置編集

営団(メトロ)・東急用の新CS-ATC(ATC-P)と東武用TSP-ATSに対応したATC/ATS装置箱を両先頭車に搭載している。

列車無線はNEC製3社対応アナログ式が搭載されていたが、2021年2月から三菱電機製デジタル式が順次追設され使用されている。使用開始当初はデジタル式列車無線を導入していたのがメトロのみだった為、実質メトロ専用で東急・東武線内は従来のアナログ無線を使用していたが、2022年11月に東武線内もデジタル式に切り替わった(ただし当日中に不具合が発覚、実際の本格運用は翌年3月12日頃)。


営団最後の新形式にして初のシングルアームパンタ搭載車である一方、以降の新形式車は輪重調整の容易なボルスタ付台車に回帰するなど、営団・メトロの車両史における一つの節目となる車両である。


運用路線編集


8000系及び18000系と共通運用


編成表編集

鷺沼検車区に10両編成6本(08-101~08-106)が配置されている。編成番号は51~56。


南栗橋・久喜(押上)← →(渋谷)中央林間

1号車2号車3号車4号車5号車6号車7号車8号車9号車10号車
08-10008-20008-30008-40008-50008-60008-70008-80008-90008-000
運転台弱冷房車椅子車椅子運転台

関連タグ編集

帝都高速度交通営団(営団地下鉄) 東京地下鉄(東京メトロ)

8000系 18000系 半蔵門線

営団0シリーズ編集

01系(廃系列) 02系 03系(廃系列) 05系 06系(廃系列) 07系

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