東京都北東部、埼玉県南部および西部、千葉県北西部、そして日光地区に路線を有する東武鉄道グループのバス事業者。かつては東武鉄道バス事業本部の運営、つまり東武鉄道直営だったが、2002年に分社化された。地域ごとに東武バスセントラル・東武バスウエスト・東武バスイースト・東武バス日光の4社を設立し、東武バスは管理業務のみを行う。
全盛期は東武鉄道全線の沿線はもちろんのこと、そのネットワークを越えて茨城県・福島県・長野県・新潟県にまで路線が伸びていた。無論路線バスが、である。
現在は傘下3社を直轄するのみで、他に同じ東武グループの朝日自動車や阪東自動車などを含めても最盛期には遠く及ばないネットワークであるが、代わって中長距離の高速バスが充実化しているのは他社でも見られる傾向である。
運行会社と営業所
東武バスでは営業所を「営業事務所」に、出張所を「営業所」と呼称しているが、これは法改正によるもので会社組織としての変更はない。
東武バスウエスト
埼玉県中南部、南西部を担当する運行会社。設立にあたり乗務員不足から、川越営業所森林公園出張所及び坂戸出張所の一部路線を川越観光自動車に、上尾営業所菖蒲出張所及び上尾営業所の一部路線を朝日自動車へそれぞれ移管した。
- 大宮営業事務所(OM)
- 岩槻営業所
- 天沼営業所 (2022年4月1日閉所)
- 上尾営業所
- 川越営業事務所(KG)
- 坂戸営業所
- 新座営業事務所(NZ)
東武バスイースト
千葉県北西部を担当する運行会社。設立にあたり沼南営業所の一部路線を阪東自動車に移管している。
路線の大半は柏駅をターミナルにしており、同駅を境に西側を西柏営業事務所が、東側を同営業事務所下の沼南営業所が担当する。
- 西柏営業事務所(KW)
- 沼南営業所
東武バスセントラル
主に東京都北東部、埼玉県南東部を担当する運行会社。東武伊勢崎線沿線の住宅路線を主力とし、東北方面への高速路線の運行も担当している。東京バス協会の会員。
- 足立営業事務所(AD)
- 西新井営業所
- 葛飾営業所
- 花畑営業所
- 草加営業事務所(SK)
- 八潮営業所
- 三郷営業所
- 吉川営業所
東武バス日光
栃木県日光市を担当する運行会社。分社化前に鬼怒川地区の路線がグループ会社の東武ダイヤルバスへ譲渡されたため、営業所は1箇所のみという小所帯。
車両
日野自動車といすゞ自動車製がほぼ半々の比率。いすゞ車は1985年以降は富士重工車体が標準であったが、ノンステップ車の導入以降は純正車体となっている。
国土交通省発表のノンステップバス導入率ランキングベスト30にセントラル、ウエスト、イーストの3社がランクインしている。
なお各社の車両は管理会社である東武バスから各社へリースされる形を取る。事業計画によって車両を増減させる場合、東武バスが仲介役となって4社間を転籍している。
社番
社番は4ケタで、上1ケタは記号、下3ケタは固有番号を示す。
- 奇数:日野自動車製
- 偶数:いすゞ自動車製
- 3:三菱ふそう製
- 8:UDトラックス(日産ディーゼル)製
下3ケタは000から999までの連番である。