常磐緩行線

じょうばんかんこうせん

JR東日本常磐線の運行系統の1つ。

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目次 [非表示]

1 路線データ

2 概要

3 沿革

4 運行形態

5 運賃

6 駅一覧

7 使用車両

7.1 現在の使用車両

7.2 過去の使用車両

8 関連タグ

路線データ

路線愛称	常磐緩行線
路線区間	綾瀬 - 取手（正式区間）北千住 - 取手（運賃計算上のみ）
正式名称	常磐線
路線記号	JL
ラインカラー	エメラルドグリーン
路線距離	29.7km
軌間	1,067mm
駅数	14駅
最高速度	90km/h
電化区間	全線（直流1,500V）
複線区間	全線
閉塞方式	車内信号式
保安装置	ATC-10・ATO
運転指令所	東京総合指令室
列車運行管理システム	東京圏輸送管理システム（ATOS）※
大都市近郊区間	東京近郊区間
電車特定区間	全線（E電）
特定都区市内制度区間	東京23区内綾瀬 - 金町（正式区間）北千住 - 金町（運賃計算上）
交通系ICカード乗車券エリア	Suica首都圏エリア
第1種鉄道事業者	東日本旅客鉄道（JR東日本）

※：綾瀬は東京メトロ管理駅のため、旅客案内機能は未導入

概要

東日本旅客鉄道（JR東日本）常磐線のうち、綾瀬（東京都足立区） - 取手駅（茨城県取手市）間複々線区間において各停として運行される系統である。乗客への案内では「常磐線各駅停車」と呼ばれることがある。路線記号はJL。「L」はLocalの頭文字。

後述の理由から運賃計算上は相互直通を行っている東京地下鉄（東京メトロ）千代田線北千住 - 綾瀬間を含む場合がある。

東京23区内では中央・総武緩行線同様私鉄と区内で直通している数少ないJR路線であったりするが、この運行形態が返って同業社路線同士にもかかわらず、緩行線と快速線で軋轢を生んでしまう原因にもなっている。

なお、起点・日暮里（運行系統上は上野） - 北千住間各駅には常磐快速線（と中距離普通列車≠各停）が停車する。ただし、こちらの「普通」は現在は快速線区間では「快速」として案内されている。

1971年（昭和46年）4月20日に綾瀬 - 我孫子間が複々線化。快速線・緩行線が分離されると同時に営団地下鉄（現・東京メトロ）千代田線との相互直通を開始した。…が、色々な問題が発生し「迷惑乗入」と批判されることとなってしまった。

迷惑原因については車両に起因するものは特に国鉄からJRとなってからは改善しつつあるが、武蔵野線・流鉄流山線から快速線に直接乗換えることが出来ないなど、運転系統・線路配置に起因するものは現在も根本的解決へは至っていない。また、運行が千代田線と一体化している上にメトロ自社線内折返しがあるために需要に対して運行本数が不足している時間帯も存在する。

JR東日本路線としては初めてATO（自動列車運転装置）を導入した。なお、直通先・千代田線では常磐緩行線よりも先に導入されていた。

また、CBTC（無線式列車制御システム）導入が検討されていたが、こちらは断念。その一種でJR東日本が独自開発した「ATACS」導入が検討されている。

沿革

1971年4月20日：常磐線綾瀬 - 我孫子間複々線化に伴い、快速線・緩行線を分離。営団（現・東京メトロ）千代田線との相互直通開始。
1978年（昭和53年）3月31日：営団千代田線が代々木公園 - 代々木上原延伸に伴い、全通。営団車が同線を介して小田急小田原線本厚木駅まで直通開始（※国鉄車は我孫子 - 代々木上原間、小田急車は本厚木 - 綾瀬間のみ運行）。
1982年（昭和57年）11月15日：我孫子 - 取手間複々線区間化に伴い、運行区間を同駅まで延伸。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化に伴い、JR東日本が第1種鉄道事業者として継承。
2000年（平成12年）12月2日：小田急多摩線唐木田まで直通開始。
2002年（平成14年）：多摩急行新設。取手 - 唐木田間で運行開始。
2004年（平成16年）4月1日：営団民営化に伴い、直通先事業者が東京メトロに変更。
2016年（平成28年）3月26日：小田急4000形JR直通・JR東日本E233系2000番台小田急直通開始。
2018年（平成30年）3月18日：多摩急行廃止、小田急多摩線との直通運転終了。小田原線乗入区間を伊勢原まで延長。

運行形態

「緩行線」と通称される通り全列車が各停。

基本的に相互直通を行なっている東京メトロ千代田線代々木上原方面 - 我孫子間で運行され、代々木上原から小田原線伊勢原方面に直通する列車もある。小田急線内で急行・準急として運行される列車は、綾瀬で小田急種別に変更する。

過去には多摩線唐木田まで直通していた時期があったが、2018年3月18日ダイヤ改正でJR - 同線直通は廃止。千代田線 - 多摩線直通も2022年（令和4年）3月12日のダイヤ改正で消滅した。

JR線内は松戸や柏で折返す列車もある。また運行系統としては取手までであるが、我孫子駅・天王台駅・取手駅間は並走する常磐快速線も停車するため、平日朝夕のみ運行される。

下りに限り、朝に綾瀬始発線内運用も存在する。

日中は10分間隔のパターンダイヤとなり、代々木上原発着各停と向ヶ丘遊園まで乗入れる小田急線内急行が交互に運行される。

運賃

複々線化以前は上野からも各停が運行されていたが、複々線化以降上野を発車するのは快速電車（と中距離の普通列車）となってしまい、各停のみの駅からJRのみで上野まで行くには、北千住・松戸・柏・我孫子いずれかの駅での乗換が必須になってしまった。

そのまま各停に乗って西日暮里でJR線に乗換えることも出来るが、割引はあるもののJRメトロJRと3回分初乗り運賃を取られてしまうことがある。

しかし、最もややこしくなっているのが、北千住 - 綾瀬間運賃取扱である。

同区間は営業上は千代田線の一部であるが、前後区間利用路線によってJR運賃を適用するか東京メトロ運賃を適用するかが異なる。

さらに、同区間のみの相互利用時はJRと東京メトロの運賃で安い方を適用するというルールがあり、現状ではJR運賃の方が安いためそちらが適用されている。しかし、営業上はあくまで東京メトロ千代田線区間であるため、JRの駅で同区間のみの乗車券を発券することは出来ない旨が同社旅客営業規則により定められている。

実際にはシステム問題でJR端末でも発券可能であるが、誤った取扱なので安易に求めないようにしよう。

駅一覧

北千住 - 綾瀬間は運賃計算上は千代田線・常磐線の二重在籍区間であるため記載。

ナンバリングは千代田線から連番。

●：停車　ﾚ：通過

駅番号	駅名	快速	乗換路線	備考
			↑東京メトロ千代田線経由小田急小田原線伊勢原まで直通
C18	北千住	●	常磐快速線上野方面（JJ05）東武伊勢崎線（TS09）東京メトロ日比谷線（H22）首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス（TX05）
				↑東京メトロ/↓JR東日本
C19/JL19	綾瀬	ﾚ	東京メトロ千代田線北綾瀬支線	東京メトロ管理駅当駅始発あり
JL20	亀有	ﾚ
JL21	金町	ﾚ	京成金町線（京成金町・KS51）
				↑東京都/↓千葉県
JL22	松戸	●	常磐快速線(JJ06) 新京成電鉄新京成線(SL01)	当駅発着あり
JL23	北松戸	ﾚ
JL24	馬橋	ﾚ	流鉄流山線（RN1）
JL25	新松戸	ﾚ	武蔵野線（JM15）
JL26	北小金	ﾚ
JL27	南柏	ﾚ
JL28	柏	●	常磐快速線（JJ07）東武野田線（TD24）	当駅発着あり
JL29	北柏	ﾚ
JL30	我孫子	●	常磐快速線（JJ08）成田線我孫子支線	当駅発着あり
JL31	天王台	●	常磐快速線（JJ09）
				↑千葉県/↓茨城県
JL32	取手	●	常磐線土浦方面（JJ10）関東鉄道常総線