概要
仮面ライダーSPIRITSの第1部、第11話・第12話「彷徨(さすらい)の雷鳴」前編後編に登場するオリジナルキャラ。正式名称不明。出典は不明だが後に登場する仮面ライダーZXの試作型とされ、この名でピクシブタグが作られている。
当時完全にバダンの支配下に置かれコマンダー(隊長)の地位にあった村雨良を含め13体が存在した。
作中では『改造人間部隊(サイボーグチーム)』と呼ばれているエリート部隊を構成しており、神奈川県三浦市において仮面ライダーストロンガーこと城茂を襲撃した。
一般タイプ
顔は完成型のZXとほぼ同形状であるが、首から下のボディは黒一色の軍用特殊部隊風プロテクターを纏ったようなもので、ZXとは似ても似付かない。また、ベルトのようなものは着用しておらず複眼の色は赤色となっている。マフラーの色は白。
何万という被検体による実験から得られた上澄みであるという自意識から増長しており、ストロンガーを旧式と見下し、口々に母国語で侮辱的な言葉を発している。
コマンダー
ベースカラーが黒なのは一般タイプと同様。手足も一般タイプと似た形状のプロテクター風。
肩、胸は明確に異なる形状で特に胸はライダー1号のコンバーターラングのようなプロテクターが配置されている。
ベルトはカラーリング以外は後のゼクロスと同形状と思われる。マフラーの色は黒く、複眼の色は黒みを帯びた緑。
性能
一般タイプ
武装は劇中では『十字手裏剣』のみを使用。他の武装が使用できるかは不明。
攻撃力、防御力、機動力、反応速度はストロンガーとほぼ互角。特に耐久力は高くストロンガーの放った『電パンチ』や『電キック』では全く有効打とはならなかった。
だが超電子ダイナモを作動させたチャージアップ後のストロンガー相手となると話は別で、超電ドリルキックを避ける間もなく受けた1体は破壊されてしまう。
コマンダー
上述の一般タイプとは隔絶した性能を持ち、劇中では一般タイプを圧倒して見せたチャージアップ形態のストロンガーを遥かに超える反応速度、ストロンガーの手首をあっさり破壊する膂力を有している。
武装の種類はZXとほぼ同様。確認されたものは『十字手裏剣』・『衝撃集中爆弾』・『マイクロチェーン』。『十字手裏剣』は投げつけるモーション不要で肘から直接投射できる。
『マイクロチェーン』が鎖状で、先端は大ぶりな銛状のアンカーになっており、展開させた手首から発射される方式になっている。
活躍
岬ユリ子の墓参りに訪れた城茂の背後に突如出現。
一般タイプ2名が手裏剣を投げつけたことにより、敵意ありと判断した茂が放ったエレクトロファイヤーで改造人間としての姿を露呈。
自身を新型と豪語するだけのことは有り、互角の戦いを演じながらも余裕を見せたものの、ストロンガーが超電子ダイナモを起動すると状況は一変。超電ドリルキックでたちまち1体が破壊されてしまう。
だがそれまで手出しを控えていたコマンダーの性能は別格で、ストロンガーの右手首を瞬時に破壊し、飛び退いたところに十字手裏剣を立て続けに打ち込んだ衝撃集中爆弾を起爆。ストロンガーは敗退、海中に没したと思われた。
ボロボロの状態となりながらも再度姿を現したストロンガーとの交戦では、その性能を見せるまでもなく残る11体とコマンダーとでなぶり殺しは確実、逆転の目はないと誰もが考えていた。
だがストロンガーの発動した『超電子ウルトラサイクロン』を間近で受けた結果、一般タイプ11体は千々に破壊され死亡、ストロンガーと直接接触していたコマンダーも死亡と思われた。
だが幸運にも最もZXのボディとの適合率が高かった村雨良の頭部及びその頭脳は致命的な破壊を免れて残っており、それを三影英介(後のタイガーロイドであり、蘇った村雨良のバダン時代の友人となる)により脳死前に回収された事により、良は新たなZXボディを与えられ生まれ変わる事となる。
余談
- 彼らのモチーフは石ノ森章太郎氏による萬画版『仮面ライダー』に登場する12体のショッカーライダーと、『サイボーグ009』のゼロゼロナンバーサイボーグ。良は世界各国から集められたメンバーの内の唯一の日本人であり、物語の主人公という事で島村ジョーのオマージュとなる。
- また、良だけが「脳髄のみの状態で生存し、後に新たな肉体を得る」下りと、「その後自我を取り戻し、後に正義の戦士として目覚める」下りはそれぞれ萬画版『仮面ライダー』に登場する本郷猛と一文字隼人のオマージュである。