「我を倒すとは笑止!我は全てに君臨する……11次元の全てを我が物とするのだ!!」(GP-FINAL)
概要ナリナ
蛮機族ガイアークの支配者たる総裏大臣で、害地大臣ヨゴシュタインの父親。自身も害地目出身。
一人称は「我」で語尾に「~ナリナ」が付き(ちなみにヨゴシュタインも「~ナリ」とつく)、容姿も息子と似通っているが、こちらのボディの色は黒と金を基調としており、頭のピストンも多く、髭面である。
ヨゴシュタインは仲間思いな一面を見せていたりもしたが、このヨゴシマクリタインは息子とは正反対で典型的な独裁者気質。部下は使い捨てとしか考えず、活躍も当てにしない冷酷非情さを持つ。
また、本編中でもヨゴシュタインは父のことを最期まで誰にも話さなかった&彼の事を話題に上げたケガレシア達に対して、「ゴーオンジャー如きに負けた役立たずの名など聞きたくないナリナ!」と一蹴している事から、身内に対する情すら持ち合わせていない事や、ヨゴシュタインとの親子関係も最悪であった事が窺える。
とはいえガイアークのトップに立つだけあって実力は驚異的で、危官房長官チラカソーネと掃治大臣キレイズキーを従えて、サウンドワールド、マジックワールド、プリズムワールドの3つの世界を滅ぼした。
炎神の中でもジャイアン族が希少なのはその昔、彼の手による大量殺戮の影響だと言われており、ジャイアン族のキャリゲーターにとっては、不倶戴天の仇でもある。実際、ヨゴシマクリタインを見た際に、怒りで我を忘れていた。
最大の必殺技である「正義解散」は、その名の通り、光線を浴びた正義の味方を粒子状にして別次元に飛ばす超極太の光線で、それ以外にも手から放つ光弾「定額給付弾」や部下を操る「クグツカイライ宣言」、巨大な棒状の武器『デンカノボウトウ』を用いた「強行採決」や「最終独裁宣言ヨゴシマニフェストブレイク」等、いずれも強力な技を使用する。
ただし、「正義解散」は強力な技である分、使用時のエネルギーの消耗が激しく、連続使用が出来ない燃費の悪さを欠点とし、技の発動には『ムゲンゴミバコ』を必要とする。
そのせいで、ゴーオンジャーに対し圧倒的有利な状況下であっても、『ヘルガイユ宮殿』でエネルギー補給の為に食事ばかりをしていた。
蛮機族ガイアークの総裏大臣としての活躍ナリナ
ヨゴシュタインに対し、『ヘルガイユ宮殿』内の『デウス・ハグル・マギア』の設計図を渡してそれを作らせ、自身は二人の部下を連れて3ワールドを滅ぼした。
その後ヨゴシュタインが戦死し、掃治大臣キレイズキーがケガレシアとキタネイダスの下に行くが、彼も戦死した後の二大臣を見かねて『ムゲンゴミバコ』を介して危官房長官チラカソーネとともに『ヘルガイユ宮殿』内に現れると、蛮機族ガイアークの指揮権を獲得した。
チラカソーネ「内閣改造!ガイアークはチェンジする時ナノーネ!世界中の空を、海を!!陸を汚しまくり、散らかしまくるノーネ!!!」
その後は、チラカソーネを送り出すも敗北。しかし、その時の言動から初めからチラカソーネに対しても期待などしていなかった事が分かる。
そして、チラカソーネに勝利したゴーオンジャーの面々の前に姿を現し、等身大のサイズでもガンバルオーを圧倒し、グリーン、ブラック、バルカ、ガンパード、キャリゲーターを「正義解散」で消滅させた。
更にケッテイバンキ敗北後にも姿を現し、「正義解散」で古代炎神族を消滅させ、エンジンオーを庇ったウイングス、トリプター、ジェットラス、ジャン・ボエールをも消し去ってしまう。
その後、ヘルガイユ宮殿で2大臣を盾にする等の、度重なる非情な行為により「ガイアークに独裁者は要らないゾヨ」、「お前なんかに蛮機族にとっての理想の世界は作れないでおじゃる」とキタネイダスとケガレシアに反逆され、ムゲンゴミバコを破壊される。出掛かった勝利の芽を潰された為、その怒りから彼等を粛清した。
部下を振り回し、挙句には使い捨て、権力を振り翳し続けてきた独裁者の最期ナリナ
最終決戦では、ゴーオンジャーの初期メンバー3人を相手に圧倒したが、最終的にデウス・ハグル・マギアも破壊され、蛮ドーマ軍団が無限に作れなくなった。
そして、これにより消滅させたゴーオンジャーやウイングス、炎神も復活してしまう。
全員揃ったゴーオンジャーとウイングスに「強行採決」を浴びせ、メットを吹き飛ばす程の優位に立つが、ゴーオンジャーとウイングスの合同必殺技「ゴーオン絆スペシャル」を受けて敗北。
第三次産業革命を起こして巨大化した後の戦いでは、エンジンオーG12のG12グランプリで、腹部が貫通する程の損傷を受けながらも、驚異的な再生能力で戦闘を続行、火球を『デンカノホウトウ』で打ってG12を苦しめる。
しかし、全員の気持ちが1つになったG12の必殺技「G12ファイナルグランプリ」に、「ヨゴシマニフェストブレイク」をことごとくかわされた上にボディに風穴を空けられ遂に敗北。
「我が負けるなど決してあってはならぬナリナ……我は11次元の覇者…ガイアークの総裏大臣……!アイムソーリィ~ッ!!」
と言い遺して爆散した。
謝罪を意味する「I'm Sorry」と「総理」をかけたダジャレであることは言うまでもないが、直前の発言からも謝罪の意思は見られない。
そんな総裏大臣だが、決戦前はゴーオンジャー自身は伝家の宝刀である正義解散の対処法はまだ解明出来ておらず、無限蛮ドーマの消滅方法もこの時は知らず、さらに上記のゴーオンジャー側の人数不足もあって、ガイアーク側はかなり有利な状況であった。しかし、部下を捨て駒にした事でキタネイダス、ケガレシアによって正義解散を封じられ、走輔達に打開策を知られてしまい、消したはずの仲間を復活されられてしまう。結果的に絶対的な独裁力が自らを滅ぼす結果となってしまった。息子のように仲間を少しでも信じていればガイアーク側が勝利していたかもしれない……(まあそれはそれでゴーオンジャー側がやられていたが)。
また、その息子が仲間を想う気持ちが強過ぎたが故に暴走・戦死へと至る運命を辿った事を考えると、この見事なまでに相反したヨゴシュタイン、ヨゴシマクリタイン親子の末路はある種の皮肉ともいえよう。
こうしてガイアークは壊滅し、平和が守られたヒューマンワールド。そしてゴーオンジャーの面々も炎神達に別れを告げ、それぞれの日常に戻っていった。
だがそれから数ヵ月後、行方をくらましていたガイアークの大物が異世界「ガンマンワールド」に姿を表したという。
更なる巨悪を倒すべく、ゴーオンジャーのラストバトルが幕を明けるのだった。
余談ナリナ
同じガイアークではあるものの、元々ヒューマンワールドの侵略が三大臣の主導で行われていた事から、彼等の上司と言うよりは第三勢力に近い立ち回りだった。
声を担当した梁田清之氏は息子のヨゴシュタインと合わせ、親子2名の声を担当した。
それを意識してか、GP-46で初登場した際はキタネイダスから「なんか聞いたような声」と言われた。
彼の大技、というよりもスーパー戦隊のラスボスの中でも屈指の大技である「正義解散」の名前の元ネタは、日本の国会で何度も行われたことのある衆議院解散だと思われる。実際、これを行う権利を持っているのは内閣総理大臣のみであるため、かなりしっかりした設定であることがうかがえる。
海外版『RPM』ではコンピューターウィルスのヴェンジックスとして登場。初期はヒラメキメデスの姿だったが、後にヨゴシマクリタインの姿となった。更にゴーバスターズ海外版『ビーストモーファーズ』のラスボスとしてメサイア・リブートの姿で復活した。
黒十字の総裏大臣ナリナ
「人生2回目の、アイムソーリー!!」
『199ヒーロー大決戦』にて黒十字王の手によって、復活の総裏大臣ヨゴシマクリタインとして復活を果たす。今回は息子に似てコミカルな性格になっている(本編でも意外にコミカル要素はあるキャラではあったが)。
東映京都撮影所を模した「ヨゴ映撮影所」にゴセイブラック/アグリ、ゴセイイエロー/モネの兄妹と、ゴーカイブルー/ジョー・ギブケン、ゴーカイイエロー/ルカ・ミルフィの4人を閉じ込める。
しかし、町娘に扮したモネとルカの同調作戦にハマり、4人の一斉攻撃の前に倒された。
その後、黒十字城の力で復活するも、歴代の1号ロボの前に手も足も出ず、大連王の一撃を受けた後にRVロボとエンジンオーの追撃を受けて上記の断末魔と共に爆散している。
ちなみに「大王剣・疾風怒濤」を受けて曲がりなりにも持ち堪えたのは2023年現在コイツ一人である。
関連タグナリナ
炎神戦隊ゴーオンジャー 蛮機族ガイアーク ヨゴシュタイン ケガレシア キタネイダス チラカソーネ キレイズキー
メサイア・リブート:海外版における復活態
バットファンガイア・リボーン、館長:ニチアサ同期作品に登場するラスボス。