「我が名はルアフ…。ゼ・バルマリィ帝国の統治者にして創世神ズフィルードの神子…」
「民は僕を霊帝と呼ぶ」
CV:高山みなみ
概要
ゼ・バルマリィ帝国(以降、バルマー)の支配者であり、創世神ズフィルードの神子でもある。外見は一見少年にしか見えない姿をしているが、実は500年近くも生きている。数百年の長きに渡りバルマー星を統治しており、大多数の民からは「霊帝」として慕われている。
【警告】以下、ゲームのネタバレ注意!!
「我はゲベルの子…。ズフィルードはゼ・バルマリィを守護するものだ」
「銀河…ましてやナシムの子が住まう地球など僕の知ったことではない」
その本性は傲慢かつ冷酷なエゴイストで、民の命を虫ケラ程度にしか考えていなかった。
バルマーにとって極めて重要な存在であるアルマナ・ティクヴァーに対してさえも、自身に考えを改めるよう進言したという理由だけで彼女を殺そうとしたほどで、彼にとって「存続すべき価値のあるバルマーの民」とは、結局のところ己自身をおいて他になかった。
自身の力に対しては絶対的な自信を抱いており、会話の中では度々神を自称、更に「バルマーの創世以来この星を支配してきた」と豪語している。
しかし一方で、クォヴレー・ゴードンの後期搭乗機であるディス・アストラナガンと対峙した瞬間、「馬鹿な…!あってはならない…そんなことが!」、「その力を持つ者は…!」と、酷く動揺した表情を見せている。
【再警告】更なるネタバレに注意!!
ルアフの正体は、真の霊帝であるゲベルことケイサル・エフェスによって力を授けられた影武者であり、延命処置を施されて霊帝に仕立て上げられた一人の人間に過ぎなかった(自然発生であるか力を与えられたかという違いはあるが、ナシム・ガンエデンのコアとして選ばれた少女…イルイ・ガンエデンと概ね同種の存在である)。
つまりは、ケイサル・エフェスという虎の威を借る狐のようなものであったのだ。
側近のシヴァー・ゴッツォやユーゼス・ゴッツォといったゴッツォ家の人間の一部は、バルマーの歴史研究の末にその事実(ルアフ自身が神ではないという事実)に辿りつき、ユーゼスは第7艦隊を乗っ取って地球のオーバーテクノロジーを手に入れ、その強大な戦力を得た上でゼ・バルマリィそのものを滅ぼすことを目論み、シヴァーもまた民を顧みない彼に対し秘かに翻心を抱いていた。
バルマー本星において前述の身勝手な本性に激怒したαナンバーズと対峙することとなり、彼はゲベル・ガンエデンに搭乗してこれを迎え撃った。
しかしαナンバーズの予想外の力の前に敗れ去り、自身もまた念動力を急激に消耗し危険な状況に陥る。
消耗した念動力を回復すべく地下聖堂へ逃亡を図るが、ケイサル・エフェスから用済みと見離されて助力を得られなかった。
全ての打開策を失ったルアフには、造反し自身の前に立ちはだかった生身のシヴァーに対抗しうる力すら残されておらず、彼の憎悪と怒りに満ちた拳によって殺害された。
その最期は、かつては全宇宙規模で栄華を誇ったバルマーの指導者としては想像も出来ないほど惨めなものであった。