概要
1988年にカプコンが制作、稼動したアーケード用横スクロールアクションゲーム。
同社より稼働された『魔界村』(1985年)の続編であり、各種ホビーパソコンへ移植された他、セガ・マスターシステム、メガドライブ、PCエンジンスーパーグラフィックス、X68000にも移植された。
新武器の追加、武器の発射方向の上下方向の追加、魔法の鎧の装備による魔法の追加などが行われている。前作より難易度が低いがそれでも難しい。シリーズお決まりの2周目をクリアしなけければ真のEDを見ることができない。
鎧
今作ではステージ各所に隠された宝箱があり、特定のポイントを過ぎると出現する。中身はアーサーの状態やステージごとに出現させた個数で変わる。
鎧の種類が増えデフォルトの鎧に加えて、ボタン一定時間以上長押しで発動する魔法が使えるようになる黄金の鎧が加わった。
但し黄金の鎧装備時でも被弾すると裸になってしまう。
武器(武器/魔法)
今作からは加わった魔法は発動直後に無敵時間がある。が、超魔界村ほど時間は長くはないので緊急回避に使うにはタイミングを見極める必要がある。
今作でも入手するとかえってゲームが進めづらくなる武器カーストは健在。
ヤリ/稲妻
アーサーの初期武器。
やや判定の広いランスで二連射まで可能。使い勝手はまぁまぁ。
魔法は稲妻で、アーサーの上空から彼めがけて落雷したのちに、真横二方向に放電する。
タイミング次第では一部ボスを瞬殺可能。
武器&魔法双方がバランスがいい武器カースト中堅。
短剣/分身
投げナイフで三連射が可能。一発ごとの攻撃力は槍と変わらないので弾幕で勝負できる分使いやすい。
発射毎の高度が若干違うので、アーサーよりも若干下の位置にいる敵に向かって連射すると、3発中1発と効率こそ悪い物の攻撃は可能。
魔法は分身。アーサーの動きをトレースし攻撃できる残像が一体が六秒間でる。
攻撃力が倍になって爽快そうだが、別方向を攻撃したり、本体が戦闘中なのに分身は梯子を上っている最中とか、そんな事がザラなので使いこなすにはコツがいる。
また、レッドアリーマーキングと遭遇時にこの魔法を発動させると余計に大暴れしてしまうという弊害も。
とはいえ弾幕=パワーなこのシリーズでは武器カースト上位。
円盤/鏡
別名イカルスの盾。周囲にとげとげのついた円盤を発射する。
二連射まで可能。通常時はフリスビーのように地面に水平に直進するが、しゃがみ状態で発射したり斜めの足場に当ると、それにそって飛んでいく。
また、上撃ち&下撃ち時は円盤状態で上昇or下降するので判定が広く、STAGE3前半で威力を発揮する。
魔法は鏡。アーサーの前に敵弾を防ぎ敵を攻撃できる鏡を設置するが、すぐに壊れるしジャンプ中には発動できない等使い勝手はよろしくない。
まぁ、魔法がしょぼい代わりに軌道が面白く上下判定が大きい槍と思えば悪くない。武器カースト中堅。
たいまつ/火球
別名ナパーム。
アーサーの手元から離れた直後に放物線を描いて落下し地面に着弾したら火柱を発生させる。
二連射可能だが癖が強く火柱が上がってる間は球がある扱いなので発射速度が制限される。
更には上に投げた場合はすぐに落下して結局地面に着弾して炎上するので、対空能力は壊滅的なので三面前半では地雷武器となる。一方で下り坂を徐々に降りていくうえにボスの弱点も下方にある四面後半では坂の敵に対処しやすくジャンプ下撃ちを強制され回避に制約がかかることがないのでそこではなかなか役に立つ。
2つの青い火の玉が、大きく回転しながら左右斜め上方向にそれぞれ飛んで行く。
攻撃範囲が非常に広いが威力に劣る。
武器カースト下位だが、場面によっては短剣より便利なのが救いといえば救い。
ソード/雷龍
手にした剣をアーサーの前方や上方に振るう。上下攻撃の際は突きモーションになる。
シリーズ初登場の投擲タイプではない武器。
射程は壊滅的だがその分連射速度は速く、また攻撃力も他の通常武器の二倍はある。
ただ、射程の所為で四面後半のボスには攻撃が届かず詰みになるので雑魚を狩って別武器にする必要がある。
魔法は雷龍。二匹の龍型の雷を水平に射出し端で若干上昇した後帰還してくる。判定も大きく、最後にプレイヤーに向かって飛んでくるので、割と頼もしい。
射程が壊滅的なので武器カースト下位なのには違いないが、敵のアルゴリズムさえ見切ってしまえばその突破力は(四面後半以外では)圧倒的であり、魅せプレイで使われることも。
大鎌 /爆裂
左右方向に発射するときは斧がやや斜め上の軌道でゆっくりと回転しながら飛んで行く。バグでも起こさない限り連射不可能なうえになまじ貫通属性をもってしまったばかりに次弾なかなかが出せない&ごつそうな見た目に反して攻撃力も短剣と変わらない等、魔界村とのシステムと絶望的に相性が悪い残念武器。
魔法は爆裂。アーサーの周囲に爆発を二回起こす。が、範囲がそこまで広くはなく耐久力のある敵に対して使用した時、その一撃でトドメをさせなかった場合に爆発が終わった直後の隙でそのまま被弾してしまうことが多く使いづらい。
武器・魔法共に残念性能で癖が活きる場面もないという、本作武器カーストの最下位。
サイコキャノン
一周目にベルゼバブを倒した際一応味方の大天使ミカエルから「今のお前の武器ではルシファーを倒せぬ」と告げられ、魔界入り口に戻され二周目を戦うことになる。その際に黄金の鎧を装備した状態で宝箱を武器が出る状態で開けると出現する。
弾はかなり大きな波動が減衰しながら直進するタイプで、二連射まで可能で近距離では3で中距離では2とダメージがデカい。
魔法は使えないが黄金の鎧装着時は敵弾を消せるし射程が若干伸びる。ノーマル時は四面ボスオームに対して着地ぎりぎりで発射してギリギリ届くレベル。
連射が可能なので殲滅力が半端なく、黄金の鎧を維持できれば射程にも困らないので手に入れてしまえばそれこそ無双状態になるほどの強武器である。
ステージ構成
ステージは全部でラスボスステージも含めて6つと他のシリーズと比べて少ない。
ステージ1 処刑場〜人喰い丘
前半は処刑場が舞台。至る所にギロチンが備え付けてある。後半は雨が降り吹き荒れる風の地帯と小高い丘がある。
出現モンスター
- 死神
死者の魂を狩る魔物。このゲームでは前作のゾンビと同じ最初のザコ敵となっている。地面の中から現れる他、物陰から現れたり、上段から飛び降りてくる。
- ハゲタカ
アーサー目掛けて飛んでくる。
- 食人花
ドクロを三方向に飛ばしてくる植物。
- カマイタチ
竜巻を纏っており、両手が鎌になっている獣。
- 怪根
地面から無限に生えてくる根っこ。
- オークマン
豚の頭をした魔物。アーサーを見つけると大ジャンプをして突進する。また、下の段にいると消化液を吐いてくる。
ボス
- シールダー
一つ目の邪神。頭部を切り離して火の玉を吐きながら襲ってくる。
ステージ2 腐食した村〜火炎の村
前半は滅ぼされ朽ち果てた村が舞台で背景に半壊した風車がある。さらに中盤には大量の頭蓋骨の山があり、レッドアリーマーキングが待ち受けている。後半は燃え盛る炎の町となっている。
出現モンスター
- 岩亀
人の顔のような大きな岩の甲羅を背負った亀。ジャンプして跳ねてくる。
- アリジゴク
相手を引きずり込む虫。穴に落ちたら鎧状態でもミスになる。
- 鬼カゲロウ
アリジゴクの成虫で、左右から飛んでいく。
- レッドアリーマーキング
種族の中は優れたレベルで角が生え、鎧を身のつけている。ステージ2では頭蓋骨の山の上に鎮座して頭蓋骨を投げつけてくる。
- ファイアーバッド
炎のコウモリ。火柱の時は無敵。
- グリーンモンスター
前作に登場した人食い植物。
ボス
- ケルベロス
炎を纏った地獄の番犬。門を通ろうとする物を八つ裂きにする。
ステージ3 ランクル男爵の塔〜魔像
前半は塔の中のエレベータで上を昇る魔界村シリーズ初の強制スクロールとなっている。地形で塞がれた場所に潰されると鎧状態でもミスになる。後半は人食い石像が並んだ地帯であり石像の舌をつたっていき、石像に食べられると鎧状態でもミスになる。
出現モンスター
- フライングゴブリン
羽の生えた小鬼。頭上に群がって石を落としてくる。
- 泥鎧男
塔の壁に張り付いている液体まみれの鎧騎士。
- ビボルダー
浮遊している謎の球体の魔物。
- 鬼カゲロウ
ボス
- ガスト
雲を纏った一つ目の魔物。電気を発しているときは無敵。
前作のボスも含めて唯一『帰ってきた魔界村』に登場しない。
ステージ4 クリスタルの森〜腐海
前半はエメラルド鉱石の洞窟を進む。背景に魔物の骨らしき物がある。後半は巨大な菌類に覆われた腐海。滑る足場や巨大な食虫植物の上を進み、地底へと降りていく。とある理由で剣がアイテム出現テーブルから外されている。元ネタは『風の谷のナウシカ』の腐海だと思われる。
出現モンスター
- 邪面塔
石柱の魔物。
- ヌプヌプ
触手のような長い体の怪物。
- マッドハンド
手の形をした魔物。握りつぶされると鎧状態でもやられてしまう。
- 斜面蛇
地面を這っている不定形の蛇。
- ダストモンスター
壁から生えている蛇上の魔物。
- 死神
ボス
- オーム
腐海の最深部に潜む巨大な芋虫の魔物。五つの心臓をすべて潰さないと死なない。オームはその場から動かず二種類の虫をけしかけてくる。剣による通常攻撃は心臓に届かず、剣の魔法も当てづらい。
ステージ5 大魔王の城
ルシファーの住む城。最終ステージだが、長いため中間地点が存在する。
出現モンスター
- スカルドラゴン
動く龍の骨の姿をした魔物。
- レッドアリーマーキング
- オークマン
- 鬼カゲロウ
- フライングゴブリン
- アスタロト
前作『魔界村』のラスボス。本作では中ボスとして登場し、場所によっては何故か二体同時に出現する。
- シールダーの首
ステージ1のボスの腕と頭だけで壁に張り付いている。
- 小ガスト
ガストの小型版。
ボス
- ベルゼバブ
その名の通り巨大な蝿の姿をした魔物。弾を撃ってきたり無数の蝿に分裂してくる。
最終ステージ 大魔王の部屋
ラスボス
- 大魔王ルシファー
新たな魔界に君臨する大魔王。玉座に座ったままの堂々たる姿でアーサーを待ち構え、両手の先からビームを発射する他、足で踏みつけ攻撃を繰り出す。