概要
ジャンルは「現代を舞台にしたダークファンタジー」。
『スパナチュ』、『SPN』、『超自然』と略称されることが多い。
ただし『超自然』は別の意味で使用されているタグなので、検索の邪魔にならないよう使用を控えよう。
2005年から放送を開始し、2019年10月からファイナルシーズンとなるシーズン15が放送開始された。
その後、新型コロナウイルスの影響で撮影と放送が中断されるアクシデントに見舞われたが、2020年11月に最終回を放送し、無事完結を迎えた。
作品解説
主人公のディーン&サムのウィンチェスター兄弟が愛車のインパラに乗ってアメリカ各地を旅し、悪霊や魔物、悪魔などと闘うアクションホラーサスペンス。
初期はロードムービー仕立てで1話完結のオムニバスだったが、シリーズが進むにつれて天使や悪魔との戦争が縦軸となり連作の要素が強くなっていった。
それに伴い、ロードムービー要素も抑えめになり、拠点から各地に赴いて事件を解決するパターンが増えている。
彼らが解決する事件は都市伝説や民俗学的伝承、キリスト教や各国の神話などを元にした物が多い。
本格的なホラー要素とアクションが主体だが、丁寧に綴られる家族愛やユーモア溢れるギャグシーンが強い魅力を放っている。
シーズン通してのメインストーリーは暗く、重い展開も多々あるのだが、シリアスとギャグの絶妙なバランスを保っていることが人気の一因とも言えるだろう。
シリーズ当初は、ただの人間である主人公たちが人外の敵に対してピストルや塩などの身近な物を駆使して戦うシュールなバトルが特徴的だったが、シリーズが進むにつれサムの超能力や天使の魔法など、なかなか派手なバトル展開も見せるようになっている。
あらすじ
ウィンチェスター家はいつも通りの日常を送るはずだった。
その夜、夫ジョンは生後6ヶ月の息子サムが眠る子供部屋から、妻メアリーの叫び声を聞く。駆けつけるとそこには、腹から血を流し天井に礎にされた妻の姿があった。その直後、突如として噴出した炎によって瞬く間にその場は火の海となってしまう。ジョンは辛うじてサムを救出し、サムの4歳年上の兄ディーンと3人で燃え盛る家から脱出する。
妻を失い悲しみに暮れるジョンだったが、のちに妻メアリーを殺したのは悪魔の仕業だと知り復讐を誓う。そうしてジョンは社会から逸脱し、悪霊や魔物を『狩る』ハンターとなって妻を殺した悪魔の痕跡を追う旅に出る。幼い息子達を連れて……
____それから22年。
生活を犠牲にしてまで『狩り』を続ける日々に疑問を抱き、父に反抗したサムは家族の元を離れて大学生活を送っていた。
そんなある日、彼の元に突如兄ディーンが現れ、父ジョンが失踪したことを告げる。
こうして父探しの旅をすることとなったウィンチェスター兄弟だったが、それは壮大な物語のほんのはじまりに過ぎなかった……
登場人物(※ネタバレ注意)
【主要キャラクター】
本作の主人公。サムの兄。熱血漢で行動派だが、女性に甘くだらしない言動が目立つ。また根が繊細で家族愛が非常に強いため、家族の危機に気持ちを乱す事も多い。作品のアイコンにもなっている愛車のインパラを「彼女」と呼び、ぞんざいに扱われると怒りに火がつく。
本作の主人公。ディーンの弟。知性派で理性的だが、真面目で考え込みやすいタイプ。父や兄のような狩りに人生を捧げる生活を嫌いロースクールへの進学を目指していたが、本質的には家族思いの好青年で、家族を守るために身を犠牲にする事も厭わない強さも持ち合わせている。
ジョンと旧知のハンターで、サムとディーンの協力者であり父親代わり。作中のハンターの多くと交流があり経験も豊富なため、兄弟の指導者的な立場でもある。
シーズン4より登場。自我を持たない天使だったが兄弟に感化されて共に戦う道を選ぶ。人間世界の常識を持たないため、幼子のような言動でトラブルを巻き起こす事も。
シーズン4より登場する悪魔。自身の利害によって共闘と裏切りを繰り返す「信用できない味方キャラ」。
【悪魔】
全シーズンに登場する敵。
見た目は黒い煙のような姿だが、人間の体に憑依し実体を持つ。
初期は1人でも強敵で恐ろしい存在だったが、ウィンチェスター兄弟の成長あり、だんだん小物化が進んでいる。
特にクラウリーが地獄の王になってからは十字路の悪魔が筆頭となり、登場する悪魔がサラリーマンみたいになっている。
- アザゼル(黄色い目の悪魔)
ウィンチェスター一家にとって、その過酷な運命の幕を開けた憎き宿敵。
22年前、ある計画の為に赤ん坊だったサムを狙い、それを目撃したメアリーを殺した。
なお、某アザゼルさんや某ミュータントとは別人である。
- メグ・マスターズ
シーズン1より登場。兄弟にとって因縁のある敵。アザゼルの娘。なかなか決着がつかず、各シーズンで立ちふさがる。大変Mっ気のある悪魔。
- ルビー
シーズン3より登場。悪魔でありながら悪魔を狩る事をいとわず、ウィンチェスター兄弟に加勢する敵か味方かわからない存在。対悪魔用のナイフを所持しており、後にこのナイフは幾度も兄弟を助ける重要なアイテムとなる。シーズン4ではサムのパートナー的存在となり導いて行くが、その目的とは…?
- リリス(白い眼の悪魔)
シーズン3より登場。人間と悪魔の契約を統括している権力者。
幼女の体に乗り移っているが凶悪で、中ボス的な存在として兄弟を苦しめた。
なお、吹き替えは大谷育江である。
【天使】
シーズン4より登場。悪魔同様、人間に憑依して実体を持つ。
天使と言っても人間の持つイメージとは違い、慈愛なんてものは期待出来ない。
本作においては、ほぼ悪役ばかりであるが、一部例外として協力者も存在する。
- アンナ・ミルトン
堕天使。自分が天使だったことを忘れて人間として暮らしていたが、天界の声が聞こえるようになり精神病棟に入院していた。悪魔と天使の両勢力から命を狙われていたところ、ウィンチェスター兄弟の協力を得る。カスティエルの元上官であり、天界との軋轢に思い悩む彼に『自分で考える』ことを諭すのだが…
大天使の一人。ウィンチェスター兄弟と因縁深きあるキャラクターの正体。
ミカエルとルシファーの兄弟喧嘩に飽き飽きしており、また、悲観していた。
人間界を滅ぼさんとする両者の争いに反発し、かつて相対した兄弟を助ける。
カスティエルの元部下の天使。
悪魔サウィンの復活を阻止する為に、浄化をかねて住人もろとも街を焼き祓おうとする等、人間を軽視している。カスティエル曰く、「専門家」(ソドムとゴモラ的な意味で。)
後にカスティエルが人間に肩入れしたために降格され、逆に彼の上司となった。
実はルシファーに心酔しており、カスティエルにもルシファー側につくよう勧誘するが…
大天使の一人。自称『慈悲深い天使』、ディーンからは『忍者○○トルズ』と呼ばれている。ザカリアの命に背いたカスティエルを抹殺した天使。以後、カスティエルにとって最大の宿敵となる。尚、自身が殺したカスティエルを復活させたのは神ではなく、反逆者という同じ立場にあるルシファーの仕業だと推測している。
神無き世界に嫌気がさし、アポカリプス(最終戦争)を起こして人間界を滅ぼし、天使にとっての『楽園』を取り戻したいと考えている。いわば原理主義派。
シーズン6では重要な動きをみせる。
全ての天使を率いる天使の長。
他のどの天使や大天使よりも強大な力を持つ。ルシファーの兄。
ルシファーと一対一で戦う宿命を負っており、ルシファーを倒し得る唯一の存在。弟を愛してはいるが、神(父)に従順なため運命を受け入れ、弟と戦うことにためらいはない。
力が強大すぎるため、『特別な器』でなければ肉体がその力に耐えきれない。
S11の時点でルシファーによれば囚人生活の為、イカれてしまったらしい。
堕天使。かつては大天使であり神に最も愛されていた息子であったが、「人間を敬い、愛するように」という神の考えに反逆し、ミカエルに倒され地獄の最下層に封印されていた。
自らも「神を愛し過ぎた為に追放された」と発言しており、それを不当に感じている。
シーズン4で66の封印がすべて破られ、復活を遂げる。
不完全で欠点だらけなのにも関わらず、神に愛されている人類に対する憎悪は底知れない。
ミカエル同様、力が強大すぎるため『特別な器』でなければ肉体がその力に耐えきれない。
S11でまさかの復活を果たし、カスティエルの肉体を器とする。
関連作品
SUPERNATURAL THE ANIMATION
日本のアニメスタジオ・マッドハウス制作でアニメ化。実写版シーズン1~2までを統合・再構成したもの。全22話。
オマージュ
Nintendo Switch用ソフト「DAEMON X MACHINA(デモンエクスマキナ)」
作中に登場する傭兵「鋼鉄の騎士(スティールナイツ)」の「デヴァ」「ゾア」がウィンチェスター兄弟をオマージュしたキャラクターになっている。
・生粋の戦闘のプロであり、世界平和の為に命がけで戦う
・兄弟二人で設立されたチーム
・弟に背中を預け戦う、女性に甘い兄「デヴァ」
・真面目で頭脳担当、兄思いの弟「ゾア」
・CV担当が同じ(デヴァを東地宏樹、ゾアを内田夕夜)
・年齢と身長がシーズン1の頃のジェンセン、ジャレッドと同じ
と、「ちょっとしたオマージュ」と言うには念の入ったレベルで設定がすり合わされている。
関連イラスト
外部リンク
関連タグ
ディーン・ウィンチェスター / サム・ウィンチェスター / カスティエル
別名・表記ゆれ
SPN | 投稿枚数が多く、実質メインとなっているタグ。 |
---|---|
SUPERNATURAL | 正式タイトル。海外の絵師に多く使われている。 |
なお、今のところ腐向け作品の住み分けタグは出来ていないので、苦手な方は注意が必要である。(6:4ぐらいの割合で腐向け作品が勝っているため)