2009年~2015年まで放送された20世紀フォックス制作のTVドラマシリーズ。
全121話。
概要
オハイオ州にある小都市・ライマを舞台に架空の公立高校、マッキンリー高校合唱部(グリークラブ)の生徒たちの成長を描くミュージック・コメディ・ドラマ。
(放送当時の)最新ヒット曲から往年の名曲、『ロッキー・ホラー・ショー』や『サタデー・ナイト・フィーバー』といった映画の音楽まで、様々なジャンルから名曲をカバーするパフォーマンス(ショウ・クワイアー)が大きな見所で、サウンドトラックが3作品連続で全米アルバム・チャートの1位を記録するなど、アメリカで社会現象を巻き起こす大ヒット作となった。
音楽に国境なしということで人気は世界に広まり、日本でもNHKでシーズン1からシーズン3まで放送され、人気を博した。「歌って踊る部活もの」の中では最大の成功作と言える。
2024年現在は全シーズンがDisney+およびHuluにて配信中である。
あらすじ
シーズン1
マッキンリー高校のグリークラブは廃部寸前であった。
かつて同校のグリー部に在籍していた過去をもつ新任教師のウィル・シュースターは、かつての栄光を取り戻すべく、新生グリー部「ニュー・ディレクションズ!」の顧問となる。
最初に集まった部員のレイチェル、メルセデス、カート、ティナ、アーティの5人。しかし、新入部員たちは校内で「負け犬」のレッテルを貼られ、いじめのターゲットとなっていた。
さらに敵対するチアリーディング部の顧問のスー・シルベスターからも度重なる妨害を受けるなど、その道のりは前途多難。
そんな中でも、アメフト部のスターであるフィン、チアリーディング部のスパイとして加入したクィン、サンタナ、ブリトニー、フィンの親友のパック、ダンスが得意な優等生マイクといった面々を率いてウィルは地区大会を目指すが……
シーズン2
サム、ブレイン、ビーストなどが初登場。
相変わらず校内で「負け犬」のレッテルを貼られ、いじめのターゲットになっているグリークラブの面々。特にカートに対するいじめは激化の一途をたどり、カートはいじめを校則で禁じる私立男子校ダルトン・アカデミーへの転校を決意する。
ダルトン・アカデミーのグリークラブ「ウォブラーズ」に入部したカートは、リードシンガーでゲイを公言する男子生徒のブレインと親交を深める。
そして「ニュー・ディレクションズ!」と「ウォブラーズ」は切磋琢磨しつつ、互いに州大会、全国大会を目指すが……
シーズン3
ローリー、シュガー、ジョー、ユニークなどが初登場。
全国大会入賞を逃した「ニュー・ディレクションズ!」の面々は相変わらず校内でいじめのターゲットとなる。そんな中、レイチェル中心の部運営に反発したメルセデス、サンタナ、ブリトニーが「ニュー・ディレクションズ!」を離脱し、新たなグリークラブ「トラブルトーンズ」を結成。残った「ニュー・ディレクションズ!」の面々は、恋人のカートを追ってダルトンから転校してきたブレイン、アイルランドからの留学生ローリーを新たに仲間に加えて、地区大会優勝と全国大会優勝を目指すが……
シーズン4
マーリー、キティ、ジェイク、ライダーなどが初登場。
レイチェル、フィン、カート、メルセデス、クィン、パック、サンタナ、マイクが卒業した「ニュー・ディレクションズ!」は、最上級生となったアーティ、ティナ、サム、ブレインを中心に、新メンバーを迎えて州大会優勝を目指す。
一方、ブロードウェイの大スターを目指しニューヨークに渡ったレイチェルは日々、厳しいレッスンを受けるが……
シーズン5
レイチェルはブロードウェイミュージカルの主演に抜擢され、「ニュー・ディレクションズ!」の面々も全国大会に向けて練習を重ねていた。その最中、グリークラブを引っ張っていたフィンが突然この世を去り、グリークラブの一同は悲しみに暮れる。
そして、フィギンズ校長に代わり校長に就任したスーは全国大会で優勝できなければ「ニュー・ディレクションズ!」を廃部にすると宣言するが……
シーズン6
全国大会優勝を逃した「ニュー・ディレクションズ!」は廃部となるが、レイチェルは私財を投げうち、アメフト部のコーチ補助としてマッキンリー高校に戻っていたサム、就業体験でライマに戻ったカートと共同で新たにグリークラブの指導に当たる。
一方、カートと喧嘩別れしたブレインは「ウォブラーズ」、ウィルはライバル校のグリークラブ「ボーカル・アドレナリン」のコーチとなり、三組は地区大会優勝と全国大会出場を目指すが……
主な登場人物
※役名(俳優/日本語版吹き替え)の表記順
※タグとしては、フルネームよりも「ファーストネームだけ」又は「英語表記」の方がHIT数は多い
マッキンリー高校教師
- ウィル・シュースター (William “Will” Schuester)(マシュー・モリソン/森川智之)
マッキンリー高校のスペイン語教師(シーズン3途中より歴史教師)。生徒からは「シュー先生」(原語では“Mr. Schuester”)と呼ばれる。
マッキンリー高校の卒業生で元グリー部員であり、全国大会優勝も経験済。廃部寸前のグリー部の新顧問に名乗りを上げ、「ニュー・ディレクション!」を立ち上げる。
- スー・シルベスター (Sue Sylvester)(ジェーン・リンチ/野沢由香里)
マッキンリー高校のチアリーディング部で長年にわたりコーチを務める人物。全国大会連覇中と実績は申し分ないが、強烈な性格の持ち主で、グリー部の活動を執拗に妨害する。
その一方で、ダウン症である姉のジーンや、チア部女子生徒のベッキーに目をかけたり、(自身の立場を守るためでもあったが)時折グリー部の指導を買って出るといった優しい一面も持ち合わせている。
シーズン5ではフィギンズ校長をあの手この手(デスクにヒトラーのサイン付き『我が闘争』を忍ばせる等……)で陥れて解任させることに成功し、校長(代理)に就任する。
- エマ・ピルズベリー (Emma Pillsbury)(ジェイマ・メイズ/日高のり子)
マッキンリー高校でスクールカウンセラーを務める人物。幼少期のトラウマから極度の潔癖症。多感で何かと問題を起こしがちなグリー部の部員やウィルの良き相談相手であり、何かと「ニュー!ディレクション」を気にかけている。
- フィギンズ校長 (Principal Figgins)(イクバル・セバ/茶風林)
マッキンリー高校で校長を務める人物。チア部の予算が増えた時には職員室のコーヒーマシンを撤去する等、予算には大変厳しいが、それ以外はノリの良い一面を持つ。シーズン5でスーの策略にはまり、校長を解任されてしまう。
シーズン6では意外な本名が明かされる。
- ビースト先生 (Coach Beiste)(ドット=マリー・ジョーンズ/片岡富枝)
シーズン2より登場するアメフト部のコーチを務める人物。ファーストネームはシーズン2~6途中まではシャノン(Shannon)⇒シーズン6途中からシェルドン(Sheldon)。アメフト部員が多数掛け持ちで所属していることもあってか、エマとともに「ニュー!ディレクション」には協力的。
ニュー・ディレクションズ!
シーズン1から登場
物語開始時点で2年生。ユダヤ系のゲイカップルの間の元で育ち、幼い頃よりブロードウェイの大スターになることを夢見ている。自己中心的で尊大な態度を取ることも多く、グリー部の一同をイラつかせることもしばしばだが、その自信に違わず卓越した歌唱力の持ち主であり、その才能は周囲の誰もが認めるところ。
シーズン4以降はブロードウェイの大スターを目指してニューヨークに引っ越すことになる。
物語開始時点で2年生。アメフト部のクォーターバックでいわゆるジョック。実は歌うことが大好きで、シャワー室で熱唱している姿を偶然見かけたシュー先生の策略にはまり、グリー部に入部することになる。ドラムの演奏は上手いがダンスが壊滅的に苦手。
シーズン5撮影開始直前にフィンを演じていたコリー・モンティス氏が死去。そのためストーリー構成は大幅な変更を余儀なくされ、作中でもフィンの死が描かれることになる。
- メルセデス・ジョーンズ(Mercedes Jones)(アンバー・ライリー/林真里花)
物語開始時点で2年生。ビヨンセに憧れを抱く黒人の生徒。圧倒的な声量とソウルフルな歌声の持ち主で、「ニュー・ディレクションズ!」ではレイチェルと並ぶ女性リードシンガー。レイチェルとはリードをめぐってたびたび衝突が起きることも。
物語開始時点で2年生。幼い頃に母親を亡くしており、父親のバートと共に暮らしている。シーズン1でゲイであることをカミングアウトしたことにより、いじめのターゲットになる。シーズン2では激化するいじめを苦に私立の男子校「ダルトン・アカデミー」に転校し、同校のグリークラブ「ウォブラーズ」に入部。リードシンガーを務めるブレインと次第に親密な仲になる。
- クイン・ファブレー (Quinn Fabray)(ディアナ・アグロン/水樹奈々)
物語開始時点で2年生。スーが顧問を務めるチア部のスター。シーズン1ではフィンと交際中である。スーの命令で「ニュー・ディレクションズ!」を廃部に追い込むためのスパイとして加入するも、次第にパフォーマンスの楽しさに目覚める。
- ノア・“パック”・パッカーマン (Noah “Puck” Puckerman)(マーク・サリング/青木強)
物語開始時点で2年生。愛称は“パック(Puck)”。フィンの親友であり、アメフト部にも所属するユダヤ系の生徒。当初はグリー部いじめの主犯格的存在であったが、紆余曲折あり、グリー部に加入してからは、次第にパフォーマンスの楽しさに目覚める。
勉強はからっきしで、シーズン3では地理の単位が取れず四苦八苦する羽目になる。
- アーティ・エイブラムス (Arthur “Artie” Abrams)(ケビン・マクヘイル/落合佑介)
物語開始時点で1年生。幼い頃に遭った交通事故の後遺症で下半身不随となり、車椅子に乗っている。ソウルフルな美声の持ち主で、男性リードをとることもしばしば。シーズン3でミュージカルの演出を任せられて以降は演出面でもグリー部を支える。
- ティナ・コーエン=チャン (Tina Cohen-Chang)(ジェナ・アウシュコウィッツ/〆野潤子)
物語開始時点で1年生。アジア系の女子生徒。人との関わりを避けるため吃音症のふりをしいたが、「ニュー・ディレクションズ!」加入後は吃音症のふりをやめ、自分を偽らなくなる。ソロを取る機会が少ないことが悩みの種であり、レイチェル卒業後のシーズン4以降では積極的に自己主張をする場面も目立つようになる。
- サンタナ・ロペス (Santana Lopez)(ナヤ・リヴェラ/林りん子)
物語開始時点で2年生。ラテン系の女子生徒で、クィン、ブリトニーと共に、スーの命令で「ニュー・ディレクションズ!」を廃部に追い込むためのスパイとして加入するも、次第にパフォーマンスの楽しさに目覚める。またレズビアンであり、次第にブリトニーと親密な仲になる。
- ブリトニー・S・ピアース (Brittany S Pierce)(ヘザー・モリス/山根舞)
物語開始時点で2年生。クィン、サンタナと共に、スーの命令で「ニュー・ディレクションズ!」を廃部に追い込むためのスパイとして加入するも、次第にパフォーマンスの楽しさに目覚める。抜群のダンススキルの持ち主で、フィンやメルセデスをはじめ、ダンスが苦手なメンバーの多い「ニュー・ディレクションズ!」をパフォーマンス面で支える。
勉強面はシーズン3にて単位を全科目落とすなどパック以上に悲惨。
- マイク・チャン (Mike Chang)(ハリー・シャム・ジュニア/樋口智透)
物語開始時点で2年生。アメフト部にも所属するアジア系の男子生徒。ダンスの実力は男性陣トップであり、シーズン3ではシュー先生と共に居残りダンス練習のコーチとなる。厳格な父親からは医者になることを期待されるも、ダンサーの道に進むことを決意する。
シーズン2から登場
- サム・エヴァンス (Sam Evans)(コード・オーバーストリート/入野自由)
シーズン2時点で2年生。リーマンショックの煽りを受け失業した父親の職探しのため、マッキンリー高校に転校してきた男子生徒。一時ホームレスとなりモーテルでの暮らしを余儀なくされる。シーズン3では父親の仕事の関係上、ケンタッキー州に引っ越したが、フィンの奮闘もあり地区大会前にマッキンリー高校に戻ることになる。
- ブレイン・アンダーソン (Blaine Anderson)(ダレン・クリス/岸尾だいすけ)
シーズン2時点で2年生。ゲイを公言している。カートがいじめを苦に転校する私立男子校ダルトン・アカデミーのグリークラブ「ウォブラーズ」のリードボーカルとして登場。次第にカートと親密な仲になり、シーズン3以降は恋人のカートを追ってマッキンリー高校に転校し、「ニュー・ディレクションズ!」の一員となる。
ディズニープリンスを地で行く作中屈指のロマンチストかつ恋愛脳の持ち主であり突拍子もない行動をとることもしばしば。
シーズン3から登場
- シュガー・モッタ (Sugar Motta)(ヴァネッサ・レンジーズ/日笠陽子)
シーズン3時点で1年生。お世辞にも歌唱力が高いとは言えないため、「ニュー・ディレクションズ!」のオーディションに落ちてしまった女子生徒。後日、お金持ちの親に頼んでマッキンリー高校内に新しいグリークラブ「トラブルトーンズ」を結成させる。
- ローリー・フラナガン (Rory Flanagan)(ダミアン・マクギンティー/宇宙)
シーズン3時点で2年生。アイルランドからの交換留学生でブリトニーの家にホームステイ中の男子生徒。中の人は番組出演権をかけたリアリティ番組『gleeプロジェクト』シーズン1の優勝者。
- ジョー・ハート (Joe Hart)(サミュエル・ラーセン/手塚ヒロミチ)
シーズン3途中でマッキンリー高校に転入してきた男子生徒。敬虔なクリスチャンでドレッドヘアーが特徴。ローリーと同じく、中の人は番組出演権をかけたリアリティ番組『gleeプロジェクト』シーズン1の優勝者。
- ウェイド・“ユニーク”・アダムス (Wade“Unique” Adams)(アレックス・ニューウェル/田村睦心)
シーズン3時点では「ニュー・ディレクションズ!」のライバルチームであるカーメル高校「ボーカル・アドレナリン」に所属する生徒。トランスジェンダーであり、「ユニーク」(Unique)のニックネームを持つ。シーズン4でマッキンリー高校に転校し、「ニュー・ディレクションズ!」の一員となる。
シーズン4から登場
- マーリー・ローズ (Marley Rose)(メリッサ・ブノワ/Lynn)
シーズン4時点で2年生。高い歌唱力を持つも自己肯定感が低く常に気弱な態度を見せる、ある意味、レイチェルとは真逆のキャラクターを持つ生徒。マッキンリー高校の食堂で調理師として働く母親のミリーはかなりの肥満体型のため、生徒からからかわれることも多い。そのために気を病むこともしばしば。
中の人はglee卒業後に『SUPERGIRL/スーパーガール』にてスーパーガールを熱演。
- キティ・ワイルド (Kitty Wilde)(ベッカ・トビン/須藤祐実)
シーズン4時点で2年生。チア部にも所属している。校内ミュージカルの主演の座を巡りマーリーに対して酷い嫌がらせをするなど、かなりキツい性格の持ち主。一方で敬虔なクリスチャンという一面もある。
- ジェイク・パッカーマン (Jake Puckerman)(ジェイコブ・アーティスト/竹内栄治)
シーズン4時点で2年生。パックの腹違いの弟。フィンほどでは無いがダンスが苦手だった兄とは対照的にアクロバティックもこなすなどダンスを得意とする。ライダーとはマーリーを巡って衝突するも、後に親友同士になる。
- ライダー・リン (Ryder Lynn)(ブレイク・ジェンナー/小林親弘)
シーズン4時点で2年生。アメフト部にも所属。校内ミュージカルの主演を探していたフィンの目に留まり、「ニュー・ディレクションズ!」に所属する。ジェイクとはマーリーを巡って衝突するも、後に親友同士になる。
中の人は番組出演権をかけたリアリティ番組『gleeプロジェクト』シーズン2の優勝者。
シーズン6から登場
- ジェーン・ヘイワード(Jane Hayward)(サマンサ・マリー・ウェア/沢城みゆき)
男子校のダルトン・アカデミーに裁判を経て入学してきた黒人の女子生徒。「ウォブラーズ」入部を希望するも最終的に拒否される。マッキンリー高校への転校を決意し、レイチェルの立ち上げた新生「ニュー・ディレクションズ!」に加入する。
- ロデリック・ミークス(Roderick Meeks)(ノア・ガスリー/木村昴)
図書室で歌っていたところをレイチェルに発見され、「ニュー・ディレクションズ!」に加入することになった男子生徒。美声の持ち主だが少々体格が太目であるため、ダンスが苦手。
チア部にも所属する双子の生徒。新入部員オーディションを経て、「ニュー・ディレクションズ!」に加入する。
- スペンサー・ポーター(Spencer Porter)(マーシャル・ウィリアムズ/横田成吾)
アメフト部にも所属する男子生徒。ゲイを公言している。最初は「ニュー・ディレクションズ!」加入を拒否するも、サムの説得で「ニュー・ディレクションズ!」の一員になる。
ボーカル・アドレナリン
ほぼ全シーズンを通して「ニュー・ディレクションズ!」のライバルとなるグリークラブ。徹底的な勝利至上主義を掲げている。
- シェルビー・コークラン(Shelby Corcoran)(イディナ・メンゼル/甲斐田裕子)
シーズン1にて「ボーカル・アドレナリン」のコーチを務める女性。中の人は『RENT』や『ウィキッド』といった有名ミュージカルでオリジナルキャストを務めた経歴を持つ他、近年では映画『アナと雪の女王』のエルサ役を務めたことで知られる。
- ジェシー・セント・ジェームズ(Jesse St. James)(ジョナサン・グロフ/近藤孝行)
シーズン1にて「ボーカル・アドレナリン」のリードボーカルを務める男子生徒。シーズン3ではダスティンに代わり「ボーカル・アドレナリン」のコーチを務める。
- サンシャイン・コーラソン(Sunshine Corazon)(シャリース・ペンペンコ/白石涼子)
「ボーカル・アドレナリン」に所属するフィリピンからの留学生。
- ダスティン・グールスビー(Dustin Goolsby)(シャイアン・ジャクソン/成田剣)
シーズン2で「ボーカル・アドレナリン」のコーチを務める男性。
ウォブラーズ
名門私立男子校「ダルトン・アカデミー」のグリークラブ。制服姿の男子生徒が ハモネプを彷彿とさせるアカペラのバックコーラスにリードシンガーのボーカルを乗せるステージ構成が特徴。
ブレインが元々所属していたグリー部であり、シーズン6ではコーチに就任する。
- セバスチャン・スマイス(Sebastian Smythe)(グラント・ガスティン/浅沼晋太郎)
シーズン3より登場。ブレインと入れ違いで「ウォブラーズ」のリードボーカルを務める男子生徒。「ニュー・ディレクションズ!」に対しては傲慢不遜な態度を取り、実害を伴う攻撃も厭わぬ性格の持ち主。またゲイであることを公言しており、ブレインへの興味を隠そうともしないため、カートとは天敵の仲である。
- ハンター・クラリントン(Hunter Clarington)(ノーラン・ジェラード・ファンク/鈴村健一)
シーズン4で「ウォブラーズ」の新キャプテンに就任した男子生徒。セバスチャン以上に狡猾かつ不遜な態度の持ち主であり、勝つためには手段を選ばない勝利至上主義者。シーズン4の地区大会では強いリーダーシップと強烈なパフォーマンスで他を圧倒するも、文字通り「勝つためには手段を選ばなかった」ため、後に「ウォブラーズ」を窮地に陥れることになる。
他のキャラクター
- ベッキー・ジャクソン (Becky Jackson)(ローレン・ポッター/渡辺明乃)
スー率いるチア部に所属するダウン症の女子生徒。マッキンリー高校ではスーの秘書的存在として行動しており、「ニュー・ディレクションズ!」に対して厳しい態度を取ることもしばしば。
- デイヴ・カロフスキー(Dave Karofsky)(マックス・アドラー/逢笠恵祐)
マッキンリー高校アメフト部に所属する男性生徒。グリー部いじめの中心人物でありカートがダルトン・アカデミーに転校を決意させた人物だが、実は隠れゲイであり、カートへの厳しい態度は自分の性的志向を認めたくないが故のものだった。
後に別の学校へ転校するも、転校先の学校でアウティングに遭ってしまい、自殺を図ってしまう。発見が早く未遂に終わるも、そのニュースは「ニュー・ディレクションズ!」一同に大きな衝撃を与える。
- テリ・シュースター (Terri Schuester)(ジェサリン・ギルシグ/櫻井智)
シュー先生の妻で旧姓は「デル・モニコ」(Del Monico)。シュー先生がグリー部のスターだった頃にマッキンリー高校チア部のリーダーを務めており、シーズン1時点では結婚5年目。ヒステリックかつ大変に身勝手な性格であり、グリー部に情熱を燃やすシュー先生の心を引き留めようと驚きの行動に出る。
- エイプリル・ローズ(April Rhodes)(クリステン・チェノウェス/華村りこ)
マッキンリー高校グリー部のかつてのスターであり、シュー先生がグリーの道に進むきっかけとなった人物。紆余曲折あり、シーズン1時点では酒浸りの生活を送っている。
- ブライアン・ライアン(Bryan Ryan)(ニール・パトリック・ハリス/藤原啓治)
元マッキンリー高校グリー部のスターで、シュー先生とは2学年上。後にショービジネス界に進むも薬物依存になり、芸術、ひいてはグリー部に入ったことで人生が狂ったと考えるようになる。カリキュラム監査員の一人としてグリー部の廃部を推し進めようとする。
- ホリー・ホリデイ (Holly Holliday)(グウィネス・パルトロー/宮島依里)
シーズン2でインフルエンザにかかったシュー先生の代理として「ニュー・ディレクションズ!」を指導した臨時教師。生徒の自主性を重んじる教育方針のためグリー部員からは絶大な支持を受ける。
シーズン3で登場するブレインの兄。有名なCMに出演する俳優であり、ライマに帰省していたところをスーに乞われてグリー部員相手に特別講義をする。弟の才能は認めているものの、自己中心的な行動や態度をとるため、ブレインには疎まれている。
- デイビット・マルティネス(David Martinez)(リッキー・マーティン/三宅健太)
シュー先生がシーズン3で通うスペイン語夜間講座の教師。元「歯」だけのパーツモデルという経歴を持つ。
中の人は「アーチーチーアーチー」でお馴染み郷ひろみの大ヒット曲『GOLDFINGER '99』の原曲『Livin' la Vida Loca』を歌った方。
LGBT
作中Loser(負け犬)と表現されるマイノリティーの奮闘を描くというテーマに加え、プロデューサーのライアン・マーフィー自身がゲイであるせいか、LGBTが大勢登場するのが特徴のひとつでもある。
出演している俳優も、LGBTであることをカミングアウトしている人物が大変多い。
自身がLGBTであるglee出演俳優
- ジェーン・リンチ(スー先生)
- クリス・コルファー(カート)
- ケビン・マクヘイル(アーティ)※放送終了後にゲイをカミングアウト
- ジョナサン・グロフ(ジェシー)
- ドット・マリー・ジョーンズ(ビースト先生)
- ニール・パトリック・ハリス(ブライアン)
- マット・ボマー(クーパー)
- リッキー・マーティン(デイビット)
- シャイアン・ジャクソン(ダスティン)
- アレックス・ニューウェル(ユニーク)
- シャリース(サンシャイン)※放送終了後にトランスジェンダーをカミングアウト
上述の理由からも世界的にLGBT人気が非常に高い番組である。
日本でも槇原敬之が視聴中に放送が一時中断された際、半泣きになりながらFOXに電話して「続きは放送されるんですか?」と問い合わせたエピソードがある。
関連イラスト
続編製作について
- 近年、『フルハウス』や『フレンズ』といった名作ドラマのリブートが多く、放送中は世界中で大変な人気を集めた作品であるため、現在でも続編を求める声は根強い。
- しかし、放送途中の2013年にフィン役のコリー・モンティス、放送終了後の2018年にはパック役のマーク・サリング、2020年にはサンタナ役のナヤ・リヴェラが故人となったこと(3名はいずれも初期グリー部のオリジナルメンバーかつストーリーの中核をなす存在だった)、プロデューサーのライアンが多数のプロジェクトを抱えていること、存命中のキャストも多忙なこと(特に作家業で大成功しているクリス・コルファー)、「ストレート・ウォッシング」(LGBTのキャラクターを異性愛者の役者が演じる問題)の観点からブレイン役のダレン・クリスが「今後ゲイ役はやらない」と明言していること等から、オリジナルキャストによる直接の「続編」については望みが薄いのが現状である。
- 「続編」という形では無いにせよ、プロデューサーのライアンはブロードウェイ・ミュージカル等で『glee』のリブートを前向きに取り組みたいと語っており、いずれにせよリブート版の製作はライアンのスケジュール次第という状況である。
余談
- 2015年、まさかとも言える音ゲーがリリースされた。これにはgleeファンも驚いたと思われるが、その内容はスクフェスのglee版と言える仕様であった。「そんなゲームで大丈夫か?」と言われるが、開発元は同じなので問題はないとの事。詳細はこちらを参照されたい。なお、残念ながら2016年5月末でサービス終了した。
- プロデューサーのライアンによれば、シーズン3の放送中にFOXからブレイン主役の「ウォブラーズ」をテーマにしたスピンオフ作品の提案を受けていたという。当時、多忙を極めていたライアンがこの申し出を断ったため、残念ながら幻のスピンオフ計画となった。
- 2022年9月から、アーティ役のケビン・マクヘイルとティナ役のジェナ・アウシュコウィッツが共同で『glee』の思い出を振り返るポッドキャスト番組『And That’s What You REALLY Missed』を配信中。英語が分かる方は2人の思い出話に耳を傾けても良いかもしれない。