概要
ドラゴンボールの劇場版アニメ『燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』にて、ブロリーの父親パラガスが新惑星ベジータから避難する際に乗る乗り物のこと。
と言っても別にこの映画が初出と言うわけではなく、サイヤ人編でラディッツが地球に降り立った時から既に登場している。正式名称は不明。(媒体によっては「宇宙ポッド」「アタックボール」などの表記も見られる)
解説
この乗り物はサイヤ人が他の惑星に移動する際に乗る小型宇宙艇であり、主人公であるカカロット(後の孫悟空)も赤ん坊の時にこれに詰められ、地球に送り込まれている。
後にこの悟空の乗っていた機体はカプセルコーポレーションが大型に改造し直し、悟空がナメック星に向かうのに使用された。そしてナメック星が消滅する直前には、ギニュー特戦隊が使っていたポッドに乗り込み間一髪で脱出に成功している。(後述する登録機能のおかげでヤードラット星に寄り道してしまったが)
更に、後にベジータが乗ってきたポッドを使って同じく崩壊寸前のナメック星から脱出したフリーザ軍兵士がいた事も明らかになった。
アニメ版では後に原型と同サイズの機体も製造されたようで、『激突!!100億パワーの戦士たち』ではベジータが新ナメック星への移動手段として利用している。
また、短編アニメ『オッス!帰ってきた孫悟空と仲間たち!!』では、ベジータの弟であるターブルが妻グレと共に地球に向かう際に使用していた。
球形のボディのハッチを開くと一人用の座席と幾つかのコンソール、というシンプルな構造ながらやたら多機能であり、描写されている限りでも
- 単独での大気圏突入・離脱能力
- 事前にインプットしておくだけで目的地まで到達できる自動航行機能
- 長期間の航行時も安心・睡眠機能
- 携帯リモコンによる遠隔操作機能(アニメではスカウターとも連動している模様)
- 自爆装置
- 非常用の生命維持装置
- 子供がスイッチを弄っても大丈夫・チャイルドロック
などなど。その反面、目的地への着陸は航行速度そのまま隕石の如く落下という乱暴極まりないもので、落下点にはクレーターが形成される。ちなみにフリーザ軍の基地には(恐らく超質ラバーを用いた)着陸デッキが備わっているので、落下点をサーチする機能もあるのだろう。そうでもしなきゃ戦闘員が基地に帰還するたびに周りが穴だらけになっちゃうし。
また、そんな乱暴な運用と搭乗者も耐えられるよう強度は高く、ナッパが至近距離でクンッしてもビクともせず、下記のブロリーも雄叫びを上げながら力を込めて破壊している(彼に関しては親父ぃへのそれまでの恨みつらみを込めてじわじわと押し潰そうとした可能性もあるが)。一方でキレた悟飯(戦闘力1307)に破壊されたり、自爆時の爆発がそれほどでもないなど、内側からの衝撃には弱いのかも知れない。
2016年10月にはバンダイから「Figure-rise Mechanics サイヤ人の宇宙船ポッド」としてまさかのプラモデル化が決定(無可動のベジータのフィギュア付き)した。後に同シリーズでブロリーもキット化されたので、例のシーンを再現することも可能。
ブロリー関連
劇中での流れ
(パラガスがポッドに乗る)ウィーン…
チャキッチャキッ(ブロリーの足音)
ブロリー「何処へ行くんだぁ?」
パラガス「お、お前と一緒にぃ……避難する準備だぁ!」
ブロリー「一人用のポッドでかぁ?」
(ブロリーがポッドを持ち上げて潰そうとする)
ブロリー「ぬぉぉぉぉぉぉおおおおおおあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
パラガス「うおおぉぉ、おぉっっ、自分の子供に殺されるとは…これもサイヤ人の定めか…」
(パラガス、潰されて死亡)
(その後ブロリーがグモリー彗星に向けて残骸を投げ飛ばす)プヒュ~ン………
ブロリー「このオレが星の爆発くらいで死ぬと思っているのか!!!」
「今見るとなんて事の無いシーンだけど、子供の時は凄く怖かった」と話す人も少なくない。
まぁ今じゃみんなブロリーMADのおかげでギャグシーン扱いしてるけどね!
ちなみに続編映画では、ブロリー用のポッドも用意されていたことが明らかとなり、瀕死のブロリーがそれを使って地球に流れ着く場面が描かれた。
ベジータ抹殺を果たした後で地球を占拠する計画だったので、予め行先が入力されていた模様。それならそうとパラガスも「お前も早く自分のポッドに乗り込むのだ!」とでも言っておけば、助かったかも知れないが……今までさんざん利用した挙句、戦闘中に真っ先に逃げようとしたのがパラガスである事を考えると、やはりブロリーに殺されそうである(そもそも台詞の流れ的に言う隙が無いのでどうあがいても絶望である)。
上記の経緯で、ようやく命からがら地球にたどり着いたブロリーであったが、着陸時に内側から強引に蹴破ってしまった為もうポッドは使えなくなっていた。着地地点が凍土であった為に程なくしてブロリーももろとも氷漬けになってしまい、いざ目覚めてみれば復讐目的のカカロットはなんと別の強敵との戦いで既に死亡していたという有様。おかげで彼の面影を強く残す二人目の息子がとばっちりを受ける羽目に。
更に、機体内部に遺されたブロリーの血液も新たな脅威を生み出すきっかけになっている。
また、余談だがパラガスの「自分の子供に殺されるとは、これもサイヤ人の定めか…」というセリフ、実は似たようなことをターレスがこのブロリーの映画以前に発言していたりする。
「子供が親を殺す、それがサイヤ人だ!」
新作映画ではブロリーが赤ん坊の時にこれに詰められ、惑星バンパに送り込まれている。
ゲームでの扱い
『ドラゴンボールヒーローズ』ではこのシーンを参考にしたと思われるアビリティ「逃走の準備」がある。現在のラウンド数×10%分ダメージ軽減率がアップする効果があり、長く戦っているとどんどんダメージを与えられなくなってしまうという地味に強力なアビリティ。敵専用なのかもしれないが、意外にも、このアビリティを持ったパラガスのカードも今のところはない。
というわけで残念ながら現在はこのアビリティを持ったパラガスと戦うのは不可能である。
スーパードラゴンボールヒーローズでは仮面を付けたブロリーであるブロリーダークの必殺技「ダークブラストスティンガー」がまさしくこのオチを模したものとなっている。
暗黒ドラゴンボールから溢れる気の巨大な玉を握り潰し、潰されたポッドのような形状にして敵に投げ飛ばす強力な技となっている(。カメラ演出もかなり凝っている)
後に新作映画の連動で、「ブロリーポッドターゲット」という名の期間限定のミニゲームが登場し、パラガスはお邪魔キャラとして、ポッドに乗っている。ただし、過去の映画と違い、倒すことはできない。
ヒーローズ以外だと、『レイジングブラスト2』にて、ターブルの究極技で登場。このポッドを遠隔操作で呼び出して相手にぶつけるというもの。
二次創作での扱い
ニコニコ動画では主にブロリーMADのオチとして使われることが多い(パラガスがブロリーを挑発⇒避難だぁ!⇒ポッドごと潰されて投げられる⇒こ☆の☆始☆末☆ はてさて、この先どうなりますことやら)。「デデーン」や「岩盤」などと並ぶ所謂お約束(様式美)の一つとして多くのブロリストに親しまれており、作品の最終的なオチにはならずともパラガスの退場シーンにはほぼこれが使われるといっても過言ではない。直前のシーンでブロリーがどこで何をしていようとパラガスがポッドに乗り込んだ瞬間に現れるため実質的にパラガスの「処刑装置」や「棺桶」になっている。逆に現れないことも稀にあり、その時はパラガスが困惑することがある。
たまに、オチに使われる事無く単純に移動に使われたり、パラガス以外のキャラクターの使用や制裁などにも使われたりしている。
ブロリーがベジータを岩盤にグイグイと押し付けているシーンを切り抜いてベジータを押し込んだり、ベジータ以外の何かを鷲掴みにして押し込んだりと応用力も抜群
また、最近ではドアが閉まるシーンのみを抜き出して逆再生させることで、パラガスがポッドから降り立つシーンの素材として使われることも増えてきている。
挙げ句には、パラガスがポッドを用いて戦闘を行う事もあるとか。
余談でございます
ブロリー映画1作目が放映される5年前に放映されたガンダム映画である機動戦士ガンダム逆襲のシャアでは赤い脱出のポッドが出てきており、νガンダムのパンチによりサザビーが大破され、脱出ポッド(コックピットブロック)が放出されたところ、νガンダムに捕まえられてしまいアクシズにぶつけられ押し潰されそうになっているシーンがある。その為、アムロにポッドごと押し潰されるシャアのシーンがブロリーにポッド押し潰されるパラガスと一致したのかpixivイラストやニコニコ動画でその様なネタが存在している。ただしシャアはアムロに押し潰されそうになるもパラガスと違って圧死されておらず、投げ飛ばされてはいない。
以下のイラストと動画がこちら
もしもブロリーがアムロでパラガスがシャアだったら
一人用のタグでかぁ?
ドラゴンボールZ 燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦 ブロリー パラガス
命は投げ捨てるもの お約束
ポプテピピック:TVスペシャル#14青龍ver.のBパートにて島田氏が演じるピピ美のセリフに「一人用のポッドでかぁ?」があった。
ぜったいあんぜんカプセル:よく似た機体。ただしあちらは生存フラグである(嘘は言っていない)
イオク・クジャン:潰されて圧死する様が似ている→イオク・ペシャン公