概要
スクウェア・エニックスが2021年5月27日の「ドラゴンクエスト35周年記念特番」にて正式発表した、ドラゴンクエストシリーズの新作ナンバリングタイトル。情報は、シリーズナンバリング初発としては初めてとなる全世界同時発売を前提として開発を進めている(これまでは日本版が出来上がってからローカライズをしていたので、海外版の発売に1年程度のタイムラグがあった)こと、タイトルロゴ、そして「人はなぜ、生きるのか」というフレーズしか明かされていないが、堀井雄二は「ちょっと今回はダークな感じ、大人向けのドラクエ」になっていることを語っている。
本作ではシリーズ伝統のコマンドバトルが一新されるという。ただし「完全な廃止ではない」ともした。まだ初報の段階であり詳細は未公表だが、その口ぶりから、アクションがよりふんだんに取り入れられることは間違いないようだ。
なお対応ハードはもとより(堀井曰く「まだ言えない」)、現状ではジャンルも未発表であり、シリーズナンバリング初の「アクションRPG」となる可能性も絶無ではないことに注意されたい。
イメージモチーフとして炎が採用されている点も特徴。実際、タイトルロゴの「Ⅻ」のナンバーがこれまでと全く異なり、CGの炎で描かれているものとなった。なお、奇数タイトルでのタイトルロゴの色は青色であり、偶数作では赤色だが本作では青色を採用をしている。おそらくナンバー部に炎を使っているので赤色だと同系色でしっくりこないと判断されてのものと思われる。
そして本作の目下最大の話題としてあげられるのは、Unreal Engine 5の採用である。UEの採用そのものは前作に引き続くもので驚きではないが、UE5は当時、まだ正式版リリース前(というかほぼ同時に早期アクセス版が配布開始となったばかりだった)で、その採用発表は世界的な驚きをもって受け止められた。ちなみに日本のメーカーがUE5採用タイトルを発表するのはこれが初めてで、かつ世界的にも(確認される範囲で)5タイトル目と非常に早い採用発表だった。
2021年9月30日にシリーズの楽曲を提供して来たすぎやまこういちが、2024年3月1日にキャラクターデザインを担当された鳥山明が亡くなった事が明かされ、すぎやまと堀井雄二と鳥山明の3人が揃って手掛ける最後のドラゴンクエストとなった。
余談
同じくスクウェア・エニックスが開発しているファンタジーRPGである『FINAL FANTASY ⅩⅥ』も少なくともイメージビジュアルの段階ではダークで炎をモチーフとしたファンタジー作品になるとされており、発表直後に、Twitterのトレンドには「FF16」が上がった。