すれちがい通信とは?
同種の携帯ゲーム機同士で無線通信を行う事でデータなどをやりとりする機能のことであり、ニンテンドーDSやニンテンドー3DS、Play Station PortableやPlay Station Vitaで利用出来るゲームもある。DSや3DSでは「すれちがい通信」とひらがなで「すれちがい」と記述されている。
2005年にニンテンドーDS向けソフトとして発売された『nintendogs』の「すれちがい通信」が初出であり、すれ違い通信が設定されたゲーム機同士がすれ違う(実際には数m~十数mまで受信可能)ことでそれぞれのゲームのデータをやりとりすることが出来る。
やりとりすることが出来るデータはゲームにより異なり、簡単なメッセージや自分の(そのゲームでの)情報を相手に教えることが出来るものから、アイテムを受け渡す事が出来るものも存在する。
すれちがい通信は上述のように『nintendog』sの頃から存在していたが、ニンテンドーDSでは上述のようにソフト単位で実装されている機能であり、すれ違い通信に対応しているソフトですれ違い通信状態にした上で電源をON(スリープモードはOK)にした状態で同じソフトですれちがい通信状態にしているDSにすれ違うことですれ違うことが出来る。その為、必然的に同じソフトを起動し、その上ですれちがい通信状態にしていないといけないこともあり都心部など人通りが多いところであってもなかなかすれ違うことが出来ないという問題も抱えていた。
しかしながらDSの『ドラゴンクエストⅨ』ですれ違い通信は爆発的普及を博し(まさゆきの地図など)知名度を上げ、2010年3月4日までにのべ117,577,073人というすれ違い通信の記録を打ち立てギネス記録としても認定されている。
Play Station PortableやPlay Station Vitaでも似たような機能が実装されているが、DSソフトよりは遥かに実装されているソフトは少ない(対象タイトルは『ディシディアファイナルファンタジー』など)。
ニンテンドー3DSでは、「すれちがい通信」がゲーム機本体の機能に統合されており、ソフト側ですれちがい通信を行うように設定すると、以後はソフトを起動していなくても電源が入っていれば(但し一部の状況下を除く)すれ違い通信が行われる。この設定は1つの本体に対して最大で12本まで登録することが出来るため、最大で12本のソフトのすれ違い通信を同時に行う事が出来る。これにより他の本体ですれ違い通信を行っているソフトと一致すればすれ違い通信が行われる事になる。これによりDSの時の「同一ソフトを起動中で尚且つすれちがい通信でなければいけない」という問題が解消され非常に使い勝手が良くなっており、発売から時間が経ったソフトで(既に本人がプレイしていなくても)登録さえされていれば通信が出来るようになっている。
タイトルによって本体に保存できるすれちがいデータの最大数が異なり、中には保存可能件数が1桁しかないタイトルもある。
Play Station VitaではPlay Station Portableのソフトで対応しているものであれば引き続き利用できるほか、プリインストールされているアプリケーションnearで位置情報も用いたすれちがい通信が可能。(ただし本体の通知設定で「すれ違いました」と言っている程度で厳密には違っており、インターネット接続できていないと通信されない)
すれちがい通信がはかどらない
やはりというか、都市部と地方ですれちがい通信の頻度がどうしても差が出てしまう。深刻なケースとして「田舎すぎて全くすれ違わない」といったものがある。
少しでもいいからすれちがい通信で受信したい!という方には以下の手段がある。
- ショッピングモールをぶらつく
特に土日祝日だとすれちがい通信に遭遇する確率が高い。
- イベント会場をぶらつく
イベントの趣旨にもよるが、ゲームイベントやサブカル系のイベントだと確率が上がる。
中でもコミケは、単純にイベント参加者が圧倒的に多いこともあってほぼ確実かつ別格であり、むしろすれ違わないほうが難しいとされ、とりわけ流行りのゲームならば入れ食いも期待できる。
また、参加者が全国どころか世界各地から参集するため、他の都道府県はもちろん、他国のユーザーともすれ違いやすい。その分、最大保存数に達した後のデータ回収が大変になる。
- 駅やバスターミナル等の公共交通機関の場に行く
特に利用客が多いところだとすれ違いやすい。ローカル線の駅は期待薄。
走行している列車とすれ違って大量のすれちがい通信があったという例もある。
空港も期待できる場合もあるが無線通信の制限を行っている場所(特に搭乗ゲート)がある為注意。
すれ違い通信中継所の稼働停止
2018年3月28日に任天堂は全てのすれ違い通信中継所のサービスを停止した。これにより、地方民には再びすれ違い通信がはかどらなくなってしまった。また、出かけ先でこれらのスポットを巡っての受信も実質不可能になっている。
以下、サービスを行っていたスポットである。
- セブンイレブンの「7SPOTでDS」
セブンイレブン(一部店舗除く)にはWi-Fiスポットがあり、店舗ですれちがい中継所のサービスを行っておりそこですれちがい通信データの一時保管をして3DSを認識するとすれちがい通信を行っていた。
- ニンテンドーゾーン
ゲームショップやショッピングモール、家電量販店等にあるデモ端末兼アクセスポイントであるニンテンドーゾーンでも行われていた。ただし、こちらもすれちがい通信がされる場合とそうでない場合がある。
現在はマクドナルドも「マックでDS」のサービスを終了し、無料の公衆無線LANスポットに変わったためニンテンドーゾーンではなくなっている(ただし、以前は不可能だったニンテンドーeショップへの接続が可能になった)。