概要
その名の由来は、単純にダイのために生まれてきた剣であるから。
かつてロモス王がダイに与えたオリハルコン製の防具である「覇者の冠」を材料に鍛造された。そのためハドラーが持つ覇者の剣とは兄弟(対)とも言える関係である。
所謂別作品などと異なり、由緒正しき道具も巨大な施設も無しに伝説の名工の神憑り的な技量と、全生命力、全神経の集中によって鍛え上げられた「職人技の産物」で、神が作りし竜の騎士の専用剣である真魔剛竜剣にも引けを取らない業物。ロン自身、数ある作品のなかでも良く出来たものだと満足げに語っている。
ダイの体格に合わせ、大きさは一般的な剣に比べ小振りだが、彼の力を最大限に高め共に戦うための魂が宿っており、持ち主がただ振るうだけで文字通り【天地を引き裂く】比類無き破壊力を発揮する。
竜の紋章を発動しながらこの剣を使ったダイの通常攻撃は、常時ドルオーラの魔法剣のようなものらしい。真魔剛竜剣を使用したバランも同じだと思われる。
間違いなく数あるドラクエの武器の中でも最高峰の性能を誇るが、それは「ダイという一個人」以外は決して真価を引き出せないという、絶対の制約あってのもの。
ダイはこの剣を初めて手にした時、手に吸い付くような軽さと評しているが、これは剣がダイを使い手と認めているからで、ダイ以外が持つと力持ちであるチウでも引き摺らねばならぬほどの重さとなる。
ダイの剣を戦うべき時ではない場所や、使わずとも切り抜けられる状況である場合は、鞘に施された鍵を頑なに封じ剣自ら抜刀を拒む。然るべき状況になった時のみ抜刀を許し、強敵に相対した際は抜刀を望むが如く自ら鍵を開封する。
この性質によってダイを困らせた事もあったが、真・大魔王バーンとの戦闘ではバーンの肉体に突き刺さった時、バーンの力でも引き抜くことが出来なかった。
また、ロン・ベルク製の武器の特徴である自己修復能力があり、軽微な傷は自己修復する。
大魔王バーンとの初戦の敗北後、鎧の魔槍と共に製作者たるロンの下へ飛来し改修を受ける。
剣そのものは既に「完成された性能」なので手を加えられなかったが、ロンは鞘の方に強化を施し、開封する鍵もシンプルな構造に変更している(強化前は左右にスライドするものが、強化後は竜の頭を模した細工が施され宝珠に鍵をかけるものに)。
鞘に施した強化とは 、ダイの戦闘スタイルの一つである『魔法剣』に対応させたもの。発動させてから納刀し10秒経過後抜刀すると呪文が増幅され最大級にまで強化する。
これにより、大技であるギガブレイクやギガストラッシュを放てるが、納刀から魔法力増幅中の間は丸腰になる欠点を抱えており、劇中で発動した回数は二回と非常に少なかった。
※増幅中は、竜の眼の部分が目頭から徐々に光り輝き、増幅が完了すると開眼した竜を彷彿させる状態になる。
バーンとの再戦では、その身体に自らの意志で食らいつくように突き刺さり、自己再生を阻害し天地魔闘の構えを封じた。これを見たダイは『誰も諦めていない』と立ち上がり、再び戦いに挑む。更に魔獣となったバーンの胸にも変わらず刺さり続けた事が勝因となった。
星のドラゴンクエストでは
ドラゴン系のモンスターに有効な能力が備わっており、基本攻撃力が「+80」(Lv1)でここから「+125」(Lv2)、「+172」(Lv3)と進化していく。メインスキルに、魔法剣【ギガストラッシュ】がセットされている。後に装備錬金が可能になり、メインスキルにSランクの攻撃呪文「竜魔人ドルオーラ」を追加装填。
21年9月に更新され、錬金レシピがモモン屋の購入リストに入り、錬金部屋で調合錬金するとドルオーラの威力が向上、技も『超越ギガストラッシュ』へとパワーアップする。
四度目のイベントでは『アニメ版~』が新たに実装。師技アバンストラッシュから変化し、奥義ギガストラッシュとなる。
余談
原作者の三条陸が同じく原作を手掛けた漫画作品『ウルトラマン超闘士激伝』に、科特隊の武器と一緒に登場している。
なお、純粋な"武器としての威力"を追及して作られている為、鎧の魔剣などが持つ鎧化は組み込まれていない。
そちらは素材の金属に形状記憶合金的な特性が備わっている故に可能となっており、オリハルコンでは不可能とされている。
関連タグ
ロトの剣:アレフガルドの勇者「ロト」の武具。鍔には、天界の不死鳥の紋章が刻まれている。
マスターソード:ゼルダの伝説シリーズに登場する勇者の剣。こちらも剣自体に意志が宿る。
【警告】これより先、この剣の未来が記載されているため閲覧に注意されたし
キルバーン最後の一手を身を挺して阻止したダイが消息を絶った後、パプニカ王国の岬に立てられる。
未だにダイ発見の報告がないままだった現状もあり、ポップは『まるで墓だぜ、縁起でもねぇ…』と愚痴るが、
『やぁねぇ、ポップ君。それはダイ君が帰ってくるための道標なのよ!』
地上の勇者達が集結している中、そうレオナは告げる。それに続くようにロン・ベルクも言う。
『剣はダイと一心同体。ダイが死ぬという事は、宝玉の光も消えて剣も力を失う』
この言葉を聴いて、一行は剣の宝玉を観ると光は失っていなかった。
持ち主の命が尽きれば宝珠は輝きを失い、共に死ぬ運命に有る有限の武器。逆に言えば、剣が生き続けている限りダイも生きている証明となる。
ダイは、どこかで生きている。それがどこなのかは不明だが…。