プロフィール
年齢 | 人間換算で10歳前後 |
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一人称 | ぼく |
CV | 堀江瞬(2020年アニメ版) |
概要
「空手ねずみ」を自称するおおねずみの少年。
元は悪いモンスターとして近隣の畑を荒らしていたが、武道の神ブロキーナに捕まり心身共に鍛え直された結果、魔王の意思をはね除けるほどの強靭な精神力を身につけて更生。そのままブロキーナを慕うようになり、彼の弟子として武神流武術を学ぶようになった。
順番としてはマァムの兄弟子に当たるが、後から入ってきた彼女には瞬く間に追い抜かされてしまい、今や完全に先輩後輩関係が逆転している。
ロモス王国の武闘大会にて武闘家に成長したマァムとともに参戦し、そのまま知り合ったダイ一行の仲間となる。
そして戦いの中で一皮向けて成長をとげ、自分の身の丈では決して叶わない相手にも、仲間を守るために勇気を持って立ち向かう強さを身につけた。
クロコダインの修行を手伝い、お礼としてモンスターを呼び寄せる”獣王の笛”を譲り受け、自分の軍団である獣王遊撃隊を結成。持ち前の器の大きさから旅の途中で様々なモンスターを仲間に入れ、しまいにはヒムまで隊員にしてしまった。
師匠であり、更正してくれた恩人でもあるブロキーナのことは親のように慕っており、怒られるのを怖がったり、素直に泣き付いたり、別れ際には礼をするなど、他では見せない顔を見せることもある。
人物
やたら自信過剰で目立ちたがりな性格。
いちいち自分をえらく見せようとする悪癖があり、変に格好をつけたり、手柄を求めて無茶をすることもあるが、実力が全く伴わないことから活躍は少なく、一線で戦う猛者達には遠く及ばない。
だが、そんな尊大さがある種の大物感やカリスマ性にまで発展しており、モンスターや人の垣根無く来る者全てを受け入れる度量の持ち主。
根は真面目で正義感溢れるネズミであり、生意気かつ傲岸不遜な言動も、自分を大きく見せる為だが、決して他者を見下すつもりでは言っていない模様。
動物のモンスターだけに自分よりも格上の相手に本能的に怯える様子を見せることもあるが、決して臆病な性格ではなく、ザムザ戦ではポップに「仲間を見捨てて逃げちまうようなヤツは最低のクズだ!」と言い切って一切退くことをしなかった。
この時点で既に逃げ癖を克服していたポップも内心「耳が痛い」と感じており、その根性は他の人間からも評価されている。
フェンブレンとの戦いでは情報を聞き出したまま交戦せずに撤退を考えており、勝てそうにない相手に意地だけで無意味に戦いを挑んだりしない判断力も持ち合わせていることが窺える。
それでも仲間や守るべき者のためなら、どんな窮地でも意地と根性で体を張って立ち向かい、死ぬ寸前まで追い詰められても泣き言一つ言わない強い意思を持つ。
クロコダインからも当初は単に「ネズミ」と呼ばわりされており、チウの方もクロコダインを見た目だけで判断して怖がっていた。
しかし氷山に落ちたダイの捜索を共にしたことで交流を深め、更にクロコダインの修行に付き合ったことで「獣王の笛」をもらい受けることに。この頃になるとクロコダインに怯えることはなくなり、クロコダインからも「大物になる」「器が大きい」と言わしめ、実力こそ追い付いていないが次代の獣王候補を名乗ることを黙認している。
一人ではイマイチでも、仲間の上に立つと輝く指導者気質のキャラクターで、獣王遊撃隊の面々もチウを尊敬し、勝手に部下にされたヒムもなんだかんだで敬意を表するようになっている。
終盤ではおにこぞう二匹を改心させ隊員にするという快挙を成し遂げる。
それはかつてチウ自身を改心させた老師と同じということ。即ち、チウもまた別の意味で老師の域に至ったと言える(アニメではこの場面は削られてしまったが、無かった事にはなっていない)。
能力
師匠仕込みの拳法を武器に戦う小さな格闘家。人間の言葉を流暢に喋れるのは独学での努力の賜物。
だが、本鼠の実力は弱っちく、人間の格好良いところに憧れ派手なムーヴばかり追求していたため、拾われてからも努力する割にあまりレベルアップしなかったらしい。新技発明で調子に乗って動きを止めた結果、逆転のチャンスを潰しかけるなど慢心も所々散見される。
如何せん背丈が低く手足も短いので、格闘のリーチが非常に短いという武闘家としては致命的な弱点があったため、最初はまともに相手と勝負することもままならず、魔法使いのポップにすら喧嘩でも良くて互角といったレベルであった。
しかし修行で鍛えた力とタフネスは本物であり、敵の雑兵ぐらいなら何とか互角以上に戦える力量は持ち合わせている。
あるシーンでは、力を込めた石頭で敵の剣を受け止めそのままへし折る等、頑丈な体を活かしたタンク性能は、並のおおねずみの粋を遥かに超えている。
また地味に指揮能力は高く、終盤の魔界のモンスター達を相手に怯える獣王遊撃隊を鼓舞して適切な指示を飛ばし、脇役だったとはいえ部下達を誰一人欠く事なく戦い抜いている。
技
- 窮鼠文文拳(きゅうそブンブンけん)
片腕を回転させて放つ拳技。 大岩を砕く程のパワーを持っているのだが、小柄な体格と予備動作の多さにより、動く相手には当たることが無かった。
- 窮鼠包包拳(きゅうそクルクルけん)
装備
- 布道着
チウ自身が布袋を改造して製作した道着。その為道具の収容可能数が非常に多く、薬草や毒消し草などを複数所持することが可能。
- 皮の胸当て
- 涙のどんぐり
- 獣王の笛
やって来たモンスターを倒せば、そのまま自分の仲間になる。群れでやってくる場合もあるが、相手を全滅させなくてもその内の1匹でも倒せればその個体を従えることができるようだ。
なお、作中のモンスターは魔王の邪悪な意思により狂暴化しているのだが、この笛で呼び出されて仲間になったモンスター達は皆温厚で、他の人間達とも何の問題もなく接することができている。
これが笛の効果だとしたら、作中の設定から見ると地味に凄まじい能力を持ったアイテムであるといえる。
- ズタズタヌンチャク
- バッヂ
- 魔法の筆
小話
少年ジャンプにて「ダイの大冒険」連載当時、他誌(少年ガンガン)で連載されていた「ドラゴンクエスト4コママンガ劇場」にて、栗本和博氏の漫画作品に登場した「怪傑大ねずみ」と言うキャラクターが元になっている(らしい)。善悪関係なく人助けをするキャラクターだが、目立ちたがりで有難迷惑ばかりかけているところは共通する。
ザムザとの戦いの際にダイを回復させようとして、持っていた薬草をその前のモンスターとの戦いで切らしたのを思い出す場面において、原作だと相手がぐんたいアリだったのに対して2020年のアニメだとモーモンに変わっている。
原作者の三条陸によればチウは「初期の頃のポップ」をイメージしたキャラで、ポップをコメディリリーフから卒業させるために新たなコメディリリーフを担わせるキャラが必要になり、その結果誕生したのがチウであるという。
チウを演じた堀江氏は後にドラクエ10Ver.6.0で紺碧の試練のスライムを演じている。
関連イラスト
関連タグ
ダイの大冒険 マァム ブロキーナ おおねずみ
蜥蜴の尻尾切り:前述の通り、チウが嫌悪している行為。
池乃めだか:ポップに対して窮鼠文文拳を繰り出した際のやり取りはめだか師匠の定番ギャグそのまんま。
巻町操:同誌の登場人物。「同門に恋をしている未熟な拳法使い」「凄腕の老人の元で育てられた小柄で勝気な人物」「盲目で残虐な敵に殺されそうになるが、周囲の人間たちによって女性と子供たちを殺され絶望していた男性に助けられる」など類似点がある。
寝住:担当声優が同じネズミモチーフのキャラクター。