****CV:堀江瞬
概要
肩書は「子」の戦士 『うじゃうじゃ殺す』寝住。
本名は 墨野 継義(すみの つぎよし)。誕生日は3月3日。身長170センチ、体重55キロ。常に眠そうにしており、およそ戦士には見えない。現役高校生であり、第十二回の参加者の中では最年少。
大戦にかける願いは「夢が欲しい」。
日々を惰性でただなんとなく生きており、他者に対して無関心。「夢とか希望とかダセェ」と吐き捨てる、良くも悪くも現代の若者らしい性格。周囲の人間を「クズばっかり」と見下している傾向があり、モラルが欠けている節もある。
「ねずみさん⦅ハンドレッド・クリック⦆」という、脳内で行った百通りまでの行動シミュレーションの内の一つを真実として確定出来るチートとしか言いようのない能力を持つ。
ただし「百通りやっても不可能なものは不可能」であり、いくら違う行動をしても同じ結果が待っていることも少なくないため「何でも自分の思い通りの結果になる」わけではない。
また、能力の使用は精神的な疲労を伴う(彼が常に眠そうなのはそのため)ほか、「真実」として確定したもの以外のシミュレーション結果も彼にとってはある意味「現実」であり、負傷したり死亡した時の記憶もそのまま持ち越されるので、精神的な負担が大きいという欠点もある。
彼が「真実」として確定したもの以外の結果は基本的に他者への影響を及ぼさないが、時折デジャヴのような感覚を起こさせるなど、確定した「現実」に影響を与えることもある。
年若い高校生でありながら異様に達観した性格で、上記のように物事や他人に対して極端に虚無的で冷淡な言動が多いのも、「人生の選択を間違えた」という言い訳が許されず、また「どんなに努力をしても結局失敗にしかならない」「百通りの中の最善の選択が新たな難問を招く原因となる」という苦しみを無数に体験してきたという過去に原因があるのかもしれない。そんな彼のテンションが上がる数少ない機会が、好物のチーズを食べているときである(アニメでは描写なし)。
「どうしても叶えたいたったひとつの願いと割とそうでもない99の願い」
ネタバレ注意
大戦に勝利し、願いを叶える権利を手にした彼の後日談。
いつも通りの日常を送りながら願いの内容について考える寝住だったが、どんな願いを叶えても結局あとから不都合が生じることに気付いてしまう。
他の戦士達に聞いた願いを思い出して参考にしてみようともするが、彼等は寝住とは違い、いずれも程度の差こそあれ、何らかの目的を持って日々を生きていた―――
「他人に聞くならまず自分が答えたまえよ。君は何のために戦っている? 生きている?」
「これじゃ、何の願いもない俺が生き残ったのがそもそも間違いみたいじゃないかッ」
「キミには夢も希望もないのかい……?」
クラスの女子の言葉が頭の中でこだまする。
「夢とか希望って、なきゃダメなの? 願い⁉ 願いなんて……99個ぐらいあるわ‼」
以下抜粋
世界征服→征服したあとが大変そう
未来が視えるようになりたい→生きる楽しみがなくなっちゃうよ
野球選手になりたい→毎日運動するのか
剣の達人になりたい→ズルして?
マンガ家になりたい→ジャンプに応募しろ
大発明をしたい→どんな発明も最後は殺し合いの道具になる
巨大ロボットを操縦したい→なにと戦う気だよ
鳥に生まれ変わりたい→絶対人間のほうがいい
あらゆる言語を喋れるようになりたい→喋るの、そんなに好きじゃない
あらゆる楽器を弾けるようになりたい→あらゆる楽器の値段におののけ
有名人と話したい→なにを? 話すことあるの?
歴史上の偉人に会いたい→説教されるぜ、現代人
念動力→この手はなんのためにある
空を飛べるようになりたい→この足はなんのためにある
眠れる力を呼び覚ます→べつになかったらどうしよう
妹が欲しい。巨乳でメガネっ子でツンデレで甘えんぼで→ぎゃ~‼
戦争よ世界からなくなれ→支配はなくならない
世界平和→平和な世界に戦士の俺は存在しているか
一生タンスの角に小指をぶつけない人生→まず気をつけて歩こうね
幽霊が見えるようになりたい→見たいわけねーだろ
泳げるようになりたい→もともと泳げなかったのがバレるだろ
毎日が日曜日ならいいのに→働け
あの事件の真相が知りたい→消されるよ?
あの限定グッズが欲しい→手に入れた瞬間宝物じゃなくなるだろうけどね
あなたの願いを書き込んで→直後に否定してください
悩み過ぎて半ばおかしくなりかけた寝住の前にドゥデキャプルが現れて「願いを増やして欲しい、でももちろん構いませんよ?」と言われたあたりでもう考えること自体が嫌になってくる。
そして、遂に彼の願いは決まる。
「『忘れさせてくれ!』
どうしても叶えたい願いなんて、俺にはないです……!」
「……OK! 心のこもった、心からのすばらしい願いです」
後日、彼がいつものように学校に来ては居眠りするが、その時の寝顔は願ってもないような安らかさで満ち溢れていた。
後日談と称されるが、十二大戦が発売される以前に雑誌で掲載された作品。
アニメでは実際にこの話が、後日談として放送されることになった。