概要
ドラゴンクエストシリーズに登場する武器の一種である。
勇者ロトが使っていたとされる伝説の装備の一つで、他に「ロトの盾」「ロトのよろい」「ロトのかぶと」「ロトのこて」「ロトのブーツ」「ロトのしるし」(いわゆるロト装備)があり、次世代の勇者達への大きな遺産となった。
オリハルコン製であり、かつては「おうじゃのけん」と呼ばれていた。同じ材質の先代・王者の剣は、かの大魔王ゾーマをもってして破壊するのに3年の月日がかかったといわれるほどの名剣であり、その造りを受け継いでいると思われる。
ジパングの刀鍛冶が作ったという設定だからなのか、剣身が弥生時代の銅剣に似ている。
刀身には、ルーン文字で「DRAGON QUEST」と刻まれている。また、鍔がロトの紋章になっている。
作品別の解説
ナンバリングタイトル
初登場。最終盤、りゅうおうの城の奥深くで手に入る最強武器である。
任意入手にも関わらずクリアにはほぼ必須と言って良いアイテムなのは有名(次点のほのおのつるぎだとりゅうおうを両形態併せて倒しきれないがロトのつるぎだとギリギリ突破できる)
攻撃力の数値と入手場所こそ『ドラゴンクエストⅠ』と同じであるが、『ドラゴンクエストⅠ』に比べて強力な武器が多く登場しているため相対的に弱体化し、中盤で手に入るつなぎ武器となってしまった。
ファミリーコンピュータ版では道具預り所が無いために、より強い武器が手に入った際に、その辺に捨てたり売ったりすることになったプレイヤーも多い(当時は手元から無くなった場合も同じ手段で入手できるが)。
しかし『ドラゴンクエストⅠ』からのプレイヤーの中にはゲームクリアまでこだわり、使い続けた者も居る。
また、ゲーム中では剣のビジュアルが描写されていないことから、非公式ではあるが実はロトの剣ではなく先代・先々代の勇者がその場に置いていった武器(やまたのおろち撃破で獲得できるくさなぎのつるぎ」や初期装備である「どうのつるぎ」、『ドラゴンクエストⅠ』の勇者の準最強武器である「ほのおのつるぎ」等々)なのではないかという説もある。
『小説 ドラゴンクエストⅡ』では、ぼろぼろになったロトの剣が「稲妻の剣」のパワーで本来の力を取り戻すという描写がある。
『ロトの紋章~紋章を継ぐ者たちへ~』では「ロトの紋章」を材料に制作した「紋章剣」を「錬金釜」で錬金したことで完成した剣という設定になっている。つまり本作においては王者の剣とロトの剣は別物という設定を採用している。
ちなみに『ドラゴンクエストⅠ』・『ドラゴンクエストⅡ』では売ることも出来るのだが、売値はたったの1ゴールドである。
ファミリーコンピュータ版ではローレシアの王子しか装備できなかったが、スーパーファミコン版ではサマルトリアの王子も装備できる。ただし攻撃力はあいかわらずで、サマルトリアの王子も「ひかりのつるぎ」を装備できるようになったので利用価値は少し上がった程度である。
『CDシアター ドラゴンクエストⅡ』では、竜王の子孫がローレシアの王子「アレン」に渡す(が、長い年月が経過したため錆びついていた)。 バズズとの戦闘の時に、サマルトリアの王子「コナン」とムーンブルクの王女「ナナ」の魔法力が注ぎ込まれたことで復活を果たしアレンのメインウェポンとして活躍する。
前述の通りこれの前身と思われる「おうじゃのけん」が登場する。詳細は当該記事参照。
ニンテンドー3DS版の初回生産特典、後の配信アイテムとして「いにしえのロトの剣」が登場。見た目は「ロトの剣」が錆び付いたようなもので、イメージとしては前述の『CDシアター ドラゴンクエストⅡ』で力を失っていた当初のものに近い。攻撃力は20と低いが、序盤では「どうのつるぎ」と「はがねのつるぎ」の中間の攻撃力なので実用性は高く、その後も剣そのものの大元である王者の剣の素材であるオリハルコン、「はぐれメタルの剣」を錬金する事で「ロトの剣」(攻撃力120、戦闘中に道具使用で敵全体にデイン系の40前後ダメージ)に覚醒させる事も可能。
いずれも強力ではあるが錬金に関しては貴重な差材を必要とし、攻撃力自体は素材の一つである「はぐれメタルの剣」(攻撃力118)と大差無く、メタル系特攻も付属されない。極めつけに「ロトの剣」そのものが計3回も配信されたために、一部のプレイヤーから所謂「地雷錬金」扱いされてしまい、その救済措置としてか「いにしえのロトの剣」も再配信されていた。
「さびついた剣」を錬金することで入手可能。最強ではないが高い攻撃力を持ち、またこれより強い武器は入手がさらに面倒なため結構重宝するプレイヤーも多い。
配信クエストのNo.178「ロトの武具を集めよ」で必須となる。
イベント限定の報酬アイテムで、いわゆる見た目装備なので単体としての攻撃力はないに等しいが、片手剣が扱える職業なら誰でも扱え、見た目を合成すれば最新の片手剣の攻撃力と能力で戦える上に、バトルマスターなら右手と左手のロトの剣を二刀流で装備する事も出来る。
ロトの剣自体は登場しない。だが、物語終盤で手に入る「勇者のつるぎ」シリーズがこれと酷似した外見をしている。
「勇者のつるぎ・真」は本作の重要スポット、命の大樹の中核にあったものであり、作中中盤ではこの剣をとある存在に強奪され「魔王の剣」となり、その力で世界は混沌の時代を迎えることに。
しかし終盤に「過ぎ去りし時を求めた」主人公がそれを阻止したことで主人公の手に渡り、最終的にこの剣も邪神ニズゼルファの討伐時に闇の衣を剥がすという重要な役割を果たす。
その後は命の大樹に戻され、遥かな時の果てにこの剣を受け継ぐ者の姿が映りエンドロールとなるのだが、
上述の通り王者の剣のオリジナルはゾーマが破壊している。これでいいんだろうか。
中盤には魔王の力に対抗するために本作の主人公の手で「勇者のつるぎ」が新造される。
この勇者のつるぎはかつての勇者の伝承に習い「(伝説の)オリハルコン」、「ガイアのハンマー」、「ヒノノギ火山の精錬所」という最高の条件で造られたもの。
最終的にこの勇者のつるぎは主人公が「過ぎ去りし時を求める」際に時のオーブの破壊に使われ、その反動で折れてしまうことになった。
…が、過ぎ去りし時を求めた後は再度条件を満たすと「勇者のつるぎ」を再度製造することができ、さらに条件を満たすと「勇者のつるぎ・改」に強化することができる。
この改は本作最強装備の一つなので、こちらがなんらかの形で後世に継がれたのかもしれない。
まあ、どっちみちゾーマに破壊されるのだが。
……とか言っていたら、2D-HD版『ドラゴンクエストⅢ』においてはゾーマに破壊された王者の剣をオリハルコンとガイアのハンマーで修復した、という設定に変更された。
現に「勇者のつるぎ」も伝説のオリハルコンとガイアのハンマーから製作されているため、後世に継がれたのは勇者作の勇者のつるぎの方の可能性が高まった。
外伝作品
- トルネコの大冒険シリーズ
『2』と『3』で共に最強武器として登場(『3』は印数が少ないのが弱点だが、増やすことは可能なので問題ない)。
どちらの作品でもダンジョン深層のカギが必要な部屋にあるために、入手には時間と知恵と運が必要。
そんなことよりも、何故トルネコが装備できるのか、の方が疑問ではあるが。サマルトリアの王子だって作品によっては装備できないのに・・・・・・。
「盗賊王の大宮殿」をクリアすると入手できる。こちらでも最強クラスの武器。3マス先まで攻撃可能な『メタルキングの槍』などもあるが。
もちろんヤンガスも問題なく装備が可能。
フリービルドモードにのみ登場。「終章:ラダトーム編」にて一定条件を満たすことでレシピが解禁される。シャナク魔法台で制作可能で、メタルゼリー、金、オリハルコンなどの珍しい物質が必要。入手は面倒だが、その分耐久値が減らず、攻撃力も一番高い文句なしの最強の武器となっている。
『ドラゴンクエストビルダーズ2』にも登場するが、こちらでは最強の剣の称号は隠しアイテムのアレに譲っている。
メインスキルはギガスラッシュ。初期の頃からあった武器で、あまり高評価されずスキル取り出し用の武器として扱われていたが、錬金により「ロトの剣★」という武器に化け天空の剣、ルビスの剣、大天使の剣と並び『星のドラゴンクエスト』の四大剣と言える程。更には竜神の剣と共に研磨対象にされ威力が向上するも、不死鳥堕の相手には無効化された。
余談
スクウェア・エニックスへの合併後は、シリーズの枠を超えて、あの伝説の武器が大好きなファイナルファンタジーシリーズのギルガメッシュがこの剣のパチモノ「トロの剣」を持ってたりする。