ミミック(DQ)
みみっく
なんと! 宝箱はミミックだった!
『ドラゴンクエスト』シリーズに登場するモンスターの一種。宝箱に擬態し、開けると襲い掛かって来るモンスターである。
『ドラゴンクエストⅡ』の時点でデザインはされていたが、初登場は『ドラゴンクエストⅢ』。毎作お約束で登場するモンスターであり、スピンオフ作品でも非常に出番は多い。
元々モンスターとしてのコンセプトは『ダンジョンズ&ドラゴンズ』やその影響を受けて生まれた『ウルティマ』『ウィザードリィ』あたりからの引用ではあるが、初めてその存在を認知したのがドラクエの本モンスターである人が多いことからか、ミミックと言えば本モンスターを連想する人も多いだろう。
類似種のひとくいばこと混同される事が非常に多いが、実はこちらはほとんどの作品で「つうこんのいちげき」は使わず、ザラキもしくは下位互換のザキ系呪文を使う(現状、ナンバリングタイトルでは『ドラゴンクエストⅨ』と『ドラゴンクエストⅪ』でのみ「つうこんのいちげき」を使ってくる)。
ただし、完全2回行動な上に甘い息やラリホーでこちらの動きを止め、ザラキとマホトラを連打する…という非常にいやらしい攻撃パターンをしており、更にすばやさもやたらめったら高いので危険極まりない敵である。
特に初登場した『DQ3』では、サマンオサ南の洞窟に大量に配置されているうえ、この段階のパーティーで戦うと平均ステータス的に毎ターン1人以上死ぬ確率が5割を越えてくるのでトラウマモンスターの一角に数えられる。
後発の作品ではすばやさの引き下げ、行動パターンの追加によりザラキの使用率が大幅に下がるなどして弱体化傾向になっており、かつてのような凶悪モンスターとしての役割は上位種であるパンドラボックスに譲っている。
スピンオフ作品はこの法則から外れており、ひとくいばこの完全上位互換である事もある。
ダンジョン内にある宝箱に潜んでいるのがお約束だが、たまに街や城の中で出くわす事もある。初登場と同時に宝箱の中身を見極める呪文「インパス」が登場しており、大体この呪文で判別できる…はずだったが、『ドラゴンクエストⅧ』でミミックが青宝箱からしか出現しなくなると同時に「インパス」も削除されており、『ドラゴンクエストⅪ』までこの判別方法は使用できなくなってしまった。
戦うならば、MPが少ない点に注目してアストロンでザラキを不発させる、こちらもマホトラやマホステ、ふしぎなおどりを連打してMPを枯渇させる、マホカンタや類似効果の装備で逆に利用する、など。
ただし、『DQ8』以降の作品ではMPが無限になっており、MPを奪う戦法は通じない。
落とすアイテムはゴミがほとんどであるため、わざわざ狩る意味はほとんどないが『ドラゴンクエストⅤ』での「ちいさなメダル」や『ドラゴンクエストⅦ』以降での種系や心、鉄のクギなど有用なものを落とす作品もある。
その正体について、『モンスター物語』においては、故郷で増えすぎたために新天地を目指した高温に弱いとあるモンスターが、食糧貯蔵用に造られた冷却魔法のかかった宝箱に入り込み、生き延びたものであると語られた。
熱に弱いのは相変わらずであり、結局は外気によって溶けてしまったのだが、そんな体でメラミを唱えて問題無いのかは不明。
この為、総合的に考えるなら相方より出番が多い。
『ドラゴンクエストⅤ』では、姿と能力が酷似したモンスター「キラーシェル」が登場している。
『ドラゴンクエストⅪ』では『ギガ・ミミック』という通常種よりも遙かに巨大なミミックが登場する。
モンスターズシリーズでは仲間にする事が可能になり、プレイヤーを苦しめてきた嫌らしい戦い方が一転して心強い味方になってくれる。
タイトルによってある程度の差異はあるが、攻撃と会心の数値が高くザキ系統の特技やスキルを習得する点が共通している。
『テリーのワンダーランド』(GB版・RETRO版において)のミレーユ撃破RTAではザラキを目当てに即戦力として加入させるチャートが主流。
スライムもりもりドラゴンクエストシリーズ
皆勤賞である相方から遅れて2、3に登場。しっぽ団の一員で、配色はひとくいばこと同じになっている。
本家同様、宝箱に擬態して近付くと襲いかかってくる。ザキを使ってくる事はないが、素早い動きで噛みついてくる(3では動きが遅くなって弱体化)。
一定数を町に送る事で、戦車バトルやふねバトルに参戦させられる。リーダーに弾を持ってきたり、相手の戦車や船に潜入し、宝箱に化けて近付いた者に噛みつく。
2では侵入で暴れ回る相方と砲撃潰しのこちらで五分五分だが3では海上戦の為、相方が弱体化。
こちらの方が上になった。
ドラゴンクエストライバルズ
初期から参戦。
今作では宝箱になりすます、ということはなく、召喚時から正体がバレている状態で場に出てくる。
コストの割にステータスが高めだが、死亡時に「相手がカードを一枚デッキから手札に加える」という「宝箱」で有ることを意識した能力を持っている。
ひとくいばこ
ミミックの下位種。だが下位種だから弱いと言うわけではなく、早い時期から出くわす為相対的な危険度はより高い事もしばしば。シリーズによってはミミックより高い攻撃力で「つうこんのいちげき」を繰り出してくる強敵。素早さも高めなので、対策を取る前に一撃死もあり得る。
また『トルネコの大冒険3』ではアイテムに化けていて、識別するか実際に使用するまで判別できないため、ピンチを切り抜けるための肝心のアイテムがひとくいばこでそのままやられてしまうことがある。
パンドラボックス
ミミックの上位種。その名の通り絶望が詰まったモンスターで非常に強い。
もはやミミックすら狩りの対象にして我が物顔で暴れる冒険者達を改めて恐怖に陥れた。作品によっては複数体で通常エンカウントしてくる事もある。鬼か。
ゴールデンボックス
『ドラゴンクエストⅩ』で登場する金色の色違い。
何故か防御がメタル系と同じになっており、呪文が全く効かず、ダメージも0~1にしてしまう。
他作品では『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト』に登場。
トラップボックス
『ドラゴンクエストⅧ』で登場。
宝箱の蓋部分が左右に分割され両腕に備え付けられており、中からは長い舌を出した骸骨が飛び出ている。
「剣士像の洞窟」で、宝石「ビーナスの涙」を求める旅人への試練として戦うことになる。
他にもキングミミックという同種のモンスターがいる。