概要
ドラゴンクエストシリーズではプレイヤー側は「かいしんのいちげき」という形でこのクリティカルのような強力な攻撃が一定確率で発生するようになっているが、これをモンスター側も繰り出してくるようになったのが「つうこんのいちげき」である。初出は『ドラゴンクエストⅡ』。
モンスターからのこの攻撃を受けると「かいしんのいちげき」のような視覚効果・効果音が入り、通常の攻撃を受けた場合に比べて非常に大きなダメージを受ける。
そのため、攻撃の度に判定されているのかと思いきや、実は内部的にはプレイヤー側の「かいしんのいちげき」とは全く異なる処理を行っており、「モンスターの行動パターンの中に『つうこんのいちげき』という技があり、それが選ばれた時に(更に条件や判定をクリアしていれば)繰り出す」という仕様になっている。
なので、プレイヤー側のキャラクターは誰でも「かいしんのいちげき」の可能性はあるのに対し、モンスター側で「つうこんのいちげき」を繰り出せるモンスターは、行動パターンの中に「つうこんのいちげき」が入っているものだけである。
繰り出してくる頻度に関しても、これが選ばれる確率が高いモンスターであればあるほど高頻度となる…というか、ひどい場合はほぼ「つうこんのいちげき」しか出してこない奴もいたりする。
特に『ドラゴンクエストⅧ』や『ドラゴンクエストⅨ』以降の裏ボスなどは通常攻撃代わりにで乱発してくるというなかなか極まった事になっており、特に???系の攻撃力999以上の敵だとHPがカンストしていても策を講じないと一撃で倒されてしまう場合もある。
また、『ドラゴンクエストⅧ』以降の作品では、3D化に伴いモンスターに専用アニメが追加されていたり、先に「つうこんのいちげき!」というメッセージが表示されるようになっている。
しかし、これが補助呪文や回避・ガード判定などによって攻撃に失敗した場合は「〇〇の つうこんのいちげき!しかし××は ひらりと みをかわした!」という風にメッセージが表示される。
『ドラゴンクエストⅨ』以降では「痛恨完全ガード」という特殊能力が登場しており、盾を持っていれば100%このような処理で「つうこんのいちげき」を防いでくれる。
以上のような仕様に加え、実は単に「つうこんのいちげき」と言っても2タイプ+α存在していたりする(各作品での細かい仕様に付いては割愛)。
作品によっては2パターンの痛恨の一撃を併用してくる敵もいる。
スピンオフ作品ではこの限りではなく、攻撃のたびに確率計算されている場合もある。
- 守備力貫通型
『ドラゴンクエストⅡ』での初登場時から多数使われているもっとも古いパターン。
攻撃対象の守備力を無視し、攻撃力ほぼ100%のダメージを与えるという恐ろしい仕様で、繰り出してくるモンスターの攻撃力とこちらのHPによっては文字通り即死になり得る。
普通に攻撃力が設定されているモンスターが繰り出すとあまりにも与ダメージが高すぎると判断されたためなのか、後発の作品では「守備力は無視するが本来の攻撃力のn%±乱数程度のダメージ」という形でダメージが軽減される場合が多い。
主な使い手はギュメイ将軍など。
- 守備力非貫通型
単純に被ダメージが通常攻撃の2.5倍ないしn倍になるタイプ。
「つうこんのいちげき!」と表示されるが、内部的には強化攻撃のような扱いのため、こちらの守備力が極端に高い場合は大ダメージを受けるどころかミスになる事もある。
守備力貫通型程強烈なダメージにならないように作られているものではあるが、敵の攻撃力が極端に高く、こちらの守備力が極端に低い場合は守備力貫通型よりもこちらの方が大ダメージを受ける可能性がある。最もそんな事態になっている場合受けるキャラクターのステータスに何かしら問題がある事が殆どだが。
主な使い手は『ドラゴンクエストⅨ』のトロルキングなど。
- 固定ダメージ型
守備力貫通型と同じく守備力を無視するが、与えるダメージは攻撃力の5倍である。
『ドラゴンクエストⅣ』、『ドラゴンクエストⅤ』に出現する特殊な敵専用に作られたもので、以後の作品では一切登場していないレアパターン。
5倍と見ると恐ろしい倍率に思えるが、この固定ダメ型を持っている敵は元々の攻撃力が異常なまでに低いか、繰り出す際に攻撃力が低く計算されるという特殊な仕様になっている。
そのため、このタイプを持たされている敵は通常攻撃を選んだ場合は高確率で攻撃力が低すぎて相手にダメージを与えられずミスし、当たれば大ダメージという非常に大振りな攻撃を仕掛けてくるモンスターとなる。
実際使ってくるモンスターはおにこんぼうやおおきづちなどのほか、ミルドラースの第二形態も行動ローテーション中でこのパターンに入る場合がある。
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ひとくいばこ(ミミックの色違い)/ギガンテス系/ボストロール系……「つうこんのいちげき」を出すモンスターの代表格