概要
初登場は『ドラゴンクエストⅥ』。元々は魔除けのために作られた石像だったのだが、邪悪な魂が宿って動き出した悪魔型のモンスター。
初登場作品である『ドラゴンクエストⅥ』では、ムドーの城の一部の石像を調べると戦闘になる。「ルカナン」や「ラリホーマ」といった補助系の呪文を使ってきたり、「つめたいいき」を吐いて攻撃してくる。体力は高いが、さほど苦戦しない。
『ドラゴンクエストⅦ』では、通常エンカウントで出現するようになった。攻撃方法も変わり、「こおりのいき」と「まぶしいひかり」と「しのおどり」になった。
『ドラゴンクエストⅨ』では、「しのおどり」を使ってこなくなったが、代わりに「ヒャダルコ」を唱えるようになった。ちなみに、本作のみ雪の一粒一粒が吹雪の中で集まってできた雪像の悪魔という設定になっている。
ヘルビースト系のモンスター
青色。不気味な彫像のような姿をしたモンスターで、ストーリーの序盤ラスト辺りで登場する。
この段階では脅威となる「ベギラマ」を使ってきたり、「アストロン」で防御してきたりと初見殺しとも言えるモンスターであり、とりわけ一度に複数体登場しての「ベギラマ」連発は「危険」の一語に尽きる(この場合、「アストロン」を使ってくれると数ターン動かないでいてくれるので逆に助かる)。
しかも全体的にパラメータが高く、中でも守備力は石だけあってかなり高めに設定されており、生半可な攻撃ではなかなか倒れてくれず、その間にベギラマでこちらが血祭りに上げられることもしばしば。
おまけに大量生産でもされたのか、その後の出番も多く、中盤終わり頃のダンジョンまで延々と登場し続けるため「固い・強い・鬱陶しい」という「嫌な敵」の要素を見事なまでに兼ね備えた、(悪い意味で)印象に残る強ザコである。ただし、それ以外の作品では『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト』などの外伝作品にしか出演していない。
- じゃしんぞう
緑色。元々は邪神を崇拝するための石像だったが、それに意思を持ちはじめてモンスター化したもの。「やけつくいき」を吐いてマヒ状態にしようとしてくる。
数あるヘルビースト系のモンスターの中では一番影が薄い上に、グーグルなどの検索エンジンで「ドラクエ」等のワードを付けてこいつの名前を検索しても『ドラゴンクエストⅡ』で出てきた酷似している名称の「じゃしんのぞう」ばかりが出てくるという不遇な存在。
3DS版『ドラゴンクエストⅦ』では使用技が一新され、「ジャンプ攻撃」「こおりのいき」「しのおどり」「まぶしいひかり」といった特技を使ってくる…が、これを見る限りヘルビーストの使い回しとしか思えない。それ以外の作品には『ドラゴンクエスト タクト』、サービス終了した『ドラゴンクエスト どこでもモンスターパレード』にしか出演していない(しかも後者だと実装されたのはサービス終了発表直後)。
- ホラービースト
ピンク色。人の心に潜む恐怖の化身で、怖がりの子を脅かすための作り話として現れたモンスターが具現化したらしい。初登場となる『ドラゴンクエストⅥ』では、ボスとして登場したモンスター。「メダパニダンス」や「まぶしいひかり」を使ってくる。
『ドラゴンクエストⅨ』でも登場。「マヒャド」の呪文を唱えてきたり、おぞましい鳴き声をあげて、高確率で行動不能にさせてくる。さらに、このモンスターの放つ痛恨の一撃は強力である。ちなみに、獣系である。
- リビングスタチュー
紫色。邪悪な呪術師たちによって生を受けた彫像の悪魔。神殿や城の片隅で石像のフリして息をひそめ、侵入者が近づくと襲いかかってくる。「こおりのいき」や「スカラ」を使ってくる。
初登場となる『ドラゴンクエストⅦ』では、「マッスルダンス」や「ジャンプ攻撃」も使えた。カラーが紫色なのは悪趣味な城主に塗りたくられたかららしい。
ちなみに、リビングスタチューを和訳すると「うごくせきぞう」となる。
『ドラゴンクエストⅢ』HD-2D版ではモブ魔物として登場。
- ウィングデビル
黄色。大きな羽の生えた悪魔モンスター。その大きな翼が生命の源で、たとえ頭や身体がやられても翼さえ無事なら何度でも蘇るらしい。「イオラ」や「こごえるふぶき」を使ってくる。
『ドラゴンクエストⅨ』では、「マジックバリア」も使うようになった。同作での解説によると、魔物サッカー界では左右のウィングを担当しており、上空からありえない角度で的確にゴールを決めるらしい。
ボスモンスター
- ゼッペル
『ドラゴンクエストⅦ』に登場するボス。リビングスタチューと同色(3DS版ではリビングスタチューと比べて多少色が濃いめになっている)。幼い頃に幼馴染の友人・ルーシアを助けられずに死なせてしまった自責の念から力を求めるあまり、あまりの危険さ故に封印されていた究極魔法「マナスティス」を復活させ自らに行使して、リビングスタチューのような姿になった過去のマーディラスの国王。
1回目は絶対に勝てない負けイベントだが、ゼッペルの魔力が弱まった2回目が本番となる。呪文系は「イオナズン」と「メラゾーマ」を使い、特殊系は「つうこんのいちげき」を使う。1回目は「こごえるふぶき」を使うが、2回目は弱体化した影響か「こおりのいき」を使う。
- 石の番人
『ドラゴンクエストⅨ』に登場するボスモンスターで、ビタリ山の頂上にあるラボオの石の町を守ろうとする意志が、女神の果実の力で具現化したもの。ヘルビーストと比べて体が灰色で、目がオレンジ色である。
完全2回行動で、テンションを上げたり「スクルト」や「マジックバリア」で守りを固めてきたり、テンションをためてきたり「じひびき」で全体攻撃を食らわせてくる。
- 赤翼鬼シシン
赤色。『ドラゴンクエストⅩ』(Ver.3.0)に登場するボス。竜将アンテロが呪符で召喚した異界の獣鬼の一体で、ランガーオ村の闘技場で竜将アンテロと共に戦う。外見はヘルビーストを赤くしたもので、その血の色にも似た赤き翼で敵に無残な死を運ぶと言われているらしい。「瞬撃の赤光(単体に1.5倍の物理ダメージを与えつつ呪文耐性を1段階下げる)」や「呪弱のひかり(正面範囲の敵の呪文耐性を2段階下げる)」といった弱体化の特技(いずれもこのモンスターの固有技)を使い、頻繁に「メラガイアー」を唱えて攻めてくる。やたらとリーダー面するため周囲からは煙たがられていたが、仲間思いの情熱家であることは誰もが認めていたらしい。
- レヴナント
『ドラゴンクエストⅢ』HD-2Dに登場するボス。バラモス配下のモンスターであり、ネクロゴンド火山でオルテガを突き落とした張本人。
この時点で最大3回行動をし、強力な全体攻撃も連発する強敵。HPが減ると魔力かくせいを使ったりベギラゴンも唱えるようになる。元々はSFC版のOPのみに登場(デザインは若干異なる)していたが、本編では登場せずその正体は長い間明かされていなかった。