概要
空気には気圧、水には水圧が存在するが、これらの圧力のうち真下…すなわち、重力とは反対方向から働くものを浮力と呼ぶ。
浮力が存在する流動物内においては、対象となるものと同じ体積のその流動物と同じ質量の浮力が働く。人体はほぼ水と同じ密度なので、水の中に入って力を抜けば基本的に何もしなくても水面に浮く。
流動物の比重が高ければ当然浮力も大きく働く。海水(塩水)中では真水よりも浮きやすいのはそのためではあるし、塩分濃度30%をしめる湖・死海では水面の上で本が読めるほどの浮力が働く。
冒頭に記したとおり、空気にも浮力は存在する。風船に水素やヘリウムなどの空気よりも比重の軽いガスを入れると浮くのはそのためである。
なお実際の浮力については、
- 浮力をF
- 液体の密度(水中の物体の密度ではない)をρ
- 物体の水没している部分の体積をV
- 重力加速度をg
とし、F=ρVgという公式で表すことができる。
ここから物体の周囲に泡を発生させて丸ごと包み、その分だけ周囲の水の密度を小さくすることで浮力を弱め、(その体積にもよるが)水中に沈めることができる。
※該当現象については、名古屋市科学館にあるぶくぶくタンクという展示で確認することができる。