概要
プロレタリア文学の傑作として名高く、海外でも翻訳の上で出版されている。
タイトルは、オホーツク海で操業する蟹漁船が舞台であることに由来。
そこで酷使される貧しい労働者達の群像を描いており、特定の主人公は存在しない。
モデルとなったのは実在の蟹工船「博愛丸」とされる。
2008年頃に突如としてブームとなり、若者を中心に飛ぶように売れた。
背景には、非正規雇用の拡大と格差社会(いわゆるワーキングプア)が挙げられる。
余談
- 実在した蟹工船も、作中同様の非道な奴隷労働がまかり通っており、「監獄」「タコ部屋」など散々なあだ名がついたという。
- 当時のプロレタリア文学は検閲の対象であり、本作も発禁処分を受けている。戦後に再び刊行されるようになり、現在に至る。
関連項目
もしかして
蟹光線(イブセマスジー)