概要
形のある物体を初めとして、広く人間が知覚し思考し得る対象の一切。「こと(事)」 が時間的に生起・消滅する現象であるのに対し、「もの」はその現象を担う不変な実体。
- 物体。物品。 「階段に-を置くのは危険だ」 「窓から-が落ちて来た」
- 特に,経済的な価値をもった物品。また,その品質。 「-は乏しくても,心は豊かでありたい」 「値段は安いが,-は確かだ」
- 対象を具体的に表現せず,漠然という語。何らかの対象。 「-を言う」 「-を思う」 「-も食べない」 「-のはずみ」 「-の役に立たない」
- 対象を特定化せず,一般的・包括的にいう語。すべての対象。 「-は考えようだ」 「-には順序がある」
- 物事の筋道。道理。 「-が分かっている人」
- 鬼や悪霊など,正体のとらえにくい対象を畏怖していう語。 「-に憑(つ)かれる」 「-の怪(け)」
- 取り上げる価値のある対象。ひとかどの存在。 「-ともしない」 「-の数ではない」 「-になるかどうか」
- 思考の対象として取り上げる事物をさす語。物事。 「幸福という-はとかく失われやすい」 「日本的な-を好む」
- 一度名前を言ったあとで再びそれをさす時に,名前の代わりに用いる語。それ。 「あの映画は一度見た-だ」
- (「…のもの」の形で)所有物。持ち物。 「自分の-には名前を書いておきなさい」 「人の-を借りる」
(『大辞林』 第三版)
表記揺れ
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